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ハイメール通信No. 180 第62回 独立記念日

過越の祭りに続いてやってくる大きなイベントは、現代の出エジプトとも言える「イスラエル国家独立」を記念する行事です。4月13 日がホロコースト記念日、その約1週間後の18 日が戦没者記念日、そして19 日が独立記念日です。(写真は昨年のもの)

現在のイスラエルの最大の脅威はイランです。4月、アメリカで開かれた核サミットで、中国がオバマ大統領のイラン制裁案に歩み寄りを見せました。

西岸地区の経済成長が報告されていますが、テロは相変わらず続いています。イスラエルが62 年間守られた事を感謝すると共に、これからも神のあわれみによって、彼らが歩み続けることができるようにとりなしましょう。

主は私に仰せられた。「人の子よ。これらの骨は生き返ることができようか。」私は答えた。「神、主よ。あなたがご存じです。」
主は私に仰せられた。「これらの骨に預言して言え。干からびた骨よ。【主】のことばを聞け。
神である主はこれらの骨にこう仰せられる。見よ。わたしがおまえたちの中に息を吹き入れるので、おまえたちは生き返る。(エゼキエル37:1-4)



■ ホロコースト記念日、そして独立

4月13 日はホロコーストを覚える日でした。午前10 時、全国で約2分間のサイレンが鳴り響きました。走行中の車はすべて道路上で停止し、車外に出て黙祷しました。子どもたちも授業をいったん止めて、虐殺された同胞600 万人を想います。この2分間は全国どこでも、仕事の手を止めない者はありません。

ホロコーストが彼らに教えたこと、それは「ユダヤ人を助ける国々はない。ユダヤ人は自分で自分を守らなければならない。」黙祷しながら、彼らはそれを思い出しているのかもしれません。

<ヤド・バシェムでの追悼記念演説 ネタニヤフ首相>

エルサレムのホロコースト博物館『ヤド・バシェム』では、追悼記念式典が行われました。ネタニヤフ首相は、ホロコーストの時代と同様、世界はイランの核開発疑惑を知っていながら、なにも対処できないでいると訴えました。ヤド・バシェムでは、新しくホロコースト生存者による作品が展示されています。

<アウシュビッツでマーチ・フォー・ザ・リビング>

ポーランドのアウシュビッツ死の収容所では、今年もマーチ・フォー・ザ・リビングが行われ数万人がブルーのジャンパーを着てイスラエルの旗をかかげつつ収容所内を歩きました。その中にはかつてアウシュビッツに収容されていて生き延びた女性も含まれていました。彼女は「生き延びたと実感しています」と語っています。
今年は特に飛行機事故で亡くなったポーランドの故カチンスキ大統領への追悼も加えられました。イスラエルのペレス大統領は、カチンスキ大統領はイスラエルの友であった。と語りました。

<ホロコースト生存者(81)がハイファ大学で博士号を取得>

ホロコースト生存者のエリエゼル・シュワルツさん(81)がハイファ大学で、「アウシュビッツの根」というテーマで博士号を授与しました。この研究を始めるまで、シュワルツさんは元市街調整計画の主任を長年務めてきました。75 才で退職したとき3人の孫が博士号に向けた論文を書くようにすすめました。彼の書いたものは実際の経験に基づいたものになっているため、貴重な資料となっています。

<ホロコースト時代に子どもたちの心を守った雑誌>

『Life is Beautiful(ライフ・イズ・ビューティフル』という映画があります。ホロコーストの時代、小さな男の子とその父親が強制収容所に入れられます。父親は、想像もつかないような悲惨な出来事も、すべてポジティブに、希望をもって語り、子どもの心を守りました。
同様に、ホロコーストの時代、ドイツに住んでいたユダヤ人の子どもの心を守ることに貢献した「こども新聞」がありました。
大人の新聞と一緒に発行されるこの子ども新聞には、ホロコーストの悲惨な事実はいっさい書かれていません。ユダヤ人であることに誇りを持てるような内容、将来に希望を見いだせるような内容ばかりです。さらに、不思議なことにエチオピアのユダヤ人の悲惨な状況が書かれていました。それを読むことによって、子どもたちは、パレスチナに行ってエチオピアのユダヤ人を助けようと言う想いにさせ、絶望しないようにと彼らの心を守ったのでした。
戦中戦後、子どもだけでも助けたいと願った親たちに送り出されて、子どもたち30 万人がユダヤ機関に助けられてパレスチナに移住してきました。この子どもたちが建国前のイスラエルの機動力になりました。

<メモリアルデー>

4月18 日は戦没者を覚えるメモリアルデーです。
イスラエルの建国という預言の成就の陰には実際に命を捧げきった人々がいます。軍用墓地では多くの家族、友人たちが集まって悲しみを共有する一時を持ちます。彼らの癒やしが進むように。
失ったもののかわりに何倍もの祝福を受けることができるように、また今もそのために働いている兵士たち、その家族の祝福を覚えて祈りましょう。

続く4月19 日は、独立記念日です。各地でお祭り騒ぎとなり、家族はアウトドアでバーベキューを楽しみます。最近、イスラエルでは交通事故が多発しています。各地で事故やテロが起こらないようにとりなしましょう。

<祈り>

  1. 62年間独立を守ってくださった主に感謝
  2. これからもイスラエルを見捨てず、守り導き、主の道へと導いてくださるように

■ 西岸地区の経済成長好調、しかしテロ増加(イスラエル側調べ)

西岸地区では2009 年度の経済成長率は8%となりました。GDPの増加率は6.7%です。失業率は2008 年の26%から2009 年は24.5%となりました。現在イスラエル側で、許可を受けて働くパレスチナ人は48,400 人。入国許可証をもらうパレスチナ人の数は年々増えています。

2010年に入ってから、イスラエル国内でも観光が好調ですが、同時に西岸地区でも観光が延びています。ベツレヘムでは、2009 年1月の旅行者が20,318 人であったのに対し、今年1月は66,000 人です。(2008年は56,587 人)(写真:ベツレヘムのホテル)

<イスラエル経由パレスチナへのチャリティ>

イスラエルを経由して、パレスチナ側へ送られる献品の50%は医療材料となっています。19%は救急車を含む様々な車輌で、食料は6%です。2009 年の献品は、2008 年より12%増えました。興味深いことに、2008 年は、献品の74%が西岸地区に送られ、26%がガザへ送られていました。2009 年はそれが逆転し、59.7%はガザへ、40.5%が西岸地区へ送られました。

<西岸地区でテロ増加傾向>

東エルサレムの住宅問題、また西岸地区にパレスチナ国家を建てる計画が進むにつれて西岸地区でのテロが急増しています。

1、2月だけでテロ攻撃が87 回を数え、その中でイスラエル人1人が刺し殺されました。
3月は特に多く、この1カ月だけで、西岸地区とエルサレムを会わせるとテロ攻撃は89回を記録しています。

内訳は、3回が爆弾によるもの、5回は銃撃、2回は投石、79 回は火炎瓶によるものでした。またエルサレム周辺地域でのテロ増加がみられます。3月だけでイスラエル人2人が銃撃によって負傷しています。

<祈り>

  1. 西岸地区の経済がさらに祝福され、より多くの若者が教育を受けることができるように
  2. テロを試みるパレスチナの若者に神が語り掛け、恐れを与えて目を開いてくださるように

■ 中国がイランへの制裁に歩み寄り-アメリカで核治安サミット

4月12、13 日、アメリカで『核治安サミット』が行われ、47 ヵ国の代表が集まりました。ホストはオバマ大統領で、サミットにはロシアのメドベージェフ大統領も参加しました。
両者はこの会議に先立ち、双方の核兵器を1,550 にまで減らすことに同意しています。

今回のサミットの最大の議題は、無防備に保管されているウランに関する取り決めでした。
現在、世界40 ヵ国の大学の研究室や病院など、様々な民間施設に約350 万ポンドものウランやプルトニウムが無防備に保管されているといわれています。

これらの物質から、12 万発もの核爆弾を製造することができます。もしそれらがアルカイダなどのテロ組織の手に渡った場合、実際に爆弾として使われる可能性もあります。この会議の後、ウクライナ、メキシコ、カナダは同国に現存する高濃度ウランを、安全性確保のためにすべてアメリカかロシアにひきわたすことを約束しました。

今回の会議のフォーカスはテロ組織でしたが、イランと北朝鮮の核開発も取り扱われました。中国は毎回、制裁措置に反対してきましたが、態度を和らげ、アメリカと歩調を合わす方向に変わりつつあります。イランは相変わらず、核兵器開発を否定しており、オバマ大統領とこの会議を批判する発言をしています。オバマ大統領は、来年には同じ会議を韓国で行うことにしています。これは北朝鮮を牽制するためです。

イスラエルのネタニヤフ首相は今回参加をとりやめ、代わりに副首相を代表とするチームを送りました。イスラエルは表面上、核を保有していないことになっており、NPT(核拡散防止条約)に加盟していません。 首相が参加した場合、この件を持ち出される可能性があり、もし核保有の停止を求められた場合は、イスラエルにとって危険な状況となるからです。アメリカはこの決断を歓迎しています。

<祈り>

  1. 主が愚かな私たち人類をあわれみ、核兵器が使われることのないように
  2. イランや北朝鮮など、独裁の国々の核開発を押しとどめてくださるように

ニュース情報源:GPO(イスラエル・プレスセンター)、イスラエル外務省HP、ハアレツ、エルサレムポスト、アルーツ7、イスラエルインサイダー、CNN、BBC、イスラエル国防軍HP、外務省HP、アル・ジャジーラなど

画像提供:www.israelimages.com、Isranet他

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