ホーム > 祈る > ハイメール通信 登録・停止 > バックナンバー > ハイメール通信No. 261 宮城県 仙台南吉成キリスト教会 銭谷幸器先生より
仙台南吉成キリスト教会では、幸いにも会堂の壁紙が一部剥がれ落ちた以外は大きな被害はなく、信徒の方々もみな無事でした。しかし、海岸沿いの亘理町と山元町在住の2人の方はいずれも津波によって家や入居していた施設が流失しました。また、建物の被害のため転居を余儀なくされた信徒さんが一人おり、知人や親戚を亡くされたという信徒さんもいます。
教会堂に大きな被害はなかったものの、震災による傷が信徒さんの心にあります。いまだに余震があると緊張し、動悸が激しくなるという声もあり、心と身体が3月11日の恐怖を記憶しているとのことです。
震災後一ヶ月は町全体がイライラと不安と物欲に覆われていたということです。住民が、普段なら何でもない事や、我慢できる事にも敏感に反応し感情を爆発させてしまうなど、震災後のストレスの大きさが感じられました。ある地域では迷惑駐車をしていた車の窓ガラスが割られるといったこともあるなど、震災によって、普段は見えない内にある罪が形になって表に現れているのだと感じたそうです。震災後、信徒さんから自分の罪深さを見てしまう経験を多くしたという証しがありました。罪の赦しの必要を深く覚えさせられた時期となったとのことです。
信徒さんも疲れを覚え、教会では予定していた夏の特別伝道会を中止しようかという声もあがりましたが、こういう時であればこそと開催を決めました。キリストによる罪の赦しと傷のいやしを自分たちはもちろん、傷ついている地域の方々へと宣べ伝えていく必要を感じられたとのこと。あの地震と津波から3ヶ月。礼拝出席人数も震災前の状態に戻り、信徒の方々もようやく普段の元気を取り戻しつつあります。
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