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ハイメール通信No. 221 迎撃ミサイル活躍中 ~過越を迎えるイスラエル~

緊迫が続いているガザ情勢ですが、先週、ガザ国境線近くで、スクールバスが、対戦車砲で攻撃され、16 才の少年が重傷、運転手も負傷しました。以後、ガザからのミサイル攻撃が週末だけで100 発近く続いています。イスラエル政府は先々週よりベエル・シェバとアシュケロンの上空を守る迎撃ミサイル(キパット・バルゼル)を配備していましたが、これまでに9発のグラッド・ミサイルを撃ち落としています。今のところ、ロケット弾はすべて人のいないところに着弾し負傷者は出ていません。しかし、住民たちは週末中、防弾ルームで生活しました。

イスラエル軍の報復反撃で、ハマス戦闘部員を含む18 人が死亡、ハマスは「イスラエルが空爆をやめなければさらに攻撃する」と公言しています。その後、現在ではロケット攻撃が止んだため、イスラエル軍も攻撃をしていませんが、大規模攻撃に至るのではないかと予断を許さない状況が続いています。そのような中、イスラエルでは18 日から過越の週がはじまります。イスラエルとその周辺諸国の平和を覚えて祈りましょう。

あなたは知らないのか。聞いていないのか。
主は永遠の神、地の果てまで創造された方。
疲れることなく、たゆむことなく、
その英知は測り知れない。(イザヤ40:28)



■ スクールバスへ対戦車砲-16 歳少年重傷

先週木曜、ガザと国境を接するナハル・オズで、子どもたちを送迎するスクールバスへ、対戦車砲が後部から直撃。乗っていた16 才の少年ダニエル君が重傷、運転手も負傷しました。他の子どもたち約50 人はすでにバスを降りており、ダニエル君が最後の一人でした。状況から判断すると、ハマスは、バスを認識できる距離から砲撃しており、バスに子どもが乗っていることを知っていて攻撃したと分析されています。これに対し、イスラエル空軍が直ちに発射地点と思われる地点を攻撃、パレスチナ人4人が死亡しました。

ダニエル君は今もかなりの重傷です。家族が全世界のユダヤ教徒に対し祈りを要請しています。ダニエル君のいのちが守られるように、今、主が直接現れてくださり救いを受け取ることができるようにお祈りください。


■ ガザから連続のミサイル攻撃・迎撃ミサイル活躍中

先月、また飛距離が伸びてテルアビブからたった25Km南にグラッド・ミサイルが撃ち込まれたのを受けて、イスラエル政府は、ベエル・シェバとアシュケロン上空を保護する迎撃ミサイルシステム、アイアン・ドーム(キパット・バルゼル)を配備しました。この迎撃ミサイルが木曜に初始動し、みごとにグラッド・ミサイル1発をアシュケロン上空で撃ち落としました。(写真:ネタニヤフ首相らと背景にあるのが迎撃ミサイル(キパット・バルゼル))

続いて今週末、ガザから15 発以上のグラッド・ミサイルが撃ち込まれましたが、そのうち8発が迎撃ミサイルで撃ち落とされました。他のミサイルは空き地に着弾したため、いずれも負傷者はでていません。

イスラエル政府は今後6カ月以内にキパット・バルゼルをもう一基増やすことにしています。その後さらに3基の導入も計画されています。キパット・バルゼルは一基7000 万ドル(70 億円)とも言われています。

<エシュコル地区住民>

ガザ地区周辺3Kmに位置するエシュコル地域では、迫撃砲やロケット弾などの攻撃が週末だけで100 発近くありました。家屋やキブツの家畜舎などに大きな被害が出ましたが、幸い負傷者はありませんでした。住民は各家庭に設けられた防弾ルームで過ごしています。

ところで、上記の迎撃ミサイル(キパット・バルゼル)は、グラッド・ミサイルなど飛距離が長く、高い位置から飛来するものにしか対応しません。エシュコル地域に飛来するロケット弾や迫撃砲は、近距離から低空で飛んでくるため、迎撃ミサイルの対象にはなりません。また、先月に至るまで、迫撃砲に関してはアラームも作動しないシステムになっていました。従って、住民は文字通り、いつ何時攻撃にあうかわからない状態で日常を送っていました。しかし、最近になって迫撃砲による攻撃が頻回になってきたため、3月から、ようやく迫撃砲に対してもアラームが作動するようになっています。この地域に住む子どもたちの多く、また大人のなかにもPTSDに苦しんでいる人がいます。エシュコルの人々は今も継続して攻撃を受けていますが、それらのロケット弾は今のところすべて空き地に着弾しています。続けて主が守ってくださるようにとりなしが必要です。

<携帯が活躍するエシュコル>

エシュコル地区の人々は携帯のメールを上手に使って非常時にも地域全体に連絡が行き届くようになっています。たとえば、現在は、全員が自宅に備えられた防弾ルームに入っていますが、そこにいつ入るのか、いつ出てもいいのかという連絡が治安部から入るしくみになっています。

子どもたちまでが直接連絡を受けるとパニックになるので、連絡は一家の父親か責任者で高校生以上(高校生でも家族がある場合は、父母が連絡を受けます)となっています。写真はエシュコルの治安責任者ニッキーさん。
イスラエル軍と綿密に連絡をとりながら、住民に連絡をとります。ニッキーさんによると、危険なときの空気、危険が去ったときの空気が読めるそうです。私たちが取材に行ったのは10 日ほど前ですが、そのときは「今は大丈夫」という平安時でした。今も緊張しながら、この時を過ごしていることと思います。ニッキーさんとエシュコルの住民を覚えてとりなしてください。なお、ニッキーさんは「自分は無神論者だ」と言っています。

<今後の展望>

イスラエル軍はこれらの攻撃があるたびに、ミサイル発射地域を空爆しており、これまでに子ども一人を含む18 人が死亡しています。

現在、ガザ地区から攻撃しているのはハマスですが、「イスラエルが攻撃をやめないなら、攻撃をさらにエスカレートさせる。国際社会はイスラエルの暴力をやめさせるべきだ」と発表しています。イスラエルのバラク国防相は「ハマスが攻撃をしなければこちらも攻撃しない」と反論。ネタニヤフ首相も、先にスクールバスが狙われたことを受けて「子どもが危険にさらされたということは忍耐の限界を超えている。」と語りました。しかし、その後、ガザからの攻撃が激減したため、イスラエル軍も攻撃を控えており、今のところは一応の平穏が戻っています。

今回もイスラエル空軍機のレーダーに、ハマスが、密集する一般家屋の家々の間からロケットを据えて発射させている様子が鮮明に記録されました。この状態では、上から攻撃した場合、どうしても一般家屋を巻き添えにしてしまいます。イスラエルの情報筋によると、ガザ地区内部には国連施設など絶対に破壊してはならない建物が3000 あると言うことです。こうした障害のために空爆で効果が上げられない場合、大規模地上作戦もあり得ると報じる記事もあります。

アラブ同盟は会議を開き、リビアのように、ガザ地区上空を飛行禁止区域にするよう国連に求めています。イスラエルは、それは、地上からの攻撃であってもガザ「上空」を通って攻撃してくる、ガザ地区からのミサイルも禁止にするということかと、アラブ同盟の提案に反論しています。

<過ぎ越しの祭りへの警告>

イスラエルでは来週18 日より、過越の祭りが始まります。多くのイスラエル人が海外旅行に出かけるシーズンです。今年は特にハマスがイスラエル人の誘拐や、テロを起こす危険性が高まっています。ガザ情勢の悪化を受けて、治安当局はすでにシナイ半島への旅行者は直ちに帰国するよう警告していますが、さらにヨーロッパやアジアへの旅行も控えて、国内で過ごすようにと警告を出しました。しかし、毎年のことですが、この警告は無視される傾向にあります。


■ 「調査結果は間違いだった」ゴールドステイン報告書

2009 年初頭にイスラエルがガザへ侵攻した紛争に関して、国連代表機関としての調査判定を務めたゴールドステイン氏は、イスラエル軍兵士は意図的に一般市民を攻撃していたとして、イスラエル側が戦犯であると報告していました。この報告書により、イスラエルは世界中から避難中傷を受けました。

ところが、今月初頭、そのゴールドステイン氏本人が、「調査結果は間違いだった。イスラエル軍兵士は意図的に一般市民をターゲットにはしていなかった」とメディア に告白しました。

しかし、謝罪はなく、当時イスラエルが、国連の調査に協力しなかったからだと避難しました。イスラエル政府は「今頃、そのような事を言われても、この調査結果によって、国際社会でイスラエルが受けてしまった非難やイメージはいまさら元に戻すことはできない。」と怒りを表明しています。


■ イスラエルの麻薬事情

イスラエル国内では麻薬による犯罪で子どもたちが中毒で人生を台無しにするケースが急増しています。家庭は麻薬によって崩壊し、子どもたちもまた麻薬に追われるようにホームレス、売春と坂をころがるように命を落としています。ベン・グリオン空港の近くにあるロッドという町は、麻薬売買のキャピタルのようなところで、住民の70%以上が麻薬中毒ということです。麻薬は“カスポマット”と呼ばれる銀行のATMのような場所で買えるので、13 歳、14 歳くらいの子どもたちが麻薬を買いに来ているということです。

麻薬はエジプトや、レバノンから運ばれてくるのですが、先日も超大量の麻薬が押収されたことがテレビで報道されていました。こういう世界ではアラブ人もユダヤ人も関係なく、犯罪の渦の中で縛られることになります。またタイベイという町にはマフィアの家族が長年争っており、殺人事件が絶えません。この町は、イスラエル国内ではありますが、アラブ人の町なので、イスラエルの警察もなかなか踏み込めないということです。イスラエルにもこういった恐ろしく暗い闇の世界があり、若者たちを食い物にしています。イスラエルを滅ぼそうとする者は、イランやシリアだけではありません。このような霊的なおそろしい罠と攻撃があることも祈りの中で覚えていただければと思います。

<祈り>

  1. イスラエルを主があわれみ、あらゆる外からの攻撃から守ってくださるように
  2. 過ぎ越し期間中、国内、また国外にいるイスラエル人たちがテロや誘拐から守られるように
  3. エシュコル地方や、ガザ周辺に住む子どもたちや住民を覚えて。
  4. イスラム原理主義テロ組織ハマスの計画によって、ガザの一般市民が危険にさらされることがないように。
  5. ロッドの麻薬密売ルートが絶たれるように 霊的なきよめとブレークスルーのために
    現在、麻薬に縛られている者たちに悪からの解放と救いを受け取る道が開かれるように

ニュース情報源:GPO(イスラエル・プレスセンター)、イスラエル外務省HP、ハアレツ、エルサレムポスト、アルーツ7、イスラエルインサイダー、CNN、BBC、イスラエル国防軍HP、外務省HP、アル・ジャジーラなど

画像提供:www.israelimages.com、Isranet他

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