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ティーチングレター

なぜイスラエルを支え、神の側に立つのか -後編-

レベッカ・J・プリマー/BFP国際会長(CEO)

(c)Israelimages / Eyal Bartov

前号前編では、「なぜイスラエルの国と人々に興味をもたなければならないのか」という、さまざまな背景をもつクリスチャンたちからよく聞かれる質問に答える形で学習を進めました。

今号では、イスラエルの土地の回復と民の帰還、そして、神が今日のイスラエルとユダヤ人を通してご自身を現されている事柄について、預言のみことばと照らし合わせて見てまいりましょう。

神は今もイスラエルに働かれる

イスラエルは、ご自身が唯一の神であることを世界に現わされる舞台として神が選ばれた場所です。この事実を否定するクリスチャンはいません。しかし多くの人々が、今なおイスラエルが神にとって重要であることを認識していません。

旧約聖書から約3千年、新約聖書から2千年を経過した時代に生きる現代の私たち。イスラエルは今のクリスチャンにとって無関係に見えがちです。しかし、神は昔イスラエルと交わした約束を実現することを通して、今もご自身を世界へ現わされているのです。エゼキエル書のみことばに書かれている通りです。

「彼らは、その行く先の国々に行っても、わたしの聖なる名を汚した。人々は彼らについて、『この人々は主の民であるのに、主の国から出されたのだ』と言ったのだ。わたしは、イスラエルの家がその行った諸国の民の間で汚したわたしの聖なる名を惜しんだ。それゆえ、イスラエルの家に言え。神である主はこう仰せられる。イスラエルの家よ。わたしが事を行うのは、あなたがたのためではなく、あなたがたが行った諸国の民の間であなたがたが汚した、わたしの聖なる名のためである。わたしは、諸国の民の間で汚され、あなたがたが彼らの間で汚したわたしの偉大な名の聖なることを示す。わたしが彼らの目の前であなたがたのうちにわたしの聖なることを示すとき、諸国の民は、わたしが主であることを知ろう。―神である主の御告げ―」(エゼキエル36:20-23)

では、具体的に神が今日のイスラエルとユダヤ人を通して、ご自身を現わされている事柄をいくつか見てみましょう。

神はイスラエルの土地を回復すると約束された

「だが、おまえたち、イスラエルの山々よ。おまえたちは枝を出し、わたしの民イスラエルのために実を結ぶ。彼らが帰って来るのが近いからだ。わたしはおまえたちのところに行き、おまえたちのところに向かう。おまえたちは耕され、種が蒔かれる。」(エゼキエル36:8-9)

ワディ・ケルト。 エルサレムから
エリコまで続く渓谷沿いの街道

「この荒れ果てた地は、通り過ぎるすべての者に荒地とみなされていたが、耕されるようになる。このとき、人々はこう言おう。『荒れ果てていたこの国は、エデンの園のようになった。廃墟となり、荒れ果て、くつがえされていた町々も城壁が築かれ、人が住むようになった』と。」(エゼキエル36:34-35)

ほんの100年前でさえ、この箇所が実現することなど不可能に思えました。パレスチナは、トルコ人地主たちの下、何世紀もの間放置され、荒廃の地となっていました。聖書の国であるこの地を訪れた旅行者たちは、その姿に大変落胆しました。以下のような証言があります。

マーク・トウェインはその著書『Innocents Abroad』(邦題:『地中海遊覧記(上・下)』) の中で、1800年代のパレスチナを、「樹木のない荒涼とした国」と説明しています。彼はそれを「水膨れした裸の無むり立ゅう木ぼく地ち」と呼びました。そして「物寂しい孤立、人のいない砂漠、その荒々しいシルエットからは決して、決して、決して輝かしい光を放つことのない、不毛の錆びついた土手」と表現しました。驚くべきことに、「ティベリア(ガリラヤ湖畔)のこの村、こんな所で長生きするよりも、一つや二つの悪霊を飲み込んで溺れたほうがましだと、豚が疑いもせず駆け下りた海の荒涼とした所」とまで表現しています。

エン・ゲディの滝

また、偉大なユダヤ人学者ナフマニデスは1267年にエルサレムを訪れ、このように描写しています。「見捨てられ荒廃したユダヤ、そこはガリラヤよりも貧窮した所であった」。

イギリス人の旅行家であり植民地開拓者、そして詩人のジョージ・サンディーズは、1610年にこのように報告しました。「土地は木々もなくむき出しである。国は、人影もなく広大な廃墟でしかない」。

目撃証言として、何人かの人々が、「そこには千本にも満たない樹木しかなく、土地を耕す人すら充分にいない」と語っています。しかし今日、イスラエルを旅行すると全く違った光景を目にします。預言された通り、昔の麗しさを回復し始めているのです。

オリーブの木

「わたしは、裸の丘に川を開き、平地に泉をわかせる。荒野を水のある沢とし、砂漠の地を水の源とする。わたしは荒野の中に杉や、アカシヤ、ミルトス、オリーブの木を植え、荒地にもみの木、すずかけ、檜も共に植える。主の手がこのことをし、イスラエルの聖なる者がこれを創造したことを、彼らが見て知り、心に留めて、共に悟るためである。」(イザヤ41:18-20)

ユダヤの人々は1800年代に母国に帰還し始めました。彼らは今日に至るまで約束の地の回復を継続し、その土地を耕作可能な状態に戻しました。マラリアの発生する湿地帯を耕し、何百万本もの木を植え、砂漠に水を引き、田畑をつくりました。その結果、住民を満たすばかりではなく、海外に輸出できるほどの農作物が育つようになりました。エゼキエル書に、「どの地よりも麗しい地」(エゼキエル20:6)と書かれたその地は、再び以前の栄光を回復し始めたのです。

神はユダヤ人を連れ戻すと約束された

イスラエルの預言者たちは、散らされた国々からユダヤ人が祖国に戻る日が来ると預言しました。

ユダヤ人の帰還

「わたしは、わたしの民イスラエルの繁栄を元どおりにする。彼らは荒れた町々を建て直して住み、ぶどう畑を作って、そのぶどう酒を飲み、果樹園を作って、その実を食べる。わたしは彼らを彼らの地に植える。彼らは、わたしが彼らに与えたその土地から、もう、引き抜かれることはない』とあなたの神、主は、仰せられる。」(アモス9:14-15)

「わたしが彼らを国々の民の間から帰らせ、彼らの敵の地から集め、多くの国々が見ている前で、彼らのうちにわたしの聖なることを示すとき、彼らは、わたしが彼らの神、主であることを知ろう。わたしは彼らを国々に引いて行ったが、また彼らを彼らの地に集め、そこにひとりも残しておかないようにするからだ。」(エゼキエル39:27-28)

今日、600万人以上のユダヤ人がイスラエルに住んでいます。300万人以上が移民として帰還し、さらに多くの子どもや孫たちがやってきました。ユダヤ人は、今なお世界の国々から戻り続けています。世界中には1400万人のユダヤ人がいると見られていますが、イスラエルに居住するユダヤ人の数が、21世紀に入り、初めて最も多くなりました。神は預言者を通して語られた約束を、ご自身の民を連れ戻すことによって成就されつつあるのです。

神は私たちをご自身の同労者になるように召しておられる

まことに主はこう仰せられる。「ヤコブのために喜び歌え。国々のかしらのために叫べ。告げ知らせ、賛美して、言え。『主よ。あなたの民を救ってください。イスラエルの残りの者を。』」(エレミヤ31:7

聖書の中で「ヤコブ」という名が書かれているとき、それはヤコブという人またはユダヤの人々を指しています。ですから、神が至る所でユダヤの人々のためにこれらのことをするようにとクリスチャンに言っているのだと私は信じています。

*「ヤコブのために喜び歌え。」
― 神がなされることを喜びなさい。

*「国々のかしらのために叫べ。」
― 影響を及ぼすことのできる者たちがイスラエルに語りなさい。

*「告げ知らせ」
― 神がなされていることを語りなさい。イスラエルの話をしなさい。

*「賛美して」
― 契約を守られる神を賛美しなさい。

*「言え。『主よ。あなたの民を救ってください。』」
― イスラエルの完全な回復とあがないのために祈りなさい。

BFPでは、皆様がイスラエルにかかわることができる多くの方法を提案しています。それは、ご自身のご性質を現わそうとする神の計画を担う助けとなり、世界に神の栄光を現わすものとなると信じています。神が選ばれたイスラエルという舞台を通して、全世界の人々が神を知ることができるように、また、神が願ってやまない全人類の救いが実現するよう、ご一緒に神のパートナーとなっていきましょう。

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