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プロジェクトレポート

戦争のただ中にいる子どもたち

文:ピーター・ファスト(BFP CEO)

ハマスのテロリストが行った残虐行為は、
子どもたちの心に深い傷を残しました。
その傷が少しでも癒やされるよう、
私たちは神の愛をもって支えています。

10月7日、ハマスのテロリストに拉致された30人の子どもたちを象徴するテディベア(=テルアビブ・ディゼンゴフ広場)
Photo by commons.wikimedia/Yossipik

戦争で最も被害を受けやすい年齢層は、子どもたちです。10月7日、3千人を超えるハマスのテロリストたちが、国境沿いに設置された安全フェンスのうち28箇所を破り、イスラエルになだれ込みました。そのままキブツ・ベエリ、クファル・アザ、レイーム、ナハル・オズ、ニール・オズ、スデロットなどのコミュニティーに突き進むと、手当たり次第に人々を虐殺しました。命が助かった人も、拷問やレイプ、拉致されるという憂き目に遭いました。

この時、標的にされたのが子どもや若者たちです。ノヴァ音楽祭では375人もの若者が惨殺されました。複数のコミュニティーでは、安全室に逃げ込んだ家族全員が生きたまま焼き殺されました。親の目の前で子どもが殺されたケースもあります。ハマスのテロリストは意図的に子どもたちを標的にしたのです。

拉致された最年少の子どもは、生後9カ月(当時)だったクフィル・ビバス君です。4歳の兄アリエル君と共にガザに連れ去られました。二人が最後に目撃されたのは、テロリストに囲まれ恐怖におびえる母親のシリさんに抱かれ、ガザに連れていかれた姿でした。

私たちBFPチームは、背筋が凍るような録音内容も聞かせてもらいました。銃殺された両親が血だまりの中に横たわる中、子どもたちが身を固くしてクローゼットに隠れ、救急の通信指令員から「できるだけ静かにしているように」と指示を受けている内容です。

クファル・アザでは、ある両親を殺害したテロリストが、泣き叫ぶ双子の乳児をベッドに寝かせ、助けに来るであろう家族や隣人を待ち伏せした事例もありました。彼らは冷蔵庫にある物をあさりながら、救助者が入ってくるたびに銃撃したのです。

後に「ブラック・シャバット」(暗黒の安息日)と呼ばれるこの日、ガザ地区から発射された何千発ものミサイルがイスラエル南部に降り注ぎ、のどかな農村に銃声が響き渡りました。恐怖におびえる家族と共に安全室へ避難した子どももいれば、道端に散乱する隣人や友人の遺体を目にした子どももいます。そんな話は枚挙にいとまがありません。家々が炎に包まれるのを目撃し、肉の焼ける臭いを嗅ぎ、助けを求めながら拉致されていった人々の声を聞いた子どもたち。その心と体に消えることのない傷を負い、純真さも奪われました。

戦争勃発直後、切り刻まれた赤ちゃんの遺体を目撃した男性の証言を聞き、涙を禁じ得ませんでした。最近出会ったある父親は、若いお嬢さんとその婚約者を殺されたそうです。痛みにあふれた目を見つめながら、私の心も重く沈みました。

私自身、あの日エルサレム上空でロケット弾が迎撃される中、シェルターに4時間以上隠れた経験を忘れられません。ミサイルの迎撃音におびえる子どもたちを落ち着かせるために祈り、子どもたちが好きなアニメの話をして気を紛らわせました。

トラウマに苦しむ子どもたち

10月7日以来、何万人ものイスラエルの子どもたちがトラウマに苦しんでいます。ある調査報告によると、おねしょ、悪夢、怒りの発作、抑うつ、不安、コントロールできないほどの泣き声、話すことを拒否する、毛布の下に隠れる、寝室ではなく防空シェルターで寝ることを主張する……など、子どもたちに根深いトラウマの兆候が見られます。

2009年以来、BFP(ブリッジス・フォー・ピース)はキッズプログラムを通じてイスラエルの子どもたちを支えてきました。イスラエル全土の学校とパートナーシップを築き、子どもたちが忘れ去られることなく、明るい未来を手にできるよう支援を続けています。貧困にあえぐ子どもたちに命を与えるこの素晴らしいプログラムに、世界中のご支援者が参加してくださっています。そのおかげで、教材や通学用リュックサック、毎日の温かい昼食、祭日用プレゼント、歯科検診などを提供でき、何百ものイスラエルの家族が世界中のクリスチャンのサポートと愛を感じています。

10月7日以降、南部と北部から何十万人ものイスラエル人が避難し、支援を必要とする子どもの数は10倍に膨れ上がりました。BFPのパートナーであるコミュニティーや町、都市は避難民であふれ、支援要請を受けた私たちは祈りと決意をもって子どもたちに手を差し伸べています。

戦争勃発後、BFPはこれまでに、家族と共に避難した子どもたち400人以上に対し、臨時支援を行うことができました。支援は拡大し、神に栄光が帰されています。これは、ひとえに皆さんのお祈りとご支援のおかげです。子どもたちが負った想像を絶するトラウマは、生涯続くかもしれません。しかし、私たちは子どもたちをケアするという行動を通し、すべての家族に主の愛と光を示していきます。こうした支援を受けながら、子どもたちは精神的にも感情的にも癒やされる重要な一歩を踏み出していくことでしょう。

皆さんがご家族と夕食を共にする時、どうかイスラエルの子どもたちを覚え、お祈りください。また、ぜひご支援もご検討いただけたら幸いです。戦争の真っただ中にいる子どもたちの人生を変える支援です。世界中のクリスチャンが彼らのことを忘れていないことを共に伝えていきましょう。

イスラエルの子どもたちへのご支援は、「キッズプログラム(1回特別献金)」へお願いいたします。
ご入金方法は、下記バナーよりリンク先をご覧ください。

※銀行またはゆうちょダイレクトからの送金の際は、必ずご連絡をお願いいたします。

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