ホーム > 祈る > ハイメール通信 登録・停止 > バックナンバー > ハイメール通信No. 219 長期的視点でそれぞれの任務を全うできるように
先日、自衛隊の方が被災地での過労により亡くなったという残念なニュースがありました。現在、陸・海自衛隊のうち半数の10万人強が被災地で行方不明者の捜索や、がれきの撤去にあたっています。被災地での任務は肉体的にも精神的にも大きな疲労が伴います。がれきの処分には、宮城県だけでも10年単位かかると言われています。
このように長期戦を予想される中、自衛隊、消防、警察、医療従事者、原子炉での働きなど現場の方がいかに必要な休息をとりつつ、任務に当たるか、知恵が必要です。
国や現場のリーダーに知恵が与えられ、長期的スパンで物事を判断していく力が与えられるように。
ガソリンの不足や道が閉ざされていたために滞っていた流通が、1カ月経った今、日に日に改善されています。しかし今、現地で良く耳にするのが、「ガソリンは手に入るようになったが、それを買うお金がない」という言葉です。被災地では職を失う人々が多く、個々の経済状態が悪化しています。
政府は徐々に避難所を減らしていく方向で、二次非難を奨励しています。避難所に割く予算と力を仮設住宅建設に向けるためとされていますが、現地の人々の気持ちは複雑です。全員が仮設住宅に入れないこと、避難所を出て地域の人々と離れてしまうこと、すでに何度か避難所を移動し、その度にストレスを感じていること、大切な家族のご遺体がまだ見つかっていないことなど、さまざまな理由で不自由な避難所生活から出る決意をすることができずにいます。避難所の方々にちょっと話しかけると、今後の悩みや不安をセキが切れたように話されます。「毎晩2-3時間すると、これからどうなるのかな~と胸が苦しくなって目が覚めてしまうのよ。この不安がどうにもなんないんだわ」と。その複雑な胸中が痛いほど伝わってきて、いてもたってもいられない気持ちになります。
被災地の必要は、物心両面において余りにも膨大です。また、日本全体の経済も疲弊し祈りが必要です。
Copyright 1996- © Bridges For Peace Japan. All Rights Reserved.