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奇跡の国-イスラエル -後編-

レベッカ・J・プリマー/BFP国際会長(CEO)

前編では、2千年以上もの間、世界中に離散していたユダヤ民族の先祖の土地への帰還、イスラエル建国、死語となっていたヘブライ語の復活、そして土地再建の奇跡について学びました。今号では、イスラエルに関してすでに成就した預言と、今後成就するであろう預言について学びます。神はなぜイスラエルに関する預言を成就させ続けておられるのか、みことばにより再確認してまいりましょう。

イスラエルの地の豊穣と、ユダヤ人との間には特別な関係があります。ユダヤ人がこの地に住むと地は繁栄し、ユダヤ人が去ると荒廃し始めるのです。私はこの関係を、神がユダヤ人に与えた特別な契約の、直接的な結果であると考えています。レビ記25章23節において神は、「地は買い戻しの権利を放棄して、売ってはならない。地はわたしのものであるから。」と、地はご自身のものであると主張されています。神はその地をアブラハム、イサク、ヤコブの子らに、永遠に受け継ぐ土地として与えることを約束されました。

神はイスラエルの人々と土地との間に
独特の契約を結ばれた

「『わたしは彼らを彼らの地に植える。彼らは、わたしが彼らに与えたその土地から、もう、引き抜かれることはない』と、あなたの神、主は、仰せられる。」(アモス9:15)

なぜ神は、人々と土地の間にこのような独特の契約を結ばれたのでしょう。ここに一つの答えがあります。神はユダヤ人を、「真の神の証人」としてイスラエルに置かれました。古代世界では、あらゆる民族が収穫や降雨、多産などを神々に頼りましたが、そのほとんどが多神教の神々でした。しかし、神はご自身を唯一の神としてアブラハムとその子孫に現されました。唯一神の礼拝者であるイスラエル民族の存在は、周辺の人々にとって不変の証人だったのです。

イスラエルは三つの大陸の間に架けられた「地の橋」とも言える、古代世界の幹線道路でした。アフリカやヨーロッパ、そしてアジアへ行きたいと思うなら、イスラエルを通らねばなりません。貿易商、軍隊、旅行者--すべてがイスラエルを通り、その道程でイスラエルの神の奇跡について耳にしました。こうして神は、ご自分の評判を古代世界のあらゆる場所の人々に広められたのです。

数百万の果樹が植えられているイスラエル

イスラエルの地と契約の民が結び付いたとき、神の聖なるご計画が前進し、双方が繁栄します。預言者エゼキエルは、ユダヤ人の帰還がイスラエルの地が回復するきっかけになると明言しています。

「だが、おまえたち、イスラエルの山々よ。おまえたちは枝を出し、わたしの民イスラエルのために実を結ぶ。彼らが帰って来るのが近いからだ。」(エゼキエル36:8)

ジャファオレンジの出荷

さらに、聖書には現代に成就した約束の地に関する美しい預言が記されています。

「砂漠はサフランのように花を咲かせる。」(イザヤ35:1)

今日、イスラエルの砂漠で育った数百万本の花がヨーロッパへ輸出されています。チューリップで有名なオランダでさえも、チューリップをイスラエルから輸入しているのです。

「イスラエルは……世界の面に実を満たす。」(イザヤ27:6)

イスラエルには数百万の果樹が植えられ、毎年莫大(ばくだい)な量のフルーツが輸出されています。ジ ューシーな「ジャファオレンジ」は世界中で食べられています。

戦争における奇跡

イスラエルで起こった戦争の背景には、数え切れないほどの奇跡の物語があります。その中の一つ、あるイスラエル人男性から直接聞いた話をご紹介しましょう。

私たち夫婦は最初にイスラエルに渡ったとき、一年近くキブツ(集団農場)で奉仕をしました。そしてそこで、アリという名の若いイスラエル人男性と知り合いました。彼は道徳的に生きることに全く関心がなく、粗暴で、周りの人々の手に余る存在でした。ある日、夫のトムが、なぜ神を信じないのかとアリに尋ねました。するとアリは、ぶぜんとした表情で、「僕は神を信じている!」と答えたのです。その言葉に驚いたトムは、なぜそう言い切れるのか詳しく話してくれるよう頼みました。

アリは、彼が兵役に就いていたとき、神が奇跡的に彼の部隊を助けてくださったという興味深い話をしてくれました。10人の兵士からなるその部隊を指揮していたのがアリでした。彼らが南レバノンの偵察で、深い峡谷にいたときのことです。突然、後ろの岩陰から敵の兵士が飛び出してきて発砲し始めました。遮るものは何もなく、どこにも逃げ場はありませんでした。仲間が撃たれて死ぬ姿を想像し、彼は震えが止まらなくなりました。しかし驚いたことに、ただの一人も弾に当たりませんでした。それはあり得ない奇跡でした。

夫はその出来事をどう解釈するのかとアリに質問しました。すると彼は、「あのとき、まるで天使が兵士一人ひとりの前に立って弾を跳ね返しているようだった。弾がヒューッと飛んでくる感触を全員が体験した」と語ってくれました。そしてこう続けました。「こんな体験をして神を信じないはずはないだろう?!」

このような体験をしている人がイスラエルには数限りなく存在します。彼らは今すぐに神に立ち返ることがなくても、神がおられるという事実を知っているのです。

将来の奇跡

神は現代イスラエルで、これらのみことばをすべて成就されました。ですから残りの約束についても必ず果たしてくださると信じることができます。神はこれからもご自分の計画を遂行し続けられるでしょう。イスラエルの人々が神を知り、神を愛し、全世界に神の存在を知らしめることが神のご計画です。私たちには、来たる未来に神がなさることの一部となれる、そんな素晴らしい特権が与えられているのです。ここに記した素晴らしい預言が成就される日、その日に思いを馳せてみましょう。

「そのとき、目の見えない者の目は開き、耳の聞こえない者の耳はあく。そのとき、足のなえた者は鹿のようにとびはね、口のきけない者の舌は喜び歌う。荒野に水がわき出し、荒地に川が流れるからだ。焼けた地は沢となり潤いのない地は水のわく所となり、ジャッカルの伏したねぐらは、葦やパピルスの茂みとなる。そこに大路があり、その道は聖なる道と呼ばれる。汚れた者はそこを通れない。これは、贖われた者たちのもの。旅人も愚か者も、これに迷い込むことはない。そこには獅子もおらず、猛獣もそこに上って来ず、そこで出会うこともない。ただ、贖われた者たちがそこを歩む。主に贖われた者たちは帰って来る。彼らは喜び歌いながらシオンに入り、その頭にはとこしえの喜びをいただく。楽しみと喜びがついて来、悲しみと嘆きとは逃げ去る。」(イザヤ35:5-10)

「あなたがたに新しい心を与え、あなたがたのうちに新しい霊を授ける。わたしはあなたがたのからだから石の心を取り除き、あなたがたに肉の心を与える。わたしの霊をあなたがたのうちに授け、わたしのおきてに従って歩ませ、わたしの定めを守り行なわせる。」(エゼキエル36:26-27)


BFPフードバンクでの支援

「彼らの時代の後に、わたしがイスラエルの家と結ぶ契約はこうだ。―主の御告げ。―わたしはわたしの律法を彼らの中に置き、彼らの心にこれを書きしるす。わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる。そのようにして、人々はもはや、『主を知れ。』と言って、おのおの互いに教えない。それは、彼らがみな、身分の低い者から高い者まで、わたしを知るからだ。―主の御告げ。―わたしは彼らの咎を赦し、彼らの罪を二度と思い出さないからだ。」(エレミヤ31:33-34)

「こうして、イスラエルはみな救われる、ということです。こう書かれているとおりです。『救う者がシオンから出て、ヤコブから不敬虔を取り払う。これこそ、彼らに与えたわたしの契約である。(*パウロはイザヤ59:20-21引用) それは、わたしが彼らの罪を取り除く時である。』(*パウロはイザヤ27:9引用)」(ローマ11:26-27)

継続する神の奇跡

神のみことばには「イスラエルの回復」という約束が鳴り響いています。神は離散した国々から人々を連れ帰り、イスラエル国家を樹立し、約束の地を再建されています。私は、世界の国々が神を知るために、こうしたやり方で神がその仕事を成し遂げられていると確信しています。

イザヤ書62章10節に、神からの召しがあります。「通れ、通れ、城門を。この民の道を整え、盛り上げ、土を盛り上げ、大路を造れ。石を取り除いて国々の民の上に旗を揚げよ。」

実に神は、その偉大な計画を手助けする者として今日、クリスチャンを用いておられます。主がどのくらいのスピードで計画を終えようとされているのかは誰にも分かりません。しかしこれだけは分かっています。そこにはクリスチャンが存在し、神の求めるあらゆる方法で神に仕えたいと願う多くの人々が存在していることを。

ヤコブは、「行いのない信仰は死んだものだ」と言っています。私たちは神が働いておられることを知っています。そして、神は始めたことを必ず成し遂げられる方であることを信じています。ですから御名の栄光を表すために、祈りと行動で神と共に立つ者となりましょう。

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