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ハイメール通信No.818 エルサレム在住 松田有師より 友人の弟の死

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ハイメール通信No.818 2023.11.25
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エルサレム在住 松田有師より
友人の弟の死
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11月20日(月)の午後、大学の友人から、メッセージが届きました。「私の弟が亡くなりました。葬儀は明日の11時からです」

翌日、同じ学部の仲間と共に、墓地へ向かいました。この場所はヘルツェルの丘と呼ばれ、国のために命を落とした者たちが眠っています。早めに到着したつもりでしたが、既に多くの人々が集まっていました。友人の弟の名は、ドヴィル・バラザニさん(20)。ガザでハマスと交戦中に撃たれて亡くなりました。ドヴィルさんは、大統領公邸の治安部隊の副長官でもあり、その自制心と強固な意志、その人柄ゆえに多くの人々に愛されていたそうです。

彼が治安部隊員であることから、大統領も参列しました。大統領による献花の儀では、大勢の警備員が見守っていました。

初めは人々が少しでもお墓に近付こうと、落ち着きのない様子でした。やがて葬儀が始まると、イスラエルの国旗に包まれた棺が静かに運ばれてきました。その後ろを、僕の友人と家族が大声で泣きながら付いていきます。弔いの歌が響き渡ると、周囲は一瞬にして厳粛な雰囲気に包まれました。

ドヴィルさんの友人や、共に戦った仲間たちも集まっていました。人々は悲嘆に暮れ、顔を手で覆い、涙を流していました。そして、ドヴィルさんの母親が壇上に立ち、のどが締め付けられるようにして、そして涙に濡れた目で手紙を開きました。

「わが愛する子、ドヴィル。あなたが生まれてから今この瞬間まで、私は力を尽くしてあなたを愛してきました…」

ああ、皆から尊敬され、家族に大切にされたドヴィルさん。家族や友人たちにとっても、唯一無二の存在。彼がイスラエルを守り、人質解放に努め、ガザの市民をハマスから救い出すために戦い、その果てに命を落とすことなど、どうして許されるでしょう。私には、自分の感情や思いをどう表現したらいいのか分かりません。残された家族や友人たちはどんな思いでいるのでしょう。私には、ただ神に祈ることしかできません。神よ、イスラエルを、あなたの民を、御恵みをもって慰めてください。

「慰めよ、慰めよ、わたしの民を。──あなたがたの神は仰せられる──」(イザヤ40:1)

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