ホーム > 祈る > ハイメール通信 登録・停止 > バックナンバー > ハイメール通信No. 174 2010年 イスラエルに、日本に、世界に主の祝福があるように!
主にあって新年を迎えるお慶びを申し上げます。
旧年中ハイメールを受信、ご利用いただきありがとうございました。たとえ皆様方と互いに顔を見合わせることはなくても、心と霊をひとつにして祈ることができました。
その祈りはきっと主の前にかぐわしい香りとして届いたことでしょう。今年も主がみことばとビジョンをもって、私たちの祈りを導いてくださいますようにお祈りいたします。
2010年、イスラエルはイランを攻撃するのか?シャリートさん返還は?西岸地区問題はどうなる?交渉が進まない葛藤からテロも起こり始めています。今年もイスラエルは様々な危機的状況が来ると予想されます。
ネタニヤフ首相は、政府が一致して危機を乗り切るため、最大野党のカディマに連立に加わるよう要請しました。私たちも主の計画を覚えて一致し、再臨を迎えるイスラエルのために、今年もとりなし支えていきましょう。
起きよ。光を放て。
あなたの光が来て、
主の栄光があなたの上に輝いているからだ。
見よ。やみが地をおおい、
暗やみが諸国の民をおおっている。
しかし、あなたの上には主が輝き、
その栄光があなたの上に現れる。
国々はあなたの光のうちに歩み、
王たちはあなたの輝きに照らされて歩む。(イザヤ60:1-3)
人口の増加は国の発展と祝福に欠かせないものです。2010年を迎えるイスラエルの人口は、移民者や新生児などで748万5200人に増加しました。
このうちユダヤ人は全人口の75.%、570万人で、150万人がアラブ人です。
一人の女性の平均出生率は、ユダヤ人女性2.9人、イスラム女性3.8人、クリスチャン女性2.5人で、特にクリスチャン女性の出生率は1960年代から50%も減少しています。
昨年末の統計によると、イスラエル国内に在住するクリスチャン(カトリックやロシア正教、ギリシャ正教などを含む)は154,000人で全人口の2.1%となります。このうち81%はアラブ人(アラブ人クリスチャン)です。
残りの19%はロシア人で、イスラエルに来る前からクリスチャンであった人と報告されています。
イスラエル在住のクリスチャンはアラブ系、ロシア系ともに、ナザレ(2万人)やハイファ(1万4100人)など北部都市に多くなっています。(イスラエル中央統計局調べ)
*この統計に、ユダヤ人でイエスを信じている人の数は含まれていません。
日本でも子ども手当が話題になっていますが、イスラエルにも同様の制度があります。イスラエルでは、子どもが4人の家族に月500シェケル(1万3000円程度)、7人の家族では560シェケル(1万5000円程度)が支給されています。
1994年から2004年までの統計によると、この制度が始まってからアラブ人家族で6-7%、超正統派ユダヤ教徒で3%の出生率の増加を記録しています。また予算カットで支給が減少したときは、各グループともに出生が1名づつ減るという結果がでています。
*なお、多産のアラブ人や正統派ユダヤ教徒と違って一般のユダヤ人夫婦の子どもの数は平均1-2人です。そのため、ほとんどの夫婦がこの制度の恩恵をうけておらず、出生率に子ども手当の影響は全くみられません。
厳しい情勢の続くイスラエルですが、2009年移民者の数が、過去10年間で初めて増加に転向しました。
2009年にイスラエルへ移住したユダヤ人は16,244人(2008年は13,859人)で、昨年から17%の増加です。
そのうち、旧ソ連地域からのロシア系移民者は5,294人、アメリカなど英語圏からの移民者は7,120人となっています。
イスラエル国防軍の中には、家族をおいて単独でイスラエルへ移住し、兵役についている若い兵士たちがいます。
毎年そのような孤独な兵士約700人が、基礎の兵役(高卒から3年間)を終えてイスラエルの社会へ出てくることになります。
イスラエルには、彼らをサポートするシステムがあります。AWIS(イスラエル兵福祉協議会)では全国154箇所に878人分のアパートを完備。兵役後の住居を提供しています。
また兵役中の過越や仮庵など例祭中に彼らを受け入れる家族をあっせんします。中にはその家族の養子として迎えられる兵士も少なくありません。
単独兵士を支える団体の中には、息子を戦死で失った母親が立ちあげたものもあります。このような助けを受けた兵士の79%は、厳しい兵役にもかかわらず、「イスラエルに受け入れられている」と感じ、自分の国として将来もイスラエルにいたいと答えています。
世界的な経済危機の中、イスラエルの経済は諸国に比べると守られていると言われています。現在、イスラエルの完全失業率は7.8% (日本は5.1%) 国民の平均収入は月8,172シェケル(約20万円)です。(イスラエル中央統計局)
*イスラエルの物価は日本並みです。
イスラエルには7つの数字を当てるロットといわれる宝くじがあります。すべての数字があわなければならないため、ここしばらく当たりはありませんでした。
しかし今年、大当たりが出ました。誰かが7,400万シェケル(19億5000万円)当選しました。報奨金の内、政府が25%を取りますが、それでも5500シェケル(14億円)を受けとることになります。2等は400万シェケル(1億円)。700万枚のうちの2枚でした。
西岸地区の住宅問題を巡る交渉、シャリートさん返還をめぐる交渉が行き詰まっています。12月、テロで死者がでました。
12月24日、西岸地区の入植地シャベイ・ショムロンの住人で、7児の父親でもあるメイール・アビシャロム・ハイさん(45)が、運転中に頭部を射撃され即死しました。イスラム聖戦、アルアクサ殉教団(アッバス議長所属のファタハ党付きの団体)が犯行声明を出しました。
西岸地区の住民は不用意にシェベイ・ショムロンとパレスチナ側の町ツルカレムの間にあった道路封鎖を解除した政府に責任があると激怒しています。イスラエル国防軍はこの後、事件に関わったテロリスト3人を殺害しました。
しかし、この事件の後、政府は30日、新たに主要な国道443号線をパレスチナ人が通行することを許可しました。この道路はテロが頻発したため2000年からパレスチナ人は通行を禁止されていました。
同道路上でのテロで家族を殺された被害者は、「政府は再びテロを招いている」と激しい怒りを表明しています。
住民たちは「道路周辺のアラブ人すべてがテロリストだとは思っていない。しかし、彼らもどんな者が自分たちの間に住んでいるかわからないのだ。」と語っています。
(写真:衝突する入植者とイスラエル軍兵士*今回の事件とは直接関わりはありません。)
この決断がなされたのは法務大臣の基本方針にのっとったものです。すなわち道路は公共のものであり、ある人種だけ通れないというのは人種差別に値するということです。
民主主義をとれば、国民の命が補償されない。これがイスラエルの抱えるジレンマです。
ガザで拉致されたままのシャリートさんが、すぐにも釈放されるのではないかとのニュースが流れました。しかし実際には大きな進展がありません。
ハマスによると、イスラエルはバルグーティ、サアダトなど4人のトップテロリストの釈放を認めていません。イスラエルは、ハマスの要求を拒否して、代案をだしているもようです。
ハマスはシリアの指導者たちを訪問し、対策を検討していますが、「イスラエルがハマスの条件に応じないなら、新たにイスラエル軍兵士を拉致する」と相変わらず豪語しています。
ネタニヤフ首相は、今週エジプトを訪問。パレスチナ自治政府のアッバス議長に、早急に和平交渉のテーブルに戻るようムバラク大統領に仲介を要請しました。ハマスとのことには触れておらず、シャリートさん返還に関するイスラエルの態度は、一環して変わることがないと主張した形です。
年明けとともに、イランの核開発停止にむけた制裁が行われると予想されています。アメリカ議会はすでに、厳しい経済制裁を可決しています。
しかし、オバマ政権は、イランで反体制デモが活発化している今、イランに対する経済制裁がはたして効果的かどうかを再検討しています。
今イランに対して石油やガソリンの輸出制限を行った場合、被害をこうむるのは市民であり、反体制運動の流れを弱めてしまう可能性があるというのです。
「これはイランを弱体化させるためでなく、いかに現政権に核兵器開発を断念させるかということだ」とオバマ大統領は語っています。現在、オバマ政権は頭をひねって、どのような制裁が効果的を検討中です。
反体制デモが活発化しているイランですが、すでに8名が死亡、20人以上が逮捕されています。アフマディネジャド大統領は、このデモ騒ぎは、シオニスト(イスラエル)とアメリカという外国勢がしくんだものだ。イラン国民は現政権に忠実だ。」と発言しています。
世界の平和を妨害する国々への制裁措置を検討、採択するのは国連の安全保障理事会(安保理)になります。
安保理には5つの常任理事国(アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国)と10の非常任理事国があります。後者は2年周期で5ヵ国ずつが選挙で選ばれ、交替していきます。今年アラブ諸国代表として、リビアにかわって、レバノンが入ることになりました。
レバノンはずでにシーア派テロ組織ヒズボラに主導権を奪われた状態です。さらにそのヒズボラはイランに主導権を握られています。
したがって、レバノンが安保理にいるようでも、実はイランがレバノンを操作することになるのは明白です。
イランへの制裁が検討される2010年、安保理でアメリカとイランが間接的に対峙することになります。
数々の難問を抱え、ネタニヤフ首相は再び、最大野党カディマのリブニ党首に連立に加わるよう要請しました。
その条件として、無任所大臣のポストを2つカディマに提示しています。ネタニヤフ首相は挙国一致が今は必要と考えているようです。しかし、リブニ党首は、現時点ではまだその要請に応じる気配がありません。
カディマの党首選においてわずかな差で破れたモファズ氏は、カディマはネタニヤフ首相の要請に応じるべきだと考えています。このままいけばカディマが分裂してしまうのではないかと懸念されています。
ニュース情報源:GPO(イスラエル・プレスセンター)、イスラエル外務省HP、ハアレツ、エルサレムポスト、アルーツ7、イスラエルインサイダー、CNN、BBC、イスラエル国防軍HP、外務省HP、アル・ジャジーラなど
画像提供:www.israelimages.com、Isranet他
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