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プロジェクトレポート

「ここはボクたちの国!!」 ―新しい祖国への、新しいビジョン―

ワクワクするようなことが、今、里親プログラムの中で起こっています!!

すでに9月・10月号でもお伝えした通り、イスラエルに単身で移民してくる青少年のために、これまで基本的に「1年間」だった支援を、ケースに応じて延長する――という新たな試みがスタートしました。

このため、こうした青少年の里子の割合、それも10代の若者たちがグッと増え、里親さんへのプロフィール送付も始まっています。

若き日の決意――単身、祖国への帰還

なぜ彼ら(大半が10代)は、家族もいない場所へ、たった一人で、しかも治安にも経済にも不安を抱える厳しいイスラエルに戻ることを選ぶのでしょうか?

ユダヤ機関とイスラエル政府のラブコール

その背景には、ユダヤ人が民族全体のプロジェクトとして取り組んでいる、“シオンへの帰還推進”の働きがあります。全世界のユダヤ人社会が存在するところ、そこには大抵「ユダヤ機関」の窓口が存在しています。いわば、ユダヤ民族の国際ネットワークと言っても過言ではないこの団体は、それぞれの国で、ユダヤ人青少年をイスラエルへと帰還させるため、プロモーション活動を展開します。

  1. それぞれの国で、ユダヤ人の文化や伝統に関するセミナーなどを実施する。
  2. 帰還を希望する青少年を審査・選抜し、イスラエルへ送る。
  3. 8カ月程度のプログラムの中で、青少年はヘブライ語の学習、軍の見学、ユダヤ教・ユダヤ文化学習などをする。この期間の衣食住は政府によって保障される。
  4. このプログラム終了後は、大部分がイスラエルに根付く道を選ぶ。

ユダヤ機関の試みは、多くの若者たちをイスラエルに引き付け、愛をはぐくむ基となってきました。

「私はユダヤ機関に定期的に通っていました。そこでイスラエルの国や歴史、伝統についての知識を得ました。この国について読んだり学んだりするにつれ、イスラエルやユダヤの伝統がますます好きになって行きました。イスラエルが大好きになり、これこそ私が生涯を送る国だと決心したのです。イスラエルには親族もいませんし、どんな将来が待っているのか分かりませんでしたが、単身、こちらに来ることを決めました。万事うまくいき、この国でやっていけるだろうという希望があったからこそ、決心することができたのだと思います。こちらに住み始めてからの2年間というもの、非常に苦しかった時でさえ、移民を後悔したことは一度もありません。」(里親プログラムの里子・エレナさん談)

神の後押し

南米出身のDさんは、恵まれたユダヤ人一家の一人っ子です。

裕福な家に生まれ、素晴らしい教育を受けた彼は、進路を模索し、オーストラリアに行きました。しかし、彼が求めるものは、そこにはありませんでした。そこで、過去に何度か訪れたイスラエルに留学。しかしそこで厳しい現実に直面しました。言語・文化という二つの大きな壁だけでなく、甘やかされて育った彼には、何もかもが共同の寮生活という、耐え難い苦しみがありました。学費をまかなうため、レストランでウエイターもしました。が……辛さに耐えかね、実家に戻ったのです。

しかし3カ月経っても、なぜか、イスラエルへの思いは消えませんでした。再び決意を新たにし、イスラエルへと戻った彼は、再スタートを切りました。ヘブライ大学に再入学して学ぶ傍ら、英語力を生かし、世界的に有名なIT企業でアルバイトを見つけることができました。

苦労して、一皮剥けたD君は、里親プログラムの支援に支えられながら、イスラエルで夢の実現に向かって今日も頑張っています。ここで就職し、結婚し、家庭を築き、人生を建て上げることが、彼の“未来予想図”なのです。

経済的に裕福なアメリカからも、ここ数年、帰還が進んでいます。

アメリカのユダヤ人社会では、子どもたちに民族としてのアイデンティティーを育むため、一般の学校とユダヤ人学校を掛け持ちさせたり、あるいは宗教的な学校に通わせたりして、聖書教育を施す両親が多くいます。

こうした教育のおかげで、イスラエルを先祖の地、自分たちが根を下ろすべき国だと捉える青年たちが、次々と帰還しています。これこそ、純粋な信仰心のなせるアクションです。

Dさんのケースも、アメリカのユダヤ人青年のケースも、まさに、神の後押しそのものに他なりません。彼らは一様に、祖国のために役立つ人間となることを願っています。「お国のために役立つ人間になる」――日本の若者たちの間では、絶えて久しい発想ではないでしょうか?彼らは、兵役や自爆テロという、もしかしたら命を落とす危険があるかもしれない中、それでも祖国に残ることを選びます。

未来を育てる里親プログラム

イスラエルに残り、国籍を得、学業を続けることを選んだ青少年に対し、イスラエル政府からの支援はありません。彼らは、祖国に残る家族の援助に頼るか、自力で仕事を見つけ生活していくかしかありません。ただでさえ働き口が少ない中、ヘブライ語ができない彼らの仕事は、レストランのウエイター、皿洗い、警備員などに限定されています。

移民の学生たちは、アルバイトしながら
生計を立て、学業を続けるケースが多い

多くの若者が、昼間は学校で、ヘブライ語やその他の学科を学びながら、講義の合間や夜間、警備会社の仕事、レストランの皿洗いと、バイトを掛け持ちしています。疲れて帰宅し、眠い目をこすりながら学校の課題を済ませ、深夜にベッドに倒れこむという、苦学生生活を送っています。カルチャーショックの連続、時には自爆テロの危険……大人の移民でさえもストレスの多い経験も、同時に通らされるのです。

この、宝物である若者たちを、BFPの里親プログラムが、必要に応じて数年間の期間で支えられるようになりました。苦学生の彼らが、何年か続く支援の中で、里親の皆様の愛と祈りを受けて、神の御業と、愛を体験することもまた、プログラムの大きな目標の一つです。若き日にはぐくまれた神への恐れと信仰は、その後の人生を大きく変えることになるからです。

フードバンクは食料だけでなく、里親さんの愛と
BFPスタッフの笑顔を受け取る場所です!!

この「学生支援」の枠では、食料やバスの定期券など、従来の支援内容だけでなく、彼らの経済的な心配を軽減し、できるだけ学業に専念できるよう、学費の援助も始まっています。支援を受ける若者たちの多くが、ヘブライ大学やテルアビブ大学など、国内でもトップクラス(世界的にも有名)の学校への進学を目指して頑張っています(実際にこれらの学校で学んでいる里子の学生もいます)。

彼らは、イスラエルにとっての大きな希望、国の将来を引っ張っていく大切な人材です。学生支援は、まさに、イスラエルの基盤そのものを強化する働きなのです。

里親プログラムを通して、世界中のクリスチャンの皆様が、若い彼らの親となってくださり、彼らの人生を支え、イスラエルでの第一歩となる、学生生活を支えていただければ幸いです。

「若者をその行く道にふさわしく教育せよ。そうすれば、年老いても、それから離れない。」(箴言22:6)

里親プログラムについての詳しい情報は、コチラをご覧ください。どの里子を支援するかについて、残念ながら希望をお伺いすることはできませんが、すべてがイスラエルの祝福につながりますので、どうぞ、このプログラムを通してお支えいただければ幸いです。

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