プロジェクトレポート

困難のただ中で

文:レベッカ・J・ブリマー(BFP国際会長)

困難のただ中にあっても、イスラエルの人々に奉仕できることは祝福です。
私たちは支援者の皆様の守りのためにも日々祈っています。

BFPからベイト・シェメシュ市の学校に寄贈したノートパソコン Photo by bridgesforpeace.com

2020年は、トラブル、困難、必要、病の年として歴史に刻まれることでしょう。数カ月たてば状況は改善するだろう、そんな考えが毎月のように頭をよぎります。しかし、イスラエルでは現在も100万人以上の人々が失業状態に置かれたままです。新型コロナウイルスの患者数は増え続け、入院患者は病院の収容能力を超えました。旅行、観光、娯楽の各業界は再開のめどがほとんど立っていません。ご存じの通り、こうした苦しい状況はイスラエルだけにとどまらず、世界各国が同様の苦境に立たされています。

しかし、私たちBFP(ブリッジス・フォー・ピース)は困難のただ中にあっても、主のあわれみの御手を経験してきました。詩篇では次のように語られています。「私が苦しみの中を歩いても  あなたは私を生かしてくださいます。私の敵の怒りに向かって御手を伸ばし あなたの右の手が私を救ってくださいます」(詩138:7)。今のところ、私たちの敵は「パンデミック」と「経済的損失」です。パンデミックが始まって以来、私たちはBFPに関わるすべての人々(スタッフ、ボランティア、役員、支援者、とりなし手)を覚え、神がお一人おひとりをパンデミックと経済的損失から守ってくださるように祈ってきました。今は上記の聖句が皆様の上に成就することを祈っています。

私たちは神の右の手か?

神は、BFPそしてBFPに連なる世界中のクリスチャンネットワークを用いて、イスラエル市民の具体的必要に応えてくださっています。イスラエルがロックダウン(都市封鎖)に踏み切った時でさえ、私たちはホロコースト生存者、子どもたち、移民、貧しい方々への食料配布をやめることはありませんでした。

時がたつにつれてニーズは高まるばかりです。失業者への給付金は期限を迎えようとしています。ある家庭では住宅ローンの支払いを3カ月間先延ばしにしてきましたが、もはや支払いを待ってもらうわけにはいきません。多くの人が家を失う危機に直面しています。貧困層はますます貧しくなり、中産階級の多くの家庭も経済的に苦しさを覚えています。かつては問題なく生活できていた家庭も、今や家族を養うために必死です。

私たちが支援したある女性は、お届けした食料に感謝しながら、あふれる涙を抑えることができませんでした。これで家族を養うことができる―そのことを知った彼女の頬を伝う涙は、マスクをしていてもはっきりと分かりました。

私たちは、より多くのニーズに応えられるように、神が食料購入のための予算を増やしてくださると信じています。

学校の再開

イスラエルでは子どもたちが学校に戻る時期を迎えましたが、「ソーシャル・ディスタンス」(社会的距離)というルールがそれを難しくしています。何とか学校を再開させようと、妥協案として週の半分は学校に行き、残りの日は自宅でオンライン授業を受けることになりました。これにより、教室に登校する生徒数は1日15人にすることが可能になります。

子どもたちの学習環境の整備が急務です
Photo by Jenna Solomon/bridgesforpeace.com

しかし、問題もあります。コンピューターを持っていない家庭も多く、新たに購入する余裕も彼らにはありません。コンピューターが無ければ、子どもたちは勉強についていけなくなります。私たちは、こうした家庭のために「ノートパソコンやタブレットを提供していただけませんか」という要請を複数受けており、既にベイト・シェメシュ市の学校にノートパソコンを寄贈しました。これらのノートパソコンは最終的には学校のコンピューター室で使われる予定ですが、それまでは困窮している家庭に貸し出されます。

南部の都市ディモナからは、ノートパソコンより安価な「タブレットを必要としています」との要望があり、現在購入に向けて準備中です。先日は、イスラエル北部のレバノンとの国境沿いにある町、キリヤット・シュモナの市長と会いました。彼らも同じ問題を抱えており、「200人の子どもたちにノートパソコンを提供していただけませんか」と要請を受けました。BFPは現在18の町々と九つの学校と提携していますが、どこも同じような問題を抱えています。

このような困難な時のために

神はユダヤ人の王妃エステルをペルシアの宮殿に置き、ユダヤ人を救出する器として用いられました。同様に、神はBFPをイスラエルに置き、ユダヤ人が困難な時期を乗り越えられるように用いてこられました。しかし今、私たちには特別な祈りのリクエストがあります。7月に11名のBFPボランティアが母国へと戻っていきました。今のところイスラエルは自国民以外の入国を認めておらず、国際旅行もほぼストップした状態です。そのため、増大するニーズに応えようにもボランティアチームは人手が足りていません。ぜひ私たちチームのため、また私たちのチームに加わるよう神が召し出され、旅行の再開を待っている人々のために祈っていただけたら幸いです。

イスラエルの人々に手を差し伸べ、神の愛の御手として奉仕ができることは本当に祝福です。聖書を信じる世界中のクリスチャンが、神の民に対する愛を具体的に示さなくなってしまえば、私たちの手はたちまち空っぽになってしまうでしょう。私たちがイスラエルと共に立つことができるように、皆様が継続的にご支援くださることに心から感謝を申し上げます。

「危機基金」に頂いたご支援は、コンピューターの寄贈に用いられます。「食料支援」へのご支援は、人々への食料配布の継続を可能にします。イスラエルをクリスチャンの愛で祝福するために、皆様が私たちと神のパートナーになってくださり、感謝にたえません。ルカの福音書6章38節で約束されているように、神が皆様の誠実さを覚え、祝福してくださると信じています。「与えなさい。そうすれば、あなたがたも与えられます。詰め込んだり、揺すって入れたり、盛り上げたりして、気前良く量って懐に入れてもらえます…

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