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ハイメール通信No.896 歓喜と苦悩の人質解放

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ハイメール通信No.896 2025.2.4
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歓喜と苦悩の人質解放
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先月19日に始まったハマスとの停戦で、人質・囚人交換が始まりました。1年4カ月もの間、生死が分からなかった人質たちが生きて帰ってくる様子に、イスラエルと世界中のユダヤ人社会は息をのむような日々を過ごしています。

この6週間の第一段階として、ハマス側は33人の人質を解放予定で、生存者から解放する取り決めです。一方、イスラエル側は、1904人のイスラエル収監中のパレスチナ囚人の釈放に合意しました。釈放された(または釈放予定の)囚人には、多数の死傷者を出したテロの指揮官や実行犯など凶悪犯たちも含まれています。イスラエルには死刑制度が無いため、“終身刑48回”などの刑で収監されていた者たちです。不条理な取引ではありますが、イスラエルは、ユダヤ人社会に受け継がれてきた「一人を救う者は世界を救う」という考え方の下、命を尊ぶ決断をしました。

これまでに解放された人質は13人で、加えて、イスラエルで働いていて拉致されたタイ人5人がいます。人質たちの置かれた状況はさまざまでした。拘束期間のほとんどを一人で過ごした人もいれば、誰かと一緒だった人もいます。拘束場所は、地下トンネル、民家、また一時的に国連施設(UNRWA)に拘束されるなど、点々と移動させられていました。拘束時に撃たれて指を失った女性、足に銃弾が残ったままの女性もいます。ある女性は、ガザの病院で別の人質と出会い、その時初めて自分以外にも人質がいることを知ったといいます。また、10月7日のテロで愛する人に何が起こったのか分からず、帰国して初めて知った人もいます。

1月25日と30日に解放された女性兵士5人は、19〜20歳の若い女性たちで、ガザに近い基地での監視員でした。10月7日の早朝、寝間着姿で拉致され、暴行を受けて、顔や下半身から血を流し、手を後ろで縛られて、ジープに乗せられました。その衝撃的な映像をハマスはプロパガンダとして流しており、家族にとってはどんなに恐怖だったか分かりません。彼女たちもトンネルやアパートを点々とさせられ、一人で拘束された期間が長かった人もいます。料理や掃除、子どもの世話をさせられた人もいます。食べ物はわずかに支給されるだけで、米粒を数えて分け合ったこともあったといいます。そのような極限状態でも、ユダヤ人としての誇りを持ち続け、大贖罪日には断食をし、過ぎ越しの祭りには種入りのパンを食べないようにしたと告白しました。

1日(土)に解放されたヤルデン・ビバスさんは、本来、先に解放されるべき、妻のシリさんと幼い2人の子どもたち(5歳、2歳)の消息が分からず、苦悩の帰還となりました。

こうした中、ネタニヤフ首相は、本日、ワシントンでトランプ大統領との会談が予定されており、今後の人質交渉は主要な議題の一つとされています。

第一段階で解放予定の残り20人のうち、8人は死亡したとされ、今後は苦しい解放も待っています。どうか、全員が無事に家族の元に帰れるように。愛する人の死に直面する人質の家族に主の深い慰めがあるように。生還した人質たちの心身が癒やされるように。第一段階の解放リストに入らなかった方々が、一日も早く解放されるように。釈放された囚人たちが、イスラエル攻撃に身を投じることがないように。この交渉に関わる国のリーダーたちに主が知恵を与えてくださるように。すべてを治められる主に祈りを捧げましょう。

「主は彼らを闇と死の陰から導き出し 彼らのかせを打ち砕かれた。主に感謝せよ。その恵みのゆえに。人の子らへの奇しいみわざのゆえに」(詩篇107:14、15)

*解放された人質たちの名前(敬称略):
1/19(日)
ロミ・ゴネン(23)
エミリー・ダマリ(27)
ドロン・スタインブレチャー(31)

1/25(土)
リリ・アルバグ(19)
カリナ・アリエフ(20)
ダニエラ・ギルボア(20)
ナアマ・レヴィ(20)

1/30(木)
アガム・ベルガー(20)
アルベル・イェフッド(29)
ガディ・モーゼス(80)
(タイ人5名)

2/1(土)
キース・シーガル(65)
ヤルデン・ビバス(35)
オフェル・カルデロン(54)


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