ホーム > 祈る > ハイメール通信 登録・停止 > バックナンバー > ハイメール通信No. 264 キリストの栄光教会 牧師 川端光生先生(東京ハイナイト講師)より
6月28日、福島県に行きました。現地の様子を見聞し、地元の先生方とお話ししたことから、お分かちします。飯館村では6,400人の人口のうち6,200人が避難 しました。残りの200人は特別養護老人施設の住民と、介護士です。飯館村では商店も何もかも閉鎖しており、唯一開いていたコープ(生協)も6月30日で閉 店のため、 閉店セールを行っていました。村の小学校の校庭には草が生え、打ち捨てられた様子が見て取れました。避難勧告の出ている川俣町では、一見普通に人々が暮らしているように見えます。しかし、子どもたちが遊んでいるはずの学校を訪れると、校庭は静まりかえり、掘り返された土がブルーシートで覆われていました。田植えはなされていましたが、ここで育った米は売れないので、地元の人が食べるためだけに作っているとのことでした。人口7万人の南相馬市では当初5万人の人が避難しましたが、震災から4ヶ月近くが経過し、1万人ほどの人が戻ってきているそうです。長期にわたる避難生活の過酷さが伺い知れます。現在、福島県から避難している人は16万人と言われ、宮城県などの避難者数より多い数字だそうです。
福島県、という県の「存在」そのものが危ぶまれているという人もいます。そのような中、地元の牧師先生たちは、なんとか残っている方々の助けになるために奔走しています。胎児や乳幼児のための水を確保するため、プロジェクトを立ち上げ、住民が地域ぐるみで再出発できるコミュニティを作ろうとしている先生もいます。
ある牧師は、イスラエルから放射能を取り除ける空気清浄機を取り寄せて福島県に届けようと動いています。ご存知のように、イスラエルでは国民にガスマスクが配られ、各家にシェルターがあるほど緊急事態への備えがしっかりしています。そのイスラエルで6万軒の家に設置されている空気清浄機ですから効果はあると考えられます。
福島県、特に原発から20キロ、30キロ圏内の方々の心中は察して余りあるものがあります。 地域によっては、あきらめに近い心情、放心状態、パニック状態
にあるそうです。未来への希望が見えるように、とりなしが必要だと思います(談話)。
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