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ハイメール通信No. 119 スデロット住民避難 イスラエル軍ガザ内部へ侵攻

15日から続いているガザからスデロットへのロケット弾攻撃。イスラエル人女性1人が死亡しました。イスラエル空軍が、ハマス幹部をねらったピンポイント攻撃、ハマス事務所などのミサイル攻撃を続けています。スデロットからは約8000人が避難。町には15000人ほどが残されています。資産家のゲイドマーク氏の支援でスデロットを脱出した住民は、テルアビブ近郊の公園で仮設のテント村に入る予定です。

ガザでの戦闘が行われている中、23日、24日とイスラエルはシャブオット(五旬節・7週の祭り)の例祭を迎えました。イスラエルでは安息日を含めて4日間の大型連休となるため、5万人が海外へ旅行に出ると予想されています。

主よ。私と争う者と争い、
私と戦う者と戦ってください。
盾と大盾とを手に取って、
私を助けに、立ち上がってください。
槍を抜き、私に追い迫る者を封じてください。
私のたましいに言ってください。
「わたしがあなたの救いだ」と。(詩篇35:1-3)



■ 対ガザ戦:スデロットでイスラエル人1人死亡

先週15日、ガザから、イスラエル南部の都市スデロットへロケット弾が連続して30発近く撃ち込まれました。高校の教室、家屋、工場などを直撃し、建物に大きな被害が出て、住民はパニックに陥りました。幸い、高校生たちは避難していて無事。死者はなくけが人が数人出ました。ショックで治療を受ける人は多数。ガザからスデロットへのロケット攻撃は現在も続いており、21日、32才の女性が、ロケット弾の直撃を受けた車の破片に当たって死亡しました。同じく破片を受けて負傷した男性は病院に搬送されました。女性が死亡した現場は、町の中心街でしたが、店や事務所はすべて閉鎖されていました。

スデロットの住民約8000人は先週すでに町から避難しました。友人・知人宅の他、ホテルなどへ避難していますが、経済的な理由などから現在も約15000人が町に残されています。残留している人々はシェルターや防護室に入って生活しています。オルメルト首相は当初、住民の避難はハマスに勝利を与えるだけだとして、大規模な住民移動に反対していました。またペレツ国防相が、避難先がみつからないという理由で、残った人々の避難を一時中断したことで、住民の激しい怒りをかいました。

22日、市民1人が死亡したことを受けて、スデロットに残留している市民ら数百人が、スデロット市長庁舎におしかけて激しいデモを行いました。デモ隊が要求するのは、5年前にイスラエル軍が西岸地区で行ったような「大規模掃討作戦」です。怒った住民の中には「アラブ人に死を!」と叫ぶ者もありました。デモ隊と警察の乱闘もあり一時騒然となりました。

<イスラエル空陸軍による攻撃>

イスラエル空軍は先週から、ガザ市などで空爆を行っています。ハマス幹部、イスラム聖戦幹部が乗った車、ロケット弾を運搬中の車、ハマスの拠点などへのピンポイント攻撃で、現在までにパレスチナ人15人が死亡しています。

同時に戦車を中心とする地上軍もガザ内部へ1キロのところまで侵攻し、待機しています。イスラエル軍がガザ内部へ侵攻するのは11月以来。戦車からの発砲は行われていません。地上軍はガザ近郊でロケット弾が発着しているとみられるカン・ユニス難民キャンプへ侵攻。多数のパレスチナ人を逮捕しています。現時点では、イスラエル政府は戦闘の見通しや期間の予測などについて明らかにしていません。

イスラエル政府によると、現在までにスデロットと周辺地域へのロケット弾は150発に上ります。22日、数発がガザから15Kmの町ネティボットに着弾したことから、イスラエル軍はアシュケロンにもロケット攻撃がある可能性を想定し、準備をすすめています。

*ガザでは、ハマスとファタハ(アッバス議長側)の抗争が激化しており、先週だけでも40人以上が死亡しています。ハマスのハニエ首相は、紛争の原因はイスラエルだと言っています。ハニエ首相は、もしイスラエル軍が西岸地区で行っている掃討作戦をも含めて停戦に応じるならば、パレスチナ諸団体に働きかけて、イスラエルへの攻撃を停止させると語っています。

*戦闘が続く中、ガザの一般住民への人道支援がストップしています。

<祈り>

  1. オルメルト首相、ペレツ国防相、シュケナージ参謀総長ら指導者の決断が最善のものとなるように。
  2. ガザに突入している地上軍兵士の安全のために。
  3. ハマスに拉致されているシャリート兵士を覚えて
  4. 避難していないスデロット市民が守られるように
  5. この紛争が早く沈静化し、住民が帰宅できるように
  6. イスラエル中が主に立ち返り、主により頼む者になるように リバイバルのために
  7. ガザの一般住民、特にクリスチャンたちを覚えて

■ スデロット避難民をめぐって

先週避難した住民を助けたのは、ロシア出身の資産家ゲイドマーク氏。同氏は以前より、スデロット市民に対する支援を行ってきた人物です。たとえばロケット攻撃のない地域で休息をとるための費用を提供すするなどです。今回、ゲイマーク氏の支援を受けてスデロットから避難した住民は450家族、2000人とも言われています。

加えて、ゲイドマーク氏は、6000万ドルを使ってスデロットの住宅1300件に防御室を4ヶ月以内に設置することをスデロット市長に申し出ています。(現在までに防御室は250件の家屋にしか設置されていません)スデロット市長は、ゲイドマーク氏の申し出に感謝しつつも、政府の承認が必要であると言っています。ただし、政府より、ゲイドマーク氏の対策の方が早く住民を守れるならば、申し入れを受け取るとも言っています。ゲイマーク氏は「住民を守れないような首相は黙れ」と豪語しています。住民は、対応の遅い政府に強い反発を示していますが、ゲイドマーク氏には誰もが称賛を送っています。(ゲイドマーク氏は来年のエルサレム市長選に出馬予定。)

今回、エルサレム市は、市内の公園にテント村を設置すると言うゲイマーク氏の申し出を断りました。理由は同氏の要請した公園が市の中央にあり主要道路に面していて、テント村にふさわしくないというものです。市は住民をホテルに宿泊させてはどうかと提示しました。(エルサレム市はすでに住民500人をシャローム・ホテルに収容しています。)しかし、ゲイマーク氏はそれを断り、テルアビブ郊外の公園にテント村を作り始めています。テント村には、現在の所、トイレやシャワーの設備が少なく、衛生面での不備が懸念されています。

<避難民に対する政府の対応>

イスラエル政府は、スデロットへの攻撃が続いているのを受けて、スデロットを最前線の町に指定し、自宅の一室を防護室に改造を希望する人は3年間税金控除とするなどの法案を検討中です。

<祈り>

  1. テント村に住む避難民の必要が満たされるように
    特に子どもたちや女性たちの安全と健康のために
  2. テント村で伝道するクリスチャン、メシアニック・ジューを送ってくださるように
  3. 避難民が早く家に帰れるように

■ 28日 労働党党首選挙

労働党は28日、予定通り、党首選挙を行います。労働党としては選択が2つあります。まずペレツ氏に代わって元首相で軍人出身のバラク氏が党首となり、国防相になります。この道であれば、オルメルト政権が解散し総選挙になることを避けられます。もしオルメルト政権解散、総選挙になれば、リクードが優勢となり、労働党は現政権下で与えられている多くの閣僚のポジションを失うことになります。もう一つは、バラク氏以外の候補者(現在4名)から党首が選ばれる道。この場合は、総選挙となり、新しく与党となる党(リクードかもしれない)と連立を組むことになります。

<祈り>

  1. 28日の選挙で、新しい指導者の一人が誕生します。
    真にイスラエルを愛する知恵あるリーダーが選ばれるように

■ シャブオット連休

ガザでの戦闘が続いていますが、イスラエルでは、23,24日がシャブオット(五旬節・7週の祭り)の連休になります。25,26日の安息日とあわせて4日間の大型連休です。トルコやギリシャなど、海外で休暇をとるイスラエル人は5万人に上ると見られています。ハマスがイスラエル領内での自爆テロを行うと宣言していることから、パレスチナ側との国境の検問所はすべて閉鎖、警察は警戒を強めています。

シャブオットは、エジプトを出て50日目、シナイ山に到着したイスラエル人がみことばを主から授けられて日を記念します。この日は、過越しの祭りの最初の日曜日の初穂の祭りから数えて50日目でもあります。(レビ記23:15-21)この日、イエスの弟子たちに聖霊がくだりました。かつてイスラエル人に文字のみことばが与えられたと同じ日に、主は生きたみことばでもある聖霊を与えてくださったのです。(使徒の働き2章)イスラエルではチーズを食べる習慣があります。

<スデロットのシャブオット>

ロケット攻撃下にあるスデロットですが、人々は収穫のシャブオットを祝いました。シェルターの中では、若者のロックバンドが元気にライブなどを行っています。スデロットではシェルターで活動するミュージシャンを町を挙げて支援しており、多くのバンドを生み出しています。とくに{Teapack}と呼ばれるバンドは国内でアルバム30万枚を売り上げる人気バンドです。

<イスラエルでシャブオット集会>

イスラエルのハイファでは、シャブオットを記念して、イエスを信じるイスラエル人青年たちの集会の他、数件の教会が合同で集まり、聖霊を呼び求める集会などが行われています。

<祈り>

  1. イスラエルに聖霊がくだり、初代教会のようなリバイバルが起こされるように
  2. 従軍しているイスラエル人青年たちの信仰が増し加えられ、若者たちにリバイバルが来るように
  3. 休暇中、海外にいるイスラエル人が守られ、イスラエル国内がテロから守られるように

ニュース情報源:GPO(イスラエル・プレスセンター)、イスラエル外務省HP、ハアレツ、エルサレムポスト、アルーツ7、イスラエルインサイダー、CNN、BBC、イスラエル国防軍HP、外務省HP、アル・ジャジーラなど

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