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プロジェクトレポート

アラブ人クリスチャンに励ましを

TEXT.レベッカ・J・ブリマー(BFP国際会長)

ナザレのイリットにてアラブ人クリスチャン一家と共に写るガブリエル・ナダフ神父(中央)

BFPが長年継続して支援しているグループの一つが、イスラエルに住むアラブ人クリスチャンです。今月は、イスラム教徒からの迫害で苦境に立たされながら、信仰とイスラエル支持を表明する、勇気あるアラブ人聖職者の証しです。

イスラム過激派「IS(イスラム国)」が老若男女問わず殺害、奴隷化、拷問しているように、中東における大部分の地域でクリスチャンは迫害を受けています。兄弟姉妹が受けているその迫害の残忍な映像に、私たちの心は引き裂かれています。イスラエルやパレスチナ自治区に暮らすクリスチャンも迫害を受け、時には拷問、死に至る場合もあります。もちろんユダヤ人によってではありません。イスラム過激派がクリスチャンを標的にしているのです。イスラム国がイスラエルに入り込んでくることは非常に切実な問題です。

困難に直面しているとは言え、中東でクリスチャンにとって最も暮らしやすい場所はイスラエルです。ナザレ在住のアラブ人クリスチャン、ガブリエル・ナダフ神父はこう語ります。「中東諸国の中でも、クリスチャン人口が増加しているのはイスラエルだけです。パレスチナ自治区にあるベツレヘムを含め、あらゆる場所でクリスチャン人口は減少しています。イスラエルだけが迫害を受けずにクリスチャンが信仰を守ることができる国、中東で唯一何の妨げもなく教育や雇用の機会を与えられ政治に参加できる国なのです。」

ナダフ神父のようにアラブ人でありながら、イスラエルと共に立とうとする信仰者たちは、常に身の危険にさらされています。ベツレヘムとエルサレムで牧会しているアラブ・ファースト・バプテスト教会の牧師ナイム・コーリー師、スティーブ・コーリー師同様、ナダフ神父も、イスラエルの神及び神のイスラエルと共に立つ信仰を受け入れられないイスラム教徒から頻繁に脅迫を受けています。

このような信仰者たちは、幼いころからの友人、アラブ系政治家、また悲しいことにクリスチャンのパレスチナ指導者からも非難、侮蔑されているのです。ナダフ神父は数えきれないほどの殺害予告を受けています。ナイム・コーリー牧師は銃撃され、何度も身の危険にさらされました。それでもこうした勇気ある信仰者は固い信仰に立っているのです。

ナダフ神父は会衆に正しい行いをするよう働き掛けています。

「中東のクリスチャンが信仰のために処刑されている昨今、イスラエルにいるクリスチャンは信仰の自由、職業選択の自由、いつどこへでも行ける自由、愛する者と結婚できる自由があります。私たちはこの素晴らしい自由を喜ぶべきではないでしょうか。この自由への代償を支払うべきではないでしょうか。ユダヤ人だけではなく私たちもイスラエルを守り仕えるべきではないでしょうか。」

「問題はイスラエルにいる多くのアラブ人クリスチャンが、イスラム教徒が大半を占める地域に住んでいることだ」とナダフ神父は指摘します。この地域では、地方自治や商業にイスラム教の義務を課し、アッラーやその預言者ムハンマドを拒否する者を抑圧するのです。それは非イスラム教徒を意図的に隷属的な地位に置く制度で、限られた権利と自由の中で常に迫害や死の恐怖が付きまといます。イスラム教の聖典コーランによると、こうした非イスラム教徒はズィンミー(異教徒の庇護民)と呼ばれるそうです。

ベツレヘムの聖誕教会

何年にもわたり、ナダフ神父はクリスチャンたちに「あなたたちはズィンミーでいる必要はないのです。イスラム教によって庇護される必要はないのです。なぜなら、イスラエルはイランやシリア、ヨルダンやエジプト等とは違い、イスラム教の国ではないからです。イスラエルはユダヤ人の国であると同時に民主主義国家であり、全国民に平等な権利と機会均等があります。イスラエル市民であるアラブ人クリスチャンは、たとえイスラム教徒が大半を占める地方自治下で非難を受けようと、こうした権利や機会を行使する責任があります。更には、こうした権利や機会を守るため、イスラエルのアラブ人クリスチャンは、共に立ち上がり、命を懸けてでも自由を守る義務があります」と、繰り返し説いてきました。

BFP(ブリッジス・フォー・ピース)は、この勇気あるクリスチャン指導者を支持します。BFPでは、信仰のゆえイスラム教徒から迫害を受け、常に危険と隣り合わせにあるアラブ人クリスチャンたちのために食事を提供できるよう支援しています。

ナダフ神父のようにイスラエル市民として生きるアラブ人の権利のため立ち上がろうと決意する者もいれば、ベツレヘムでクリスチャンとして存在するだけで危険分子とみなされる人たちがいます。多くの場合こうしたクリスチャンたちは職を失うと同時に友人や家族にさえ絶縁されてしまうのです。

ナダフ神父は言います。「イスラム教指導者たちは財政保障を提示しますが、クリスチャンがイスラエルと共に立つことを決断する時、この保障を失うことになります。そんなクリスチャンは一人でないことを知る必要があり、また生活の必要も満たされなければなりません。」

BFPでは毎月2万6千人へ食料支援を行い、新移民やホロコースト生存者、貧困の中にいる子どもたち、及びイスラム教徒が大半を占める地域で迫害を受けているアラブ人クリスチャンなど多くの人たちを支援しています。

皆様からの食料支援、及びアラブ人支援へのお捧げものにより、主の愛される兄弟姉妹たちを励ますことができます。BFPがイスラエルにいるすべての人たちの励ましとなれますように、続けてお祈りをいただけましたら幸いです!

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