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プロジェクトレポート

旧ソ連にいるユダヤ人の帰還を助けてください

TEXT:レベッカ・J・ブリマー(BFP国際会長)

旧ソ連からの移民女性

私たちブリッジス・フォー・ピース(BFP)は、『救出作戦プロジェクト』を通して、何年もの間ユダヤ人をイスラエルに帰す手伝いをしてきました。すでに3万5千人を超えるユダヤ人が救出作戦プロジェクトを通し、彼らの故郷イスラエルに定住しています。

帰還への扉が閉じられる前に

旧ソ連では、私たちがフィッシャー(漁夫)と呼んでいる働き人を町々や村々に送り、ユダヤ人が故郷に帰る手助けをしています。帰還を願うユダヤ人の多くが厳しい経済状況のために帰還できず、私たちがパスポート、出国ビザ、ユダヤ人であることを証明する書類、空港までの交通手段やその他必要とされる経費などを負担しています。

最近、私たちは国際基金の副会長であり、私たちのパートナーであるバリー・ワグナー氏から短いレポートを受け取りました。

「ユダヤ人のイスラエルへの帰還は今や重大な局面を迎えています。極度の貧困、希望の喪失と絶望感が旧ソ連の国々のユダヤ人にのし掛かっています。キエフのパスポート発行事務所の役人は、できるだけ多くのユダヤ人が出国を諦めるように、できるだけ長く手続きを長引かせるように命じられています。次の段階では、合法的な移住への窓口が閉じられてしまうことでしょう。

現在、3万2千人超のユダヤ人の移民がパスポートとビザの発行を待っており、そのために残された時間がなくなりつつあるように思えます。ウクライナで新しい共産主義の大統領が選挙で選ばれたことをみても、ユダヤ人に敵対的な風潮が急速に高まっているのが分かります。旧ソ連全土で反ユダヤ主義が危険な速さで拡大しています。世界のクリスチャンからの経済的援助がなくなってしまったら、これらのユダヤ人の多くの命が危機に瀕することでしょう。旧ソ連から100万人以上のユダヤ人がイスラエルに帰還していますが、多くの人々がまだ残されています」

アウシュビッツ1944年5月en.wikipedia.org

帰還者たちの声

私たちが帰還を援助した、ある女性が恐ろしい経験を語ってくれました。それは、彼女が13歳のとき、彼女の住む町のユダヤ人が全員連行されたときのことでした。

「屋根の付いたトラックの荷台で郊外に連れていかれました。そこには、穴がすでに用意されていました。私たちは裸になるように命令されました。叫び声や、泣き声そして銃声が森中に響きました。彼らが小さな少女たちを銃殺し始めたのを見たとき、私は耐えられなくなりました。皆がパニックになって騒ぎ出したので、私はかろうじて逃げることができました。しかし私の両親と3歳の弟はそこに残り、私は家族を助けられませんでした。私はまだ死にたくないと必死でした。町に戻るのは危険でした。ドイツ人と警察はさらなる犠牲者を捕らえようとして、辺りをくまなく捜索していました。彼らはすべてのユダヤ人を捕らえようとしていました。私は寒さで凍えていました。1942年の4月はとても寒かったのです。お金、家、身分証明、そして食料もない状態で過ごしました。私は目を閉じ、両親と弟を思い出し、悔し涙を流しましたが、それは試練の始まりに過ぎませんでした」

村人が彼女を助け、周囲から遠く離れた場所に彼女を送りました。「私たちは1日に30㎞歩きました。彼らは私の家族となり、服を与え、1年半の間、私に食べ物を与えてくれました。貧しい生活でしたが、マリヤというとても信心深い年配の女性と一緒にいました。彼女は、毎日私の命が守られるよう主に祈っていました。そして私に祈ることと聖書を読むこと、全能なる神だけが私を助け出されるということを信じるように教えてくれました。彼女は私に自分の最後のパン一切れを与えてくれました」

家族の中でナチによる迫害を生き抜いたのは彼女だけでした。

ウクライナから帰還した
アレクサンダーさん(23)

また、ウクライナ東部セベロドネツク出身の23歳の男性のアレクサンダーさんは、1年間就職活動をしましたが職を得ることができずにいました。

「そんなある日、私にイスラエル帰還について教えてくれた救出作戦プロジェクトのスタッフと出会いました。精神的、物質的な援助、励まし、理解など、与えてくれたすべての情報に対して皆さんに感謝したいのです。また、空港まで送迎してくれたことも心から感謝します。自分が国を離れようとしていることがいまだに信じられません。まるで夢のようです。ユダヤ人へのこのような心からの愛はどこから来ているのか分かりません。私たちは大抵好かれていませんし、すべてのことに対して非難されます。しかし今、私は言葉や行い、また金銭的にも私を助けてくれた純粋で素晴らしい人々に会いました」

私たちがエズラ基金と共に「救出作戦プロジェクト」をスタートして、13年になりました。中には、なかなか書類や状況が整わず、10年以上も帰還を待ち続けているユダヤ人がいます。その間に、私たちの間には固い友情が生まれ、今や家族同然となりました。問題を共有し、祈り合うようになっています。彼らが帰還を望む限り、私たちは決して諦めず、何年かかっても手続きを続けていくつもりです。

グリーン部分が旧ソ連en.wikipedia.org

まことに主はこう仰せられる。「ヤコブのために喜び歌え。国々のかしらのために叫べ。告げ知らせ、賛美して、言え。『主よ。あなたの民を救ってください。イスラエルの残りの者を。』見よ。わたしは彼らを北の国から連れ出し、地の果てから彼らを集める。その中には目の見えない者も足のなえた者、妊婦も産婦も共にいる。彼らは大集団をなして、ここに帰る。彼らは泣きながらやって来る。わたしは彼らを、慰めながら連れ戻る。わたしは彼らを、水の流れのほとりに導き、彼らは平らな道を歩いて、つまずかない。わたしはイスラエルの父となろう。エフライムはわたしの長子だから。諸国の民よ。主のことばを聞け。遠くの島々に告げ知らせて言え。『イスラエルを散らした者がこれを集め、牧者が群れを飼うように、これを守る』と。」(エレミヤ31:7-10)

イスラエルへの帰還は神にとって重大なことです。主は地球の果てまで、ユダヤ人一人ひとりを探し、故郷へ帰るように言われています。しかし、彼らの帰還は以前より困難になっています。その困難な帰還の行程を共にすることで、神の愛を体験し、主を知ることができるようにぜひお祈りください。霊的なサポートなしでは、彼らは立ち行きません。どうか神の協力者となって帰還する人々を思い、一人でも多くのユダヤ人が帰還を果たすことができるようにとりなしをお願いいたします。

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