ホーム > 祈る > ハイメール通信 登録・停止 > バックナンバー > ハイメール通信号外 67人死亡:ハマスがガザ占拠、西岸地区でも内戦
ガザでは日曜からハマスとファタハの戦闘が激しくなり、13日だけで26人死亡(エルサレムポストは35人と報告)、日曜から67人が内戦で死亡しました。
ハマスはガザのファタハやパレスチナ自治政府治安部隊拠点、アッバス議長事務所などを次々に占拠しています。(イスラエル諜報部員の情報など重要な書類がハマスの手に押収された可能性があります。)14日午前11時、ハマスは、ガザを制覇したと発表。改めて「イスラエルの存在を認めない」ことを表明しました。
現在、ガザとイスラエルの検問所は全て閉鎖。オルメルト首相は、国際社会にガザへ平和維持軍(PKO)を派遣するよう要請。国連の安全保障理事会ではPKOの派遣を検討中です。現在、ガザ・エジプト国境はUNが監視活動を行っているため、PKOではなく、NATO軍がガザでの任務に就くべきとの声もあります。
ガザでの内戦は西岸地区にも波及しています。ラマラ、ジェニン、シェケム、ベツレヘムでもファタハとハマスの銃撃戦が報告されています。ラマラでは、200人のファタハ・メンバーが町に入り、ハマスの学校や病院を占拠、ハマスのメンバーを逮捕しています。
西岸地区にファタハ・ランド(ファタハ王国)、ガザのハマスタン(ハマス王国)という形になりつつあります。
今までイスラエルはファタハかハマスか交渉相手が定まりませんでした。もし今、西岸地区のアッバス議長(ファタハ)、ガザのハニエ首相(ハマス)と二分されれば、相手がはっきりします。双方にふさわしい対処をすることができます。
また、ハマスが単独になったことで、ガザへの国際社会の圧力がさらに強化され、ハマスの活動がやりにくくなる可能性もあります。
イスラエル軍(IDF)の元参謀総長ヤアロン氏は、IDF自身が早期にガザへ侵攻するべきであると警告しています。国連軍など国際社会がイスラエルを真剣に助けるとは考えにくいからです。
ヒズボラは、南レバノンに独自の支配地域を築いていました。そのため、昨年夏の第二次レバノン戦争では、イスラエル領内へのミサイル攻撃が可能になりました。同様に、ガザがハマスタン(ハマス王国)になると、イランやアルカイダが協力しほうだいとなります。イスラエル領内の奥深くまでミサイル攻撃をする可能性があります。
ヤアロン氏はアシュケロンが攻撃されるようになってからでは遅いと警告しています。
ヤアロン氏は、現状のようなことを予測し、2005年に実施された「ガザ撤退」に反対していました。当時のシャロン首相は、ヤアロン氏を更迭し、ハルーツ氏を参謀総長にしていました。
ハマスの反イスラエル・プロパガンダはかなり進んでいます。先月、ミッキーマウスのキャラクターを使って子どもたちに殉教をすすめていたことが明らかになりました。また、8人の子どもの母親で9人目を妊娠中の女性(39)と、4人の子どもの母親である女性が、同時自爆テロを実行しようとして、イスラエルの警察に逮捕されていたことが明らかになりました。ヤアロン氏の予想が実現しないように祈りましょう。
あなたの重荷を主にゆだねよ。主はあなたのことを心配してくださる。
主は決して、正しい者がゆるがされるようにはなさらない。(詩篇55:22)
モシェ・カツァブ元大統領の不信任(女性レイプの疑い)退任により、大統領選挙が13日行われました。結果、シモン・ペレス氏が大統領に選ばれました。
ペレス氏は1923年ポーランド生まれの84才。ベン・グリオンやアリエル・シャロンとともに、イスラエル建国をささえた長老です。シャロン氏が病床にある今、建国前からの長老としては唯一の存在となりました。
政治家として50年のキャリアを持ち、労働党のハト派として知られていました。短期ではありますが、2回首相職も務めています。1994年、故ラビン首相、故アラファト議長とともにノーベル平和賞を受賞しました。
熱心なユダヤ教徒と伝えられています。ソニア夫人と二人の息子、娘の3人の子どもがあります。
* イスラエルの大統領は、直接政治にはかかわりません。日本の天皇と同じように、国民の一致の象徴として、ふさわしい外交などを行います。
ニュース情報源:GPO(イスラエル・プレスセンター)、イスラエル外務省HP、ハアレツ、エルサレムポスト、アルーツ7、イスラエルインサイダー、CNN、BBC、イスラエル国防軍HP、外務省HP、アル・ジャジーラなど
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