ツアー体験談

長沢 紘宣ながさわ ひろのり先生 (カナン・プレイズ・チャーチ)

長年の夢がかない、イスラエル行きが決定した時、ついに聖書の舞台に足を踏み入れられるんだということを想像しただけで大きな興奮を隠しきれませんでした。しかも聖地に行けるというだけではなく、現地で歌うことができるということ。何とそれもイスラエルの独立記念式典で。こんな祝福があっていいのかと、飛行機に乗るまで半信半疑だったほどです。まず、この大きな恵みを神さまに感謝したいと思います。

今回のツアーは少し異例だったそうで、イスラエルに行く前に、ポーランドのアウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所跡に行き、命の行進に参加するというプログラムも含まれていました。以前からホロコーストやユダヤ人迫害の歴史に深い関心があったので、このことも自分にとっては大きな恵みでした。

アウシュビッツでの命の行進には世界中から多くの人々が参加していましたが、皆一様に日本人の存在が珍しく、またうれしいようで、たくさんのユダヤ人の方々が喜びながら話しかけてくださったことが印象的でした。また、ホロコーストの生存者の方もいらっしゃったのですが、その中に杉原千畝さんの命のビザによって助かったという女性の方に出会うことができました。その方は目に涙をためながら、手を握って離さずに私たちに感謝を表してくださいました。その時、本当に日本人として杉原さんのとった行動に誇りを持ちましたし、日本がそういう形でイスラエルを祝福する国となれたことを心からうれしく思いました。

命の行進の際、たくさんの人々が木の板にメッセージを書いて、地面や線路に挿していたのですが、それには「この出来事を決して忘れない」というメッセージが多く書かれてあり、式典の中でも「忘れてはならない」という言葉が多く語られていました。想像すらできないほどに彼らの中に深い悲しみと傷があることを改めて知り、思わず「神さま、なぜですか!!」と心の中で叫ばずにはいられませんでした。でもその時、「最も痛み、傷つき、悲しかったのは誰だと思う?」という声が心に響いてハッとしました。ユダヤ人たちが迫害され、物のように扱われ、子どもから大人まで多くの命が失われていたその時、最も深い悲しみにあったのは神さまご自身ではないか。神が愛してやまない民の苦しみをどれほどの悲しみの瞳で見ておられたのだろう。そして、まだ多くのユダヤ人たちが神のひとり子イエスさまを受け入れずにいる。そのことをどれだけ悲しんでおられるだろう。そう考えた時に本当に胸が苦しくなりました。そして自分自身のことも思いました。ユダヤ人を迫害し、殺戮さつりくしたような罪が自分には無いと言えるのだろうか。いや、自分も神さまの前には何の変わりもない罪人ではなかっただろうか。残虐性と不信仰を持ち合わせた、罪深き人間ではないか。今までの罪や過ちを「絶対に忘れない!!」と言われたら自分はもう前に進むことができないほど、罪深い者だったではないか。でも神さまはそれらすべてを忘れてくださり、御子の血によってあがなってくださった。その喜びがあふれてきました。

イスラエルに着いてからは、わりとハードなスケジュールでどんどん名所を回るのであまり自分の中で消化する時間がなかったのですが、それでもやはり聖書で読んで想像するだけの世界と、実際に行って感じる世界では大きく異なるものがあるなと感じていました。これは帰ってから分かち合いたい情報がたくさんあるぞ!とウキウキしていました。

ガリラヤ湖畔で日の入りを見ながら一人静まっていた時、心の中に「なぜこの場所に来た?」という声が聞こえました。聖地旅行が長年の夢だったと書きましたが、それはコンプレックスを克服したいという思いからくるものでした。教会で教職者として働き始めて5年になりますが、いつもコンプレックスがありました。それは聖地に行ったことがないというコンプレックスでした。もともと神学生のころから聖書の解釈などをめぐって、仲間と激論を交わしたりするのが大好きでしたが、どれだけ調べたとしてもやはり現地に行った人には勝てないような気がしていました。メッセージも聖地に行ったら変わるんだろうなぁと期待していました。そんな自分に問われた「なぜ来たのか」という問いに、コンプレックスを克服するためという答えがあまりに空しく、バカバカしいものだと感じました。自分はなぜ来たのだろう。はくを付けて帰るためだろうか。知識がほしいからだろうか。いや違う。イエスさまがいとおしくて、イエスさまのことがもっと知りたくて、イエスさまをもっと感じたいからじゃないのか。イエスさまが生まれて、生きて、死なれて、よみがえられたこの場所で、イエスさまと心通わせたいからではないか。「イエスさま、あなたを愛しています!あなたをもっと近くに感じたいです!だからこの場所に来ました!」そう答えました。その時、「わたしもだよ。だからわたしも来てほしかったんだよ」とそのように語られたようでした。ガリラヤ湖に反射する朝日とリンクして、本当に胸が熱くなりました。

たくさんの物を見ることができました。いろんな知識も五感を通して感じることができました。でも何より、ますますイエスさまを愛する想いと、イエスさまに愛されている実感を得ることができました。また、イスラエルの祝福のために祈り、歌うことができました。
神が愛するものを愛し、祝福し、とりなす。この旅を通してますますイスラエルを愛し、祝福し、とりなす者でありたいと思うことができました。

すべての栄光が神さまにありますように。
愛するイスラエル。また行きます。

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