ホーム > 祈る > ハイメール通信 登録・停止 > バックナンバー > ハイメール通信No. 121 ハマス王国:ガザ
ハマスがガザを制覇して1週間。ガザ全地域がイスラム色の強いハマス独自の地域になりつつあります。ガザのクリスチャンたちに圧力がかかっています。ファタハ系をはじめ一般の人々も西岸地区へ避難しようとイスラエルとの国境・エレツ検問所に集まってきています。イスラエルが通過を許可しないため、200人(パレスチナ側は600人と主張)は食料も水もないまま4日間立ち往生となりました。20日、イスラエル軍は、検問所に来ている人々の中から重傷者5人(負傷者は26人)をテル・アビブの病院へ搬入。食料などをガザへ届けました。
一方、西岸地区のアッバス議長は、現国会を解散。新しくソラン・ファヤッド経済相を首相に任命し、臨時の新内閣を発足させました。イスラエル政府はじめ欧米はそろってパレスチナ自治政府のアッバス議長を援護することを表明しています。
イスラエルではペレツ国防相が労働党首選挙で破れ、エフード・バラク元首相が、労働党首兼国防相に就任しました。続けて指導者を覚えてとりなしましょう。
どうか、神が私たちをあわれみ、祝福し、御顔を照り輝かしてくださるように。セラ
それはあなたの道が地の上に、
あなたの御救いが
すべての国々の間に知られるためです。(詩篇67:1-2)
先週ハマスがガザを占拠してから一週間。ハマスがアッバス議長のオフィスなどファタハ関係施設を焼くなどしていますが、ハマスによると、通りは静かになっているということです。ハマスのイスラムの‘国作り’がはじまっています。
CNNによると、女性や子どもを含む市民約600人(この数字はパレスチナ側発表によるもの。イスラエル側報道では200人と推定されています)が、イスラエルとの国境エレツ検問所に集まってきています。うち100人はファタハ治安関係者とみられています。600人は検問所に続くコンクリのトンネルの中で食料や水もないまま4日間を過ごしました。
イスラエルは彼らの通過を拒否しています。テロリストが避難民と一緒に通過し、西岸地区の治安に悪い影響を及ぼす可能性があるからです。18日、避難民になりすましたハマスが検問所に入り込み、イスラエル兵と避難民にむかって手榴弾を投げつけました。パレスチナ人1人が死亡、15人が負傷しました。イスラエル軍は、検問所でのさらなる混乱や、検問を突破する者がないよう、戦車などを配備して警備を続けています。
*上記避難民が来る以前、イスラエル軍はガザ在住のファタハ高官50人とその家族を、同検問所を通過させ、西岸地区へ避難させていました。CNNによるとファタハ・メンバー200人が現在エジプトにおり、ヨルダン側から西岸地区へ入る経路をめざしている模様です。
検問所の避難民の様子に国際人権団体が注目を始めたことを受けて、19日、イスラエルは、避難民の中で負傷している者の中から特に重傷者5人をテルアビブの病院に搬送しました。応急の治療をほどこし、ラマラ(西岸地区)の病院へ移送することになっています。搬送された負傷者によると、ガザの病院では医療物資がないため、治療ができない状態とのこと。
イスラエルは、人道支援のための食料を満載したトラック10台、医療物資のトラック2台もガザへ通過させました。
イスラエル軍もガザ内部へ独自の人道支援物資を搬入しています。
*22日最新情報によると、イスラエル軍は約100人のパレスチナ人をバスに乗せ、エジプトへ移動させました。現在約25人が検問所に残っています。多くがガザ地区の自宅へ帰った模様です。
現在、パレスチナはガザでハマス、西岸地区でファタハと二分した形となりました(先週ハイメール号外参照)。西岸地区ではアッバス議長が、パレスチナの統一内閣を解散。ソラン・ファヤッド経済相(ファタハ)を新しい首相に任命し、新内閣を発足させました。ハマスなしの政府が立ち上がったため、アメリカ始め西側諸国はこぞって西岸地区への経済支援をはじめています。アメリカとイスラエルは、ファタハに対する大量の武器を供与してハマスに対抗させることも検討中です。
ハマス側はこれを歓迎する意向を伝えています。ハマスはいずれ西岸地区をも支配下に置くことを計画しています。支援物資はすべてハマスの手に残ると考えているようです。
ハマスは、教会やクリスチャンが経営する学校などを搾取。聖書やイエスの肖像画などを破壊しています。ハマスのイスラム法推進担当の指導者アブ・サカルによると、イスラム法をガザ地区で徹底させるための武装組織を開設することを発表しています。
彼は、ガザのクリスチャン指導者たちを、”アメリカの福音派クリスチャンの支援を受けて、イスラム教徒を改宗させようとしている”として非難しています。
「クリスチャンは、ガザがイスラムの地域になったことを受け入れなければならない。宣教活動をやめないなら、ガザのクリスチャン全体に被害が及ぶことになる」と脅迫しています。
また「100万人強いるイスラムのガザで、クリスチャン2000人の助けは必要ない。」と言っています(ガザでは、欧米のバプテスト教会やアッセンブリー教団などのクリスチャンがクリニックや学校などを建てて支援しています)。
労働党首だったペレツ氏が落選し、元首相のエフード・バラク氏が新しい労働党首なりました。これに伴い、バラク氏が新しい国防相に就任しました。バラク国防相の初仕事は、上記の記事で、エレツ検問所から5人の負傷者をイスラエルへ搬入するというものでした。
イスラエル北部の町キリアット・シモナにカチューシャ・ロケットが2発着弾しました。レバノン領内から来ていますが、だれが発射したのかはわかりません。ロケット弾は工場地帯に着弾し、車1台が破壊されました。負傷者は出ていません。北部の教会では、主がこの地域全体を守ってくださるように6月22日から9月の贖罪日にかけて祈りに集中するよう呼びかけています。
イスラエルは新しい情報衛星「オフェック7」の打ち上げに成功しました。イスラエル周辺の国々の動きの情報を得やすくなりました。特にイランの動きを監視しやすくなりました。
オルメルト首相はアメリカのブッシュ大統領を訪問しました。ブッシュ大統領はイスラエルの立場を理解し、共に歩み支援することを約束しました。シリアとの交渉に関しては、当事者同士の問題だとしてアメリカは介入しないことを明らかにしました。
先月、国民的に不信任コールを受けたオルメルト首相ですが、結局、自ら退陣する道を選びませんでした。ペレツ国防相が退陣したことで、ヴィノグラード戦争委員会で審査された3人の指導者のうち、首相一人が残ったことになります。来月に出される委員会の最終報告で、ふたたび不信任にされる可能性があります。
上記のような混乱にある中、イスラエルに保護を求める難民の数が、ここ半年の間に2倍になっていることが明らかになりました。難民はアフリカ諸国など様々なところから来ています。特にイスラエルとは国交のないスーダンからの難民が課題となっています。彼らはエジプトとイスラエルの国境から越境し、国境警備隊や警察に保護されます。一日に15~20人に上っています。現在までに2,400人がイスラエル国内に入っています。
今年4月26日、イスラエルの国営放送チャンネル2に、メシアニック・ジューを取材した番組が報道されていたことがわかりました。番組では、現在15,000人のメシアニック・ジューと呼ばれる人々がイスラエルにいること、全国的に増え広がっていることなどが報じられています。
番組では、あるメシアニック・ジュー家族や子どもたちの祈り、礼拝の様子なども取り上げられています。ユダヤ人でありながらイエスを信じることが可能であることを証明しています。インターネットのビデオ・サイト「You-Tube」で見ることができます。 http://www.youtube.com/watch?v=3sEBAldf4L0
ニュース情報源:GPO(イスラエル・プレスセンター)、イスラエル外務省HP、ハアレツ、エルサレムポスト、アルーツ7、イスラエルインサイダー、CNN、BBC、イスラエル国防軍HP、外務省HP、アル・ジャジーラなど
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