TEXT:B.F.P.Japan編集部
ロサンゼルスのアズサ・ストリートで大リバイバルが起きてから、およそ100年が経ちました。現在多くのクリスチャンが、このリバイバルを再び体験させてくださいと願っています。しかし、あの時だけではなく、「今」も神がこの時代に力強く働こうとしておられます!過去100年、これほど多くの預言が成就し、さらに成就しようとしている時代を、歴史上見ることはできませんでした。イエス・キリストが地上に来られた時代を除いては……。
なぜユダヤ人はイスラエルに帰還するのか
イスラエル建国と、地の四隅からユダヤ人が帰還しているという事実は、歴史上最も驚くべき奇跡の一つです。世界100カ国以上の国々に散り散りとなった民族が2千年の時を経て、彼らの古い祖国に戻ってきたという話しは、人類史上他に類を見ません。
神はご自分の民族を祖国に連れ戻しておられます。しかし、彼らの帰還には多くの問題が伴っています。建国当初からイスラエルは敵国に囲まれ、テロの標的となることが多い国です。強い軍隊と強固なセキュリティを保つには、莫大な予算が必要です。この費用をまかなうために、必然的に税率が上がります。結果として、人々の生活は困難になり、貧困層が年々増えています。(2006年時点で人口690万人中158万人が貧困層、うち73万8千人が子どもたち)
ときおり私たちはこのような質問を受けます。「なぜ、ユダヤ人をわざわざイスラエルに連れて来るのですか?彼らが住んでいる国で助ければいいじゃないですか」と。確かに神は人がどこにいようと、世界中どこででも働かれるお方です。では神にとって、なぜユダヤ人をイスラエルに連れ戻すことが大切なのでしょうか。その答えはエゼキエル書36章20節から22節にあります。
「彼らは、その行く先の国々に行っても、わたしの聖なる名を汚した。人々は彼らについて、『この人々は主の民であるのに、主の国から出されたのだ。』と言ったのだ。わたしは、イスラエルの家がその行った諸国の民の間で汚したわたしの聖なる名を惜しんだ。それゆえ、イスラエルの家に言え。神である主はこう仰せられる。イスラエルの家よ。私がことを行うのは、あなたがたのためではなく、あなたがたが行った諸国の民の間であなたがたが汚した、わたしの聖なる名のためである。」
神はその御名のために、これを行っておられるのです。神の約束は絶対であること、神は信頼するに足るお方であることを、世界中に証明しようとしておられるのです。何万人ものユダヤ人がイスラエルの地へ帰ってくるのを見て、世界の国々は聖書の預言が成就するのを目の当たりにし、神が存在し、今も力強く働かれているのを知るでしょう。
救出作戦から里親プログラムへ
イスラエルへの帰還は、ユダヤ人にとって難しい決断です。それは家族や友達、慣れ親しんだ家や生まれた国との別れを意味し、キャリアを捨てることにつながります。また、経済的困窮の中にある人々にとって、帰還にかかる費用は余りに高額です。私たちは救出作戦プロジェクトを通し、このように経済的な問題で帰還できないユダヤ人の帰還を支援しています。
前号でお伝えしたように、世界中のクリスチャンの支援を受け、近年では、新しい移民の3割近くがクリスチャンの手によって帰還を果たしています。しかし、帰還が完了すればすべてハッピーエンドという訳ではありません。イスラエルの地を踏んだその瞬間から、彼らの生活はまた新たな困難との戦いに突入するのです。
新移民にとって、新しい生活への適応は困難な道のりです。新しい言語と新しい仕事への適応が必要です。時に孤独で、思い描いていた生活と現実とのギャップに失望する人も少なくありません。私たちはそのような新移民の適応期間を、里親プログラムによって支援しています。食料、バスの定期券、学校の教科書など実際的な支援を通して、神の愛が届くようにと祈り、彼らを励ましています。
このような移民の中には、家族から離れて一人でやってきた多くの若者がいます。中でも、勉強したいという熱情をもっている若者には大学への奨学金が与えられますが、大学へ通う資格は得たものの生活に必要なお金がなく、食べ物に困り、本を買うことすらできないという現状があります。
そのような若者たちに、里親プログラムが支援を行うなら、彼らの卒業後どのようなことが起こるでしょう。彼らは独立し、社会貢献のできる市民の一人となります。中には将来、イスラエルで影響力のある職に就く人もいることでしょう。そして、自分が一番苦しかったときに、里親として生活を支えてくれたクリスチャンたちを忘れることはないでしょう。
遊ぶエチオピア移民の子どもたち
(www.israelimages.com/IsraelTalby)
ユダヤ人の帰還を支援し、彼らの新生活を支えることはクリスチャンにとってどのような意味があるでしょうか。それは聖書の預言の成就への参加です。
この終わりの時、力強く働いておられる神の御名が世界中であがめられますように。イスラエルを再建し、ユダヤ人を世界の国々から集めておられる主が、今、生きて働いておられることを世界中が知ることができますように。
このように祈りつつ、私たちは日々、主の御心を実践していきたいと願っています。