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プロジェクトレポート

地域にインパクトをもたらすキッズプログラム

文:レベッカ・J・ブリマー(BFP国際会長)

イスラエルでは9月、ユダヤ暦の新年を迎えます。同じく学校も9月からスタート。
6〜18歳までは義務教育で無償ですが、教育には何かとお金が掛かります。
BFPではキッズプログラムを通じて困窮家庭の子どもたちを支援し、未来に投資しています。

Photo by BFP本部

9月、イスラエルでは新年度が始まります。他国と同様に、イスラエルでも学期前に数多くの学用品を準備しておかなくてはなりません。学生服、通学用カバン、靴、ノート、ペン。加えて、イスラエルでは教科書が無償ではないため各自で購入しておく必要があります。教材費だけでも一人当たり約150ドル(日本円にして約1万6千円)掛かります。制服着用は学校にもよりますが、これもまた大きな出費です。イスラエルでは子どもが複数人いる家庭が一般的なため、困窮している家庭ではこうした必要経費を捻出できないこともしばしばです。

イスラエルの国民保険局が1月に発表したレポートによると、貧困ライン以下の生活を送っている国民は全人口のうち約23%(約200万人)に上ります。子どもの場合はその比率が上がって約32%。困窮家庭は日々の食事もままならないため、学費にまで手が回る状況ではありません。残念ながら教材や学用品をそろえることが難しければ、学校での勉強についていけなくなり、学業での成功は遠のいていきます。

新型コロナウイルスが大流行した過去1年半の間、子どもたちは事実上自宅で勉強することを余儀なくされました。オンライン授業にはコンピューターなどが欠かせません。しかし、BFP(ブリッジス・フォー・ピース)のキッズプログラムに参加している子どもたちの多くは自宅にコンピューターが無く、勉強で後れを取っていました。

ただでさえストレスの多いこの時期、私たちは困窮家庭の力になりたいと願い、キッズプログラムの子どもたちにコンピューターやタブレットを提供。食料支援も行いました。通常であれば、キッズプログラムの支援に毎日の学校給食が含まれていますが、ロックダウンや学校閉鎖の影響でその道が閉ざされてしまいました。そこで私たちは各ご家庭に食料をお届けし、困難な時期を乗り越えるお手伝いをすることができました。

Photo by BFP本部

2人の子どもたちの自宅が火事に遭った―そんな知らせが届いたのは最近のことです。すべてを失ったこのご家族は、パンデミックで仕事も失い、苦労のただ中にいました。私たちはすぐさま支援に着手し、地元商店で使えるギフト券、毛布、台所用品、旧約聖書などを贈りました。彼らの元を訪れたエリナー・ビットン=コバックス校長の話によると、ご家族は心からの感動をもって品々を受け取られたそうです。特に、感慨もひとしおに手にしたのは聖書。校長からのお礼の手紙には「ご家族及び学校ともども、ブリッジス・フォー・ピースに改めて感謝しています」としたためられていました。

今私たちは学校関係者やソーシャルワーカーと協力し、最も支援を必要としている子どもたちやご家庭の把握に取り組んでいます。貧困に苦しむ家族と子どもたちの存在が分かった時、ご支援者の人数が足りないという理由でお断りすることになれば胸が張り裂けそうな痛みを覚えることでしょう。

キッズプログラムでは、2人のご支援者が1人の子どもを1年間継続して支えます。支援額はご支援者1人当たり6千円。この支援によってまかなうものは、毎日の給食、新しい通学用カバン、すべての学用品(本、ノート、ワークブックなど)、学校行事への参加費などです。さらに、必要に応じて放課後の充実した課外活動もサポートします。

単発のご支援も受け付けています。この場合、頂いたご支援は学校が必要とする設備(コンピューターラボ、電子黒板、デジタルプロジェクター、遊具など)に使われます。

ご支援くださる皆様には子どものプロフィールと写真をお送りします。これによって子どもの興味・関心を知っていただくことができます。時には、子どものために特別献金をお捧げくださるご支援者もいます。

ご支援者から贈られたサッカーボールとシューズを手に
喜ぶヨセフ
Photo by Jenna Solomon/bridgesforpeace.com

ヨセフはサッカーに興味を持つ男の子です。そのことを知ったご支援者は「新しいサッカーボールとシューズを特別にプレゼントしてください」と、BFPに送金をしてくださいました。その寛大な心にヨセフは感銘を受け、受け取ったプレゼントを他の子どもたちを指導するために使うことを決めました。

世界中のクリスチャンから寄せられる愛とご支援は、キッズプログラムに参加する子どもたちに影響を与えているだけではありません。そのご家族、学校の責任者や教師、ひいてはコミュニティー全体にもインパクトをもたらしているのです。

ぜひ主に祈り求めていただけたら幸いです。これから始まる新学期、キッズプログラムで支援を始めるよう主は皆様に望んでおられるでしょうか。校長先生もおっしゃってくださったように、私たちが1人の子どもを支援する時、それは1家族、1学校、1地域に同時に変化をもたらすことになるのです。

「見よ 子どもたちは主の賜物…」詩127:3

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