ハイメール通信

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ハイメール通信No.819　2023.11.27
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人質の解放と一時停戦の行方
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イスラエルとハマスは先週金曜日から4日間の一時停戦下にあります。合意に基づき、ハマスは人質約240人のうち50人を解放し、イスラエルはパレスチナ人の囚人150人を釈放することになっており、これまでのところ順次進んでいます。この他、これまでにトラック200台分の援助物資が搬入されました。今後、さらに10人の人質解放ごとに停戦が1日延長されると伝えられており、既に交渉に入っているもようです。

イスラエル国内では、解放された女性や子どもたちが家族と再会する様子が伝えられ、喜びにわく一方、まだ残されている200人近い人質と家族のつらい現実は変わりません。また、解放された人々やその家族にも、非情につらい現実が待っています。10月7日のテロで、彼らはほぼ皆、家族や家を破壊されてしまいました。解放された子どもたちの多くは、目の前で親や兄弟が惨殺されました。孤児となった子ども、夫や子どもを失った女性、妻を失い子どもと残された男性、いっしょに解放してもらえず家族がガザに残されたままの人もいます。彼ら自身、そして彼らを支えていく親族の心の痛みははかり知れません。彼らのために、そして残されている人質と家族のために、続けて祈りが必要です。

さらなる人質の解放と、ガザの危機的な人道状況の改善が望まれます。しかし一方で、停戦は複雑な状況を生みます。今回の合意に際しハマスは、イスラエルの無人機による偵察の一時停止を要求しました。このためガザでは、この4日間、北部での6時間を除き、無人機偵察は行われていません。過去の停戦がそうであったように、この間にハマスは戦闘態勢を立て直しています。これは、新たな人間の盾がつくられることも意味します。ハマスは開戦直後の声明で、イスラエルとの恒常的な戦争を欲していたと述べ、何度でも10月7日の虐殺を繰り返すと明言しました。停戦が長いほどハマスにとって有利で、実際彼らは延長を強く望んでいます。

イスラエル政府は、人質の全員解放を掲げつつ、「ハマスを完全に排除し、ガザ地区からの脅威を確実に無くすまで戦いは続く」としています。戦闘が再開した場合、「ハマスは停戦を望んでいるのにイスラエルが戦争を欲している」という、一見、「ハマスが人道的でイスラエルが非人道的」という構図が成り立ちます。国際社会の批判もさらに厳しくなります。難しい判断を下すイスラエル政府のため、そしてガザの人々のためにもお祈りください。

私たちも今後さらに、イスラエルのためにとりなし祈り続ける覚悟が必要になることでしょう。主が私たち一人ひとりの祈りを強めてくださいますように。

「エルサレムよ。わたしはあなたの城壁の上に見張り人を置いた。昼の間も、夜の間も、彼らは決して黙っていてはならない。主に覚えられている者たちよ。黙りこんではならない。主がエルサレムを堅く立て、この地でエルサレムを栄誉とされるまで、黙っていてはならない」（イザヤ62：6〜7）

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