ホーム > 祈る > ハイメール通信 登録・停止 > バックナンバー > ハイメール通信No. 124 嘆きの日~神殿崩壊記念日~
7月30,31日は神殿崩壊記念日(ティシャ・ベ・アブ)。第一、第二神殿が崩壊したことを覚えて主の前に嘆きます。エルサレムでは1万人以上が「嘆きの壁」に集まりました。
ガザ(グシュ・カチーフ)撤退者はガザに最も近寄れる場所を訪問、今はもう帰ることのない故郷に想いをはせて涙しました。
ブッシュ大統領が提案した秋の中東和平国際会議。開催に向けて、ライス国務長官が中東を歴訪しました。会議には今までイスラエルとは国交のなかったサウジアラビアも招かれ、参加を表明しています。
時代は絶えず流れ、様々なできごとがおこっていきます。しかし、主ご自身がかわることはありません。今週も主の前にイスラエルをとりなしましょう。
彼が、わたしを呼び求めれば、
わたしは彼に答えよう。
わたしは苦しみのときに彼とともにいて、
彼を救い彼に誉れを与えよう。(詩篇91:15)
今年は7月30日と31日が神殿崩壊祈念日(ティシャ・ベアブ)でした。「ティシャ・ベ・アブ」とは、アブの月の9日目という意味です。
ソロモンが建てた第一神殿は、586BCこの日にバビロンによって破壊されユダヤ人は捕囚となって約束の地から離されてしまいました。ヘロデ王が建てた第二神殿も70ADのこの日にローマ軍によって破壊され、ユダヤ人は世界中へ散らされていきました。
第一、第二神殿の崩壊祈念日は奇しくも同じアブの月の9日でした。今年は第二神殿が破壊されてから1939年目にあたりますが、神殿の丘は今も異教徒の支配下にあります。ユダヤ人の嘆きは終わっていません。
ティシャ・ベ・アブは、ユダヤ人が、歴史上おこった様々な悲劇を思い返し、“荒布を着て”断食し、主の前で嘆く日でもあります。
1492年、スペインでユダヤ人迫害と追放令が出されたのもアブの月の9日だったと言われています。この日はホロコーストについて考える日でもあります。
2005年には、ガザからユダヤ人が撤退しましたが、ちょうどティシャ・ベ・アブの時期と重なってしまいました。政府は国民の感情をかんがみて、撤退日をティシャ・ベ・アブが終わるまで延期しています。
ティシャ・ベ・アブでは贖罪の日より徹底して2日間の断食が行われます。神殿が夜燃やされたこともあって、断食明けでもまだ肉をたべることはしません。この日にはすべての楽しみが禁止されます。みことばの学びすら楽しみであるとして基本的には禁止されます。
この日シナゴーグでは通常「哀歌」が読まれます。「ヨブ」やエレミヤ書の一部を読むこともあります。敬虔なユダヤ教徒は、ティシャ・ベ・アブを頂点として3週間を嘆きの期間と考えます。この間には肉を食べたり、髪を切ったりひげをそることもしません。
今年のティシャ・ベ・アブには1万人以上のユダヤ人がエルサレムの「嘆きの壁」に集まりました。人々の多くは旧市街の周囲を歩き、エルサレム市庁広場での集会に参加し、再び糞門から嘆きの壁に入りました。嘆きの壁広場で2日間、寝袋に入って寝泊まりする人もいました。
ガザ(グシュ・カチーフ)から撤退した人々が、最もガザに近づける場所を訪問しました。少しでも故郷を見たいと願っていましたが、見ることは出来ませんでした。「国の最前線開拓者」として働いたのに、その祖国に撤退させられ後ろからナイフを刺されたようなものだ」と哀しみを新たにし、その場に座り込んで涙する姿も見られました。
福祉の予算カットが続くイスラエルですが、70才以上のホロコースト生存者への生活支援金予算が一人月80シェケル(19ドル30セント)と20ドルを下回っていることがわかりました。しかも支払いは2008年からとなっています。
生存者からは尊厳を傷つけられたとして、オルメルト首相に強い講義の声が上がっています。ハアレツ紙によると生存者の10%が毎年亡くなっています。
7月にブッシュ大統領が、中東和平のための国際会議を提案。9月頃の開催にむけて準備が進められています。この会議の目標は、パレスチナ国家の立ち上げと、イスラエル、パレスチナの二国家共存にむけて一致した歩みをはじめることです。
ライス米国務長官がイスラエル、パレスチナ自治政府の他、エジプト、サウジアラビア、など中東穏健派と呼ばれる国々を歴訪しました。イスラエルもライス国務長官とともに、穏健派が参加することを呼びかけました。
サウジアラビアは、イスラエルとは国交のない国ですが、今回、前向きに参加を検討することを明らかにしています。実現すれば、イスラエルと初めて顔を合わせることになります。
アメリカはじめ国際諸国は、西岸地区のアッバス議長をパレスチナ人のリーダーとして建て上げようとしています。しかし、パレスチナ市民に不人気のアッバス議長に懸念をもつ専門家も少なくありません。
この国際会議にハマスのハニエ元首相らは招かれておらず、実質的な結果が出るのかどうか全く不透明です。エルサレム帰属問題については、今回は触れないことになっています。
元イギリス首相のブレア氏はカルテット(アメリカ、UN,EU,ロシア)の特使として現地に派遣されています。月に1週間程度はエルサレムのオフィスで働きます。
ブレア氏の焦点は、パレスチナ側に統一した法律を確立すること、物流をスムーズにして経済を安定させることなどです。いずれも困難な課題です。
イスラエルのナハル・オズ国防軍基地に若いクリスチャンたちが訪問。奏楽で兵士たちの関心を集めました。しかし、若者たちがイエス・キリストの話をし始めると、兵士たちのテンションが急に下がりました。兵士たちは軍のラビに報告、基地からクリスチャンたちを追い出し、反宣教団体の「ヤド・レハイム」*にも通報しました。
イスラエルではこれらの伝道を「攻撃」ということばで報じています。「ヤド・レハイム」では、クリスチャンたちが家庭訪問して伝道するのを阻止するため、ボランティアをいろいろなところに置いて監視しています。時にクリスチャンと口論になることもあります。
クリスチャンの宣教活動は、どんなに無害に見えても最終的にはユダヤ人を改宗させることである。クリスチャンはユダヤ人が改宗することでJ(イエスのこと)が救い主として現れると信じている。 クリスチャンに”ねらわれやすい”ユダヤ人は次の3つ。
対処法としては
ニュース情報源:GPO(イスラエル・プレスセンター)、イスラエル外務省HP、ハアレツ、エルサレムポスト、アルーツ7、イスラエルインサイダー、CNN、BBC、イスラエル国防軍HP、外務省HP、アル・ジャジーラなど
Copyright 1996- © Bridges For Peace Japan. All Rights Reserved.