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ハイメール通信No. 173 奇跡の光 ~ハヌカとクリスマス~

イスラエルでは今年もハヌカの祭りが行われています。

ハヌカは、ユダヤ人を迫害するシリアの凶悪な王から、主が奇跡的に救い出してくださったことを覚える例祭です。エルサレムでは反ユダヤ主義の動向を考えるカンファレンスが行われました。
シャリートさん返還をめぐって一進一退の交渉が続いています。
イランがまた最新の弾道ミサイルのテストを行い、物議をかもしています。
しかし、状況はどうであれ、主は生きておられます。主の守りと導きがイスラエルの上にあるように祈りましょう。

今週、皆さまの教会で行われるすべてのクリスマス・イベントに主の豊かな祝福がありますように!

ベツレヘム・エフラテよ。
あなたはユダの氏族の中で最も小さいものだが、
あなたのうちから、わたしのために、
イスラエルの支配者になる者が出る。
その出るころは、昔から、
永遠の昔からの定めである。(ミカ書5:2)



■ ハヌカを祝うイスラエル

今年もハヌカ(光の祭り)の季節が来ました。ベン・グリオン空港の近くには超特大のハヌキヤが作られ、夜間に到着する飛行機を鮮やかな光で歓迎しています。

「ハヌキヤ」とは、通常7本のろうそくからなるメノラーに2本足して9本になったものです。紀元前167年、ユダヤ人を激しく迫害したシリアの圧政をマカベア一族が奇跡的に打破することに成功しました。

彼等はエルサレムの神殿を奪回、聖所のメノラーに光をともしたところ、1日分しか油がなかったのにメノラーは不思議に8日間燃え続けたということです。このため、ハヌカでは油を記念して「スフガニヤ」という揚げパンを作る習慣があり、町の店頭に並びます。

しかしこのスフガニヤ、一個500キロカロリーはあると言われ、健康志向、ダイエット指向の人にはツライ食べものです。最近ではノンオイル・スフガニヤが出てきて油なしで作るものも登場し、かつてのハヌカの意味合いも薄れています。

この時期イスラエルは冬の季節を迎えています。気温はエルサレムで10-15度、地中海側のテルアビブ、ハイファでは12-21度、雨が降って寒いです。暗いニュースの中にもハヌカの光の祭りは市民の心を温める楽しい例祭です。

<ユダヤ国家基金JNF:イスラエル在住のクリスチャンにクリスマス用ツリーを進呈>

JNF(ユダヤ国家基金)はイスラエル建国と存続のために、世界中のユダヤ人家族がこのための貯金箱を各家庭に置いて献金している組織です。

そのJNFが毎年イスラエルに在住しているクリスチャンのために、クリスマスツリーになる木を進呈します。木は1本70シェケル(約1,700円)。今年も来週、ヤッフォ門付近で配布されることになっています。

<反ユダヤ主義・反イスラエル主義>

ユダヤ人迫害は、シリアの圧政のころだけでなく、今も世界中で続いています。今月16日、2006年から始まって今年3回目となる反ユダヤ主義と戦う世界フォーラム(GFCA)がエルサレムで行われました。

50ヵ国以上から、政府関係者、外交関係者、NGO団体、ジャーナリストなど500組の代表団が参加しました。

冒頭陳述においてイスラエル政府のディアスポラと民事外交担当大臣のエデルスタイン氏は次のように語りました。 (写真:イスラエル外務省HPより)

・・・・・今年のヨム・キプール(贖罪の日)、礼拝中だったパリのグレート・シナゴグのすぐ外で2発の銃撃があり、中の人々は一時いすなどの下に伏せるさわぎがありました。

デンマークではショッピング・センターに買い物に来ていたユダヤ人二人が撃たれました。数週間後、デンマークのある校長が、「ユダヤ人の生徒の受け入れを停止した。ユダヤ人の子どもの保護者は他の学校へ転校させるように」との通達を出しました。

スエーデンでは、ユダヤ人文化センターが1週間の間に2回放火されました。シカゴでは、シナゴグや学校が次々に襲われ窓が割られて、壁に落書きがなされるなどの被害が出ました。

ロンドンでは、シナゴグや地元の企業を焼き払おうとする事件がありました。またバイクに乗っていたユダヤ人を引き倒してなぐるという事件もありました。このような出来事は、ベルギーやオーストラリア、ブラジルからも報告されています。

これは2009年の出来事であって1939年(ホロコースト時代)の出来事ではありません。彼らは、「世界に悲劇をもたらしているのがイスラエルだ」と考えています。

<モルドバでロシア正教司祭が町のハヌキヤを襲撃>

モルドバ(旧ソ連の国)の首都に飾られた1.5mのハヌキヤを、ロシア正教の司祭たちが襲撃し、ハンマーや鉄の棒で破壊しようとしました。現在ハヌキヤは警察によって警護されています。

モルドバの人口の70%はロシア正教所属です。第二次世界大戦前のユダヤ人人口は66,000人でした。多くがイスラエルへ移住し、現在は12,000人が残っています。

<パレスチナ自治政府5万ドル分(約500万円)のアハバ(死海化粧品)を破棄>

パレスチナ自治政府がイスラエル製品のボイコットをすすめているEUの後押しを受けて、5万ドルものアハバ化粧品をゴミ箱に破棄しました。同様に、サマリヤ地方のイスラエルの会社が製造しているキャンディも破棄したということです。

表向きは有効期限切れということですが、ヨルダン・タイムスに自治政府のエレカット氏が語ったところによると、時政府首脳が決断したということです。アハバ化粧品は、現在35ヵ国に輸出されていますが、数カ国でボイコットの対象になっています。

たとえばロンドンでアラブ系と言われる老舗デパートのハロルドでは早くからアハバ商品を商品棚からとりおろしています。また輸出先の一つオランダでは「イスラエル製」とのスタンプが押されていますが、アラブ系市民から「アハバ化粧品に含まれている有益なミネラルはアラブ側に所有権がある」と訴えています。

<イギリスでリブニ元外相に逮捕状>

イギリス法廷が、昨年のガザ紛争に関わったイスラエルの政治家に戦犯としての逮捕状を出す傾向にあります。以前はバラク国防相、今回はリブニ元外相です。リブニ元外相への逮捕状は、彼女が逮捕される前に国外に出たことで無効とされました。

ブラウン首相は、この件に懸念を表明し、イギリスは海外からの外交官はすべて歓迎すると語りました。これを聞いて、パレスチナ支援者らはブラウン首相に強い不満を表明しています。

<祈り>

  1. 世界中のユダヤ人が早くイスラエルに戻ってくるように
  2. 世界のユダヤ人が反ユダヤ主義の暴力行為から守られるように
  3. 聖書によればユダヤ人は神に愛されています。
    憎しみの力からユダヤ人の子どもたちの心が守られるように

■ シャリートさんをめぐる一進一退・ガザ情勢悪化

今にもハマスがシャリートさんを解放するかのような記事が飛び交いましたが、状況は再び暗礁に乗り上げています。バルグーティを含む大物テロリストの解放をイスラエルが了承しないためです。

家族をパレスチナのテロリストに殺された家族からは、ネタニヤフ首相に改めて彼等を解放しないようにとの嘆願書が出されました。

極端な右派からは、もし交渉が決裂し、シャリートさんの身に何かがおこったら、交換に解放するはずだったテロリストを殺せばよいとの意見も出ています。

<アッバス議長留任・ハマスの葛藤>

ハマスはシャリートさんと交換に要求する囚人のリストにマルワン・バルグーティをあげています。彼が釈放され、自治政府のトップに立つことがねらいである可能性があります。

しかし、イスラエルとの交渉が難航、さらに、自治政府を運営しているPLO(パレスチナ解放機構)が、1月の議長選挙を中止し、アッバス議長を来年6月の総選挙まで留任させる決定を行いました。ハマスはこの決定に反発しています。

<スデロットで最新式のロシア製ロケット弾2発炸裂>

イスラエルとの交渉を進めるため、ロケット攻撃を控えていたハマスですが、今週、スデロットに2発のロケット弾が着弾しました。幸い、広場のようなところに着弾したため、けが人は出ず、建造物への被害もありませんでした。

今回のロケット弾は、これまでのものとは違い、ロシア製でかなり性能の高いものであったため、今後の動向が懸念されています。ガザ情勢が悪化の傾向にあります。

ガザからのニュース

ガザのクリスチャンは健在です!ベツレヘム聖書大学(パレスチナ人の献身者の学校)からのニュースレターによると、アメリカなどのクリスチャンのサポートでガザの子どもたちが、コンピュターなどの学びをすることができました。

<西岸地区情勢>

シャリートさん返還に関係し、論議が続いているのが西岸地区問題です。入植者たちはネタニヤフ首相が約束した「10カ月建設凍結」を受け入れる気はなく、入植者と警察などとの衝突が発生しはじめています。(写真:エルサレム入り口付近での衝突)

今週、入植地タルモンの10代の若者が建設凍結の監視に来た警察と衝突、6人が逮捕されました。またパレスチナ人との直接的な対立も起きています。

<祈り>

  1. シャリートさんの心身が守られるように。
    彼の両親を覚えて
  2. イスラエル交渉チームが最善の結果をだすことができるように、知恵と導きのために
  3. 新たな拉致から兵士が守られるように

■ イラン情勢

イランは今週、中距離弾道ミサイルの発射実験を行いました。これにより、イスラエルと、中東に展開している米国軍を攻撃することが可能になります。イランは、イスラエルかアメリカが同国を攻撃した場合は、直ちにイスラエルの核工場を攻撃すると言っています。

この弾道ミサイルには核弾頭を装着することが可能であり、もはやイランが核開発を平和のために行っているということが本心ではないということをアピールしたことになります。

またこの実験により、イランは西側諸国に対し、「いかなる制裁もイランは恐れていない」というメッセージを発したことになります。

中国を訪問したオバマ大統領は、中国も西側諸国と足並みをそろえてイラン問題に対処してほしいと訴えました。中国は、どっちとも返事をしていません。オバマ大統領は、イスラエルがいつ攻撃にでるか、ある時期になるとイスラエルを止めることは不可能になると語ったと伝えられています。

<祈り>

  1. イランの過激な現政権に主が働いてくださり、核開発が速やかに留められるように
  2. オバマ大統領はじめ国際社会のリーダーたちが時を逃さず、最善の決断をすることができるように
  3. イスラエルの攻撃についてネタニヤフ首相が安易な決断をしないよう、主の導きのために

ニュース情報源:GPO(イスラエル・プレスセンター)、イスラエル外務省HP、ハアレツ、エルサレムポスト、アルーツ7、イスラエルインサイダー、CNN、BBC、イスラエル国防軍HP、外務省HP、アル・ジャジーラなど

画像提供:www.israelimages.com、Isranet他

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