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ハイメール通信No. 177 エステルの季節

今月はアダルの月。2月27.28日と、イスラエルではエステルの出来事を記念するプリム祭が行われます。この時期は通常、雨が降って寒いはずの時期ですが、先週から異常な暖かさとなり、植物にも影響が出ています。(写真:カルメルの野に咲く赤いアネモネ)

昨年12月にIAEA(国際原子力機構)局長に就任した天野之弥氏が、就任後初めて、イランに関するレポートを提出しました。イランの核兵器開発の疑いをこれまで以上に裏付ける内容であったため、イスラエル外務省ではHP上で評価しています。

先月ドバイでハマスの指導者の一人アブフーフが暗殺された件で、ドバイ警察が容疑者たちの身元を写真付きでHPに公開しました。容疑者たちがイギリスなどヨーロッパ諸国のパスポートを持つイスラエル人だったため、世界を巻き込む混乱になりました。

プリムを覚え、旧約聖書でイスラエルを亡き者にしようとしたハマンの手から守ってくださったように、イスラエルを守ってくださるように。またイスラエルとその周囲の国々を覚えてとりなしましょう。

それは、ユダヤ人が毎年アダルの月の十四日と十五日を、
自分たちの敵を除いて休みを得た日、悲しみが喜びに、喪の日が祝日に変わった月として、祝宴と喜びの日、互いにごちそうを贈り、貧しい者に贈り物をする日と定めるためであった。(エステル記9:21-22)


<スクープ!救われたハマス幹部の息子 イスラエルでのテロ阻止に大きく貢献していた!>

■ 夏の到来?異常な暖かさ

イスラエルでは先週、2月とは思えない暖かさとなり、海で泳ぐ人もでるほどでした。ハイファでは最高気温27度まで上がっています。

2月には通常雨がふるはずですが、ここ3週間ほどはほとんど雨がありません。この影響で穀物が花を咲かせてしまい、十分実を残さないまま枯れる現象が起きています。

このままいくと、5月6月の収穫に影響が出ると懸念されています。

<プリムの祭り>

イスラエルでは今週末、プリム(エステル記を記念する例祭)が行われます。子どもも大人も仮装してパーティを楽しみます。この点においては暖かい晴天は歓迎です。

シナゴーグではエステル記が朗読され、「ハマン」という名前が出るたびに手足を踏み鳴らし、ラシャンという道具で騒音を出して大騒ぎをします。

これはイスラエルの敵「ハマン」という名前がイスラエルで聞こえないようにし、主がイスラエルの敵を打ち破ってくださったことを意味します。

イランは、現代のペルシャにあたります。そのイランのアフマディネジャド大統領がイスラエルの破滅を願っていると公に発言しています。歴史は昔も今も変わっていません。この時期、多くのイスラエル人が、ハマンとアフマディネジャド大統領を重ね合わせることでしょう。

<祈り>

  1. 雨がふり、穀物が守られるように
  2. プリムを祝うイスラエルの人々が、彼らを愛しておられる主を見上げる事ができるように

■ IAEA天野之弥事務局長、イランに関する初レポート

2009年12月にIAEA(国際原子力機関)事務局長に就任した日本人の天野之弥氏が、就任後初めてイランに関する調査結果を発表しました。

それによると、イランはウランの濃縮を20%にまで引き上げているということです。天野氏の報告は、イランが最近になってまた核兵器開発を始めたか、もしくはこれまでもまったく保留にしていなかったのではないかと結論づけています。

イスラエルは天野氏の報告書を、最も明確に直接的に事実を報告しているとして、高く評価しました。

不思議なことにアメリカは、数年前に「イランは2003年から核開発を保留にしている」と報告していました。これに対しイスラエルを初め、ドイツ、イギリス、フランスはイランの核兵器開発を警告し続けてきました。天野氏の報告はイスラエルとドイツ、フランス、イギリスの立場にたったものであり、アメリカは再調査を強いられる可能性があります。

ロシアはイランに対する制裁に反対の立場を維持し続けています。ネタニヤフ首相は、先週ロシアを訪問し、メドベージェフ首相とイランに対する制裁に賛成するよう要請しました。今回のIAEAの報告を受けて、ロシアも、イランに対する懸念を表明しています。

またロシア以上にイランへの制裁を反対しているのが中国です。中国が拒否権を発動する限り、制裁は実現しません。ネタニヤフ首相は、中国では尊敬されているイスラエル銀行総裁のスタンレー・フィッチャー氏と、元国防軍参謀総長のモシェ・ヤアロン氏を中国に派遣し、イラン制裁に同意するよう説得を試みることにしています。

イランは変わらず核兵器開発について否定を続けています。

<祈り>

  1. イランの計画からイスラエルが守られるように
  2. 天野氏や世界の指導者に知恵が与えられるように

■ ドバイの暗殺で大きな迷惑

先月20日、ドバイのホテルでハマス幹部の一人、マブフーフが毒殺された件で、ドバイ警察が容疑者グループとみられる11人の名前を写真付きでHPに公開しました。

このうち6人がイギリスの偽造パスポートを所持する実在のイスラエル人だったため、イスラエルはもとよりイギリス政府をまきこむ騒ぎとなりました。

イギリスの他にはアイルランド、ドイツ、フランスのパスポートが使われていました。名前を使われたイスラエル人たちも事件とは関係のない一般の人々であると報告されています。

犯行グループの一人とされたイスラエル人は、キブツで普通に暮らす一般市民でした。彼はある日突然、自分の名前がインターネットで暗殺グループの一人としてあげられていることを知りました。写真はもちろん当人のものではなく、妻は「私の夫はもっとハンサムよ」と記者に冗談を言っています。

ドバイ警察は、11人がイスラエルの諜報機関モサドのメンバーであると示唆していますが、イスラエル側は否定。しかし実際にはマブフーフは過去にイスラエル兵2人を誘拐殺害しており、さらに、イランからハマスへの武器輸入のキーマンであったとみられており、この1月初旬にもネタニヤフ首相から暗殺の指示が出ていたとの報道もあります。

自国のパスポートが使われたことを深く懸念するイギリスは、イスラエルに対し知りうる情報を提供するように厳しく要求しています。イギリスは、イスラエルのベン・グリオン空港で、パスポートの内容がコピーされたと見ています。

アラブ首長国連邦は、イギリスやドイツなどのEU諸国市民にはビザなしでの入国を許可しているため、パスポートの偽造は大きな治安問題だとして厳しく調査するよう要請しています。

このように、マブフーフの暗殺で国々が迷惑をこうむっていますが、マブフーフ自身がなぜドバイに入国できたのか、なぜ犯人は彼が滞在しているホテルを知り当てたのかについては、不思議と話題になっていませんでした。

今月に入り、ドバイ警察はハマスの中に、マブフーフに関する情報を漏洩したものがいる、ハマスは内部調査すべきと、今度はハマスにも調査を要請しはじめました。

<エジプトで爆弾投下!?>

エジプトで、ホテルから爆弾の入ったスーツケースが放り投げられるという事件がありました。犯人は、隣の歴史的建造物でもあるユダヤ教のシナゴーグをねらったようですが、スーツケースは通りに着弾したため、建物には当たらず、被害者も出ませんでした。

エジプトにはかつてユダヤ人社会がありましたが、1950年代の迫害で、大半はイスラエルへ移住しました。現在、数十人程度の高齢のユダヤ人がまだエジプトに在住しています。

<祈り>

  1. 被害者がなく感謝。
    これからもイスラエルとディアスポラ(海外にいるユダヤ人)が守られ、主が生きておられることを世界が知ることができるように
  2. ドバイの暗殺事件からヨーロッパとイスラエルの関係が悪くならないように
  3. エジプトにいる高齢のユダヤ人たちを主があわれんで救いに導いてくださるように

■ 市民のことを第一に考えるパレスチナ人

<ガザ出身の宇宙科学研究員~イスラエル有力紙Ynetニュースより~>

ガザではエジプトからの“正規”のルートでの物流が改善されてきたため、極秘のトンネルが不要になってきています。そのため、トンネル業者が、職業替えをしていると報告されています。

かつては体の小さい子どもや若者が危険なトンネル掘りの仕事を担い、命を落としていました。その子どもたちに夢を与えようとするガザの科学者がいます。

バラカ氏はガザ出身のパレスチナ人で、フランスの大学で宇宙科学を勉強した後、アメリカのNASAに就職し、研究員をつとめていました。

彼は昨年ガザとイスラエルとの紛争の時に、イスラエル軍の空爆で11才の息子を失い、17人の家族は家を失いました。バラカ氏は、アメリカでNASA研究員として成功している者としてガザの人々の役に立つときだと判断し、仕事をおいてガザに帰りました。

ガザの子どもたちはガザ地区からでることを赦されず、ガザの外に別の世界があることを知る機会がありません。空をみればイスラエルのヘリコプターや戦闘機が見え、空は死を連想させるものになっています。

バラカ氏はフランス領事館の協力で、天体望遠鏡をガザに持ち帰り、子どもたちに宇宙の不思議を教えています。
バラカ氏は、子どもたちのための様々なプロジェクを立ち上げています。

またガザの大学で宇宙科学を教えながら、天体観測所を作る夢を持っています。バラカ氏は宇宙を見ることで、世界はガザのキャンプをはるかにこえて大きいということを子どもたちに教えたい、パレスチナ人も有能な科学者になれるということを示したいと語っています。
(パレスチナの新聞MAANの記事をイスラエルの新聞がとりあげた形です)

<パレスチナ人のベン・グリオン? ファヤッド首相>

パレスチナ自治政府のアッバス議長の陰で、電気水道設備や都市計画をせっせとすすめている人物がファヤッド首相です。
かつてベン・グリオンは、イスラエルを建国するという目的のために、当時パレスチナ地方を統治していたイギリス(ユダヤ人は敵とみなしていた)と協力することが必須と考えていました。しかしユダヤ人の中には過激なグループもあり、イギリスに対してテロ活動を行ってはベン・グリオンの策をだいなしにしました。そのような中でもベン・グリオンは農業など市民生活改善に努力しました。

ちょうど同じように、ファヤッド首相も今パレスチナ側で同じような立場に立たされています。イスラエルのペレス大統領は、ヘルツェリヤ会議(イスラエルの防衛を論じる会議)において、平和のために努力しているファヤッド首相をたたえるコメントを出しました。ファヤッド首相がパレスチナ人のベン・グリオンと呼ばれるのはこれが初めてではありません。しかしながら、当然イスラエルにはこの意見に反対する意見も多数あります。

<スクープ!救われたハマス幹部の息子 イスラエルでのテロ阻止に大きく貢献していた!>

2008年、ハマス幹部の息子モサブ・ハッサン・ヨーゼフさん(32)がインターネットを通じてイエス・キリストを信じて救われ、現在はアメリカに亡命して公に救いの証をしていることが話題になりました。

そのヨーゼフさんがかつてイスラエルの治安組織シン・ベトに情報を流し、多くのテロを阻止して、イスラエル人の命を守っていたことがわかりました。彼はマルワン・バルグーティなど大物テロリストの逮捕にも貢献していたようです。

ヨーゼフさんが救われたのは約10年前、イスラエルではちょうど自爆テロが頻発しはじめようとするころでした。
ヨーゼフさんは、今もしガザにいることができたら、必ずギラッド・シャリートさんを救い出していたとも語っています。彼は、ハマスはもとより、ファタハ(パレスチナ自治政府)がイスラエルと和平を持つことなどありえないと内部事情を語っています。

<祈り>

  1. バラカ氏のガザでの教育プロジェクトの祝福のために
    ガザの子どもたちが十分に教育を受けることができるように
  2. パレスチナ側でも市民のために働く指導者がいます。
    彼らの働きの祝福のために
  3. ヨーゼフさんの安全と、続いて救われるハマスの若者がおこされるように
    ヨーゼフさんの証がイスラエルでもさらに主の御名の栄光となるように

ニュース情報源:GPO(イスラエル・プレスセンター)、イスラエル外務省HP、ハアレツ、エルサレムポスト、アルーツ7、イスラエルインサイダー、CNN、BBC、イスラエル国防軍HP、外務省HP、アル・ジャジーラなど

画像提供:www.israelimages.com、Isranet他

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