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被災地巡回レポート

被災地にあらわされる主の本気の愛

TEXT. 3.11いわて教会ネットワーク スタッフ 大塩梨奈

仮設住宅でクリスマスリース作り

続く支援活動

3.11いわて教会ネットワークは、B.F.P. Japanが支援を継続している団体の一つです。6カ所の支援拠点、世界中から集められた19人のスタッフにより被災地支援を継続しています。先日、3.11の現場を訪れ、現地の働きの一端を見てまいりました。今月は、特別に大船渡ベースにて働きを続ける大塩梨奈さんから、現在の岩手県大船渡の状況を教えていただきます。

3.11いわて教会
ネットワーク
大塩梨奈さん

東日本大震災当日、私は仙台に居ました。地震の30分前に新幹線に乗り、地震後20時間近く新幹線から出ることができませんでした。そんなことから、西日本在住でしたが、震災が他人事だと思えませんでした。数日後、聖書を読んでいると、東北に行くように語られました。すぐに仕事を辞められなかったので、年度末まで待ち、12年の4月に岩手に来ました。東北と言っても、どこの県か確信は無かったのですが、岩手のために祈っている時に、神さまから熱い思いが与えられ、岩手に来ることが御心だと感じました。3.11いわて教会ネットワークと共に働き出したのは5月中旬でしたが、大船渡へと導かれ、それからずっと大船渡に居ます。

現在、被災地では震災から二年がたち、多くの他のボランティア団体が撤退しています。ですから、「教会さんはいつまで居ますか?」と尋ねられたり、仮設住宅の方々から「次はいつ来るの?また来てね、待っている」と言われたりします。大船渡の方々の心を神様は開いてくださって、そこで賛美をしたり、証しをするチャンスや祈る機会も与えられています。先日、イースターエッグを仮設の方と作ったとき、イースターのお話をすることができました。すると、イエスさまの十字架に感動して涙を流す人もいました。

3.11いわて教会ネットワーク大船渡ベースでの活動

大船渡での活動はまず、クラフト、手芸、お菓子作りなどを一緒にして、時間を過ごす仮設住宅でのイベントがあります。また、限られたスペースの仮設住宅に住む方々が少しでも住みやすくなるために、棚や物置きを作る大工仕事があります。大工仕事を通して、イベントに出てこない方ともコンタクトを取ることができます。そして、「みなし仮設」の方々の訪問です。「みなし仮設」とは、仮設住宅の方々と同じように家を流されたのですが、さまざまな理由により、仮設住宅に入らず普通の家や住宅に住んでいる方々のことです。この方々は仮設でのイベントなどには参加できませんし、あまり一般的に広く知られてないので、物資の配布も届かない状況です。みなし仮設のお宅を訪問し、物資を届けると、「物資もうれしいが、何より自分たちの事を覚えていてくれることがうれしい」と言ってくださいます。

また、仮設の中で学習塾を手伝っています。そこで、去年の7月頃から一緒に勉強していた高校生の子が今年の1月に救われました。その子は毎週、聖書の学びをし、ぐんぐん成長して、今年の4月からは名古屋の大学に入学しました。そして、進学先の名古屋でも教会につながるようになりました。

支援員さんから、教会学校の要請!

仮設住宅でイースターエッグを作り、聖書のお話を

大船渡聖書バプテスト教会では、月に二回、土曜に教会学校を始めました。仮設の支援員さんが問題のある子どもたちのことを思い、教会でやってほしいとお願いしてきたのが始まりです。人生の中で、みことばを初めて聞いた子たちだと思いますが、ある子は、暗唱聖句で覚えた聖句を二週間後に来て、「この前のことば、覚えているよ!」と、みことばをすらすらと言ってくれました。その姿を見ることができて、神さまが確実にその子たちの心にみことばを植え付けてくださっていると思わずにはいられません。土曜日の教会学校は始まったばかりですので、お祈りください。

主の本気の愛が現されています

3.11いわて教会ネットワークでは、ボランティアの方々が国内外、いろいろな所から集まってくださり、神さまの愛を見ることができます。次々と不思議に人材が送られてくることを通しても、神さまはこの岩手を愛して、忘れてはいないということが証明されています。神さまはこの岩手を本気で愛しておられます。イエスさまが命を捨てても惜しくないと思われたほどの存在なのです。神さまの愛が注がれていることを思うと感動します。

震災は町や人々の心に大きな傷を残しました。しかし、それでも神様はこの国を哀れみ、そして、ご自分を現そうとしていると思います。被災者の方々の話しを聞くと心痛いですし、理解できないことばかりです。しかし、それでも、神さまは御座に座っておられるお方です。神さまがこの国を続けて哀れみ、癒やしと救いを注いでくださることを祈ります。

3.11いわて教会ネットワークを訪問して
B.F.P.Japan 編集部

3.11いわて教会ネットワークの皆さんと集合写真

4月、岩手県、盛岡聖書バプテスト教会(近藤愛哉先生)にて、若者優待イスラエルツアーでイスラエルに行ったメンバー7人と、3.11いわて教会ネットワークのスタッフたちの交わり会が持たれました。イスラエルツアーに参加された大塚文明先生と近藤愛哉先生がつなぎ目となってくださり、イスラエルと被災地がつながったひとときでした。3.11いわて教会ネットワークには、多くの長期ボランティアが途切れることなく与えられており、そのうちの多くは外国から遣わされている国際色豊かなネットワークです。また日本人スタッフの皆さんも、ほとんどが県外からの奉仕です。震災以来ずっとその地で仕えてくださっているスタッフも多く、情熱と賜物豊かなスタッフが途切れることなく与えられ続けている姿に、主の岩手県への御思いを感じることができました。

また、外国人スタッフが大変上手な「日本語」で奉仕していることも驚きでした。英語の国から来て、まずは札幌で2年日本語を学んでから岩手に遣わされてきた方など、「本気」で岩手に仕えてくださっている、まさに福音を同じ目線に立って伝えようとしてくださっている宣教師魂に大変感動しました。日本人同士でも、ご高齢の方の言葉は方言がきつくて、理解が難しい東北地方において、外国の方が日本語で宣教するというのは大きなチャレンジでしょう。震災後、「人を送ってください…」という、岩手の先生方の祈りに、また、その祈りに合わせてお祈りしてきたBFPファミリーの皆様の祈りに、主がこたえてくださっている、その実を見ることができました。

盛岡から沿岸の被災地までは車で3時間。移動のガソリン代、6カ所のベースの維持費、人件費などを総合すると、経済的にも多くの必要があります。主がそうした多くの必要にも、ご自身の御業を現してくださっていることを見て、この働きを主がどれほど大切に思っておられるかを知ることができました。

今月の本誌特集では、BFP(ブリッジス・フォー・ピース)の働きが、歴代の責任者によって受け継がれ、引き継がれてきたことが掲載されています。時が流れ、働き人の顔触れが変わっても、働きが継続されていくという主のお働きの特徴が、この3.11いわて教会ネットワークにも豊かに現されています。主のお働きを、皆様と共に担わせていただき、被災地への支援を送り続けることができる恵みを感謝します!これからも、皆様と共に物質的、霊的な支援を持ってイスラエルと被災地を励まし続けていきたいと願っています。皆様の祈りが、被災地を支えています。これからもお祈りの継続をどうぞよろしくお願いします。

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