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ハイメール通信No.850 イスラエルに対する国際社会の二重基準

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ハイメール通信No.850 2024.3.13
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イスラエルに対する国際社会の二重基準
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11日(月)、国連安保理の緊急会合が開かれ、昨年10月のテロ攻撃の際にハマスが行った性暴力に関する協議が初めて行われました。国連の特使が先月、イスラエルを訪れて調査を行い、その報告書が先週発表されたのを受けたものです。実にテロ発生から5カ月以上もたって、ようやくハマスの性暴力について国連で協議されました。イスラエルのカッツ外相は、「国連はあまりにも長い間、ハマスの行動に対して沈黙してきた」と非難。そして、「ハマスがイスラムの名の下に犯した野蛮な性暴力犯罪を非難するよう求める」と述べ、「ハマスに対し、拉致した人質全員を即時に無条件で解放するよう、可能な限りの圧力を掛けるよう求める」と述べました。

ハマスによる性暴力被害について、国連を始め国際社会は、証拠となる多くの映像や写真や証言があるにもかかわらず沈黙や懐疑的な態度を示し、非常に冷淡でした。今回の報告書は「複数の場所で性暴力があったと信じるに足る根拠がある」とした他、人質に関しても「性暴力があったことを示す明確で説得力のある情報がある」と結論付けており、イスラエルの訴えがようやく認められた形です。しかし、多くのメディアは今でも「あったとされる」という表現を使い続け、ハマスの性暴力について断定を避けています。

イスラエル人の人質についても、国際社会の態度は偏向しています。本来、人質を取ること自体が国際法違反で、自分たちの要求を通すために人質を利用することも禁じられています(人質行為防止条約)。即時無条件解放が当然なのです。しかし、ハマスはいまだに134人もの人質を拘束し、停戦や囚人釈放で有利な条件を引き出すために利用しています。しかし、これを国際法違反だと非難する声は聞かれません。

一方で、イスラエル非難のためには国際法が多用されています。ガザ地区の人道危機について、ハマスが住民を意図的に「人間の盾」にしていることや、援助物資を強奪していることには全く触れず、悲惨な状況の責任を一義的にイスラエルに負わせ、ここに国際人道法が持ち出されるのです。

このような、「イスラエルの犠牲には沈黙し、ガザの犠牲はクローズアップする」、「ハマスは責めずイスラエルは責める」という二重基準が、「イスラエル=悪」という世論につながります。イスラエルは、このような二重基準とも闘い続けているのです。

国連は昨年11月と12月に、即時停戦と人質解放を求める決議を採択しましたが、いまだ明確にハマスを非難しておらず、テロ組織に認定もしていません。安保理は現在、ハマスの一連の行為への非難を含む決議案の採択を検討中です。カッツ外相は、今回の会合はイスラエルにとって一つの勝利だとしながらも、国連がハマスをテロ組織と正式に認定することを求め続けていくと述べています。

人質の即時解放と、特に14人の女性の人質が性暴力から守られるように、また10/7テロのすべての被害者の癒やしを覚え、続けてお祈りください。そして、イスラエルに対する二重基準の異常さに多くの人々が気付き、真にイスラエルとパレスチナ双方のためにとりなす人々がさらに起こされるように祈りましょう。

「この苦しむ者が呼ぶと 主は聞かれ すべての苦難から救ってくださった。主の使いは 主を恐れる者の周りに陣を張り 彼らを助け出される」(詩篇34:6〜7)


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