ホーム祈るハイメール通信 登録・停止バックナンバー > ハイメール通信No. 101 いのちの書に名が記されますように! ~ヨム・キプール(贖罪の日)~

ハイメール通信

ハイメール通信No. 101 いのちの書に名が記されますように! ~ヨム・キプール(贖罪の日)~

イスラエルでは10月1日から2日、ヨム・キプール(贖罪の日)の断食に入ります。「ハティマ・トバ!(いのちの書に名が書かれますように)」人々は互いにあいさつをかわします。彼らの名が本当にいのちの書に記されるように祈りましょう。

レバノンでは、ヒズボラが大規模な勝利イベントを開催する中、イスラエル軍の完全撤退が遅れています。パレスチナ自治政府では、ハマスが「イスラエルを認める政府には参加しない」と言い切り、連立政権構想が頓挫してしまいました。

ハマスの拠点ガザでは、法王の反イスラム発言でキリスト教会に対する暴力が起こり、無政府状態がさらに悪化の兆しをみせています。ハマスに捕らえられているイスラエル兵シャリートさんの釈放のためエジプトが交渉にあたっていますが、進展はありません。

また私は、死んだ人々が、大きい者も、小さい者も御座の前に立っているのを見た。そして、数々の書物が開かれた。また、別の一つの書物も開かれたが、それは、いのちの書であった。死んだ人々は、これらの書物に書きしるされているところに従って、自分の行ないに応じてさばかれた。(黙示録20:12)



■ ヨム・キプール 贖罪の日

ヨム・キプールは、レビ記23:26-32で命じられた主の例祭です。神殿があった時代は、レビ記16章の手順に従って、大祭司が至聖所に入り、イスラエル全体の贖いがなされていました。

現在、神殿はありません。超正統派ユダヤ教徒の中には、雄羊の代わりに鶏を犠牲にしたり、互いに叩きあったりする派もあります。一般の人々は、断食をしてシナゴーグ(ユダヤ教の会堂)に行き、主の前に出ます。

ヨム・キプールは、人と神との和解がもたらされる贖いの日です。(人と人との和解はこの日までに終えておかなければならないと言われています。)統計によると、イスラエルでは80-90%の人が断食をすると言われ、国を挙げての聖日となります。交通機関もすべて止まります。

静かな朝、人々が聖書や祈祷書を持って近隣のシナゴーグに歩いていく姿があちこちにみられます。かつての日本のお正月の早朝のような静けさです。

<祈り>

  1. シナゴーグに行く人々が心から主に立ち返るように。
  2. ヨム・キプールから仮庵の祭り(10月7-14日)まで、治安が守られるように。
  3. BFPから例祭の特別ギフトを受け取る人々に主の愛が伝わるように。

■ 南レバノン最新情報

南レバノンではUNIFIL(国連レバノン暫定駐留軍)とレバノン軍が展開していますが、イスラエル軍の完全撤退はまだ行われていません。撤退予定日はすでに2回延期されています。レバノン戦争停戦の条件として採択された国連決議1701の履行が行われるかどうかが不透明であるためです。イスラエル軍は、市民の安全を守るため、早くても秋の例祭シーズンが終わるまで(10月中旬)は、撤退しない見通しです。

国連決議1701

  1. 暴力の停止
  2. UNIFIL(国連軍)とレバノン軍の展開と平行してイスラエル軍撤退
  3. ヒズボラの完全な武装解除
  4. レバノンはレバノン政府が支配する
  5. 正規軍以外の武装組織(ヒズボラ)がリタニ川以南に存在することを禁止
  6. 拉致兵士の無条件返還

国連決議1701に明記されていますが、ヒズボラの武装解除、兵士の無条件返還に関しては、もともと同意が得られないままの停戦でした。1701の最終目標は、レバノン政府がレバノン全土を完全に支配することです。しかし、レバノン軍の装備は実に脆弱です。最新兵器をもちよく訓練されたヒズボラ武装組織を取り締まることは事実上不可能です。

そのレバノン軍を支援するのがUNIFIL(国連レバノン暫定駐留軍)です。停戦から6週間現在、目標15000人の内5000人が南レバノン地域に着任しました。そのうち約半数はヨーロッパ諸国の軍隊です。

地元住民等は、多国籍軍を歓迎していません。ヒズボラの黄色の団体旗を振りながら、UNIFILへ投石を行うなど、反発を強めています。少しでもイスラエルを支援する動きをしたら、UNIFILも占領軍と見られかねません。UNIFILは結局、ヒズボラの武装解除に関しては、協力しないことを強調。南レバノンに武装組織が入り込まないように「監視」するだけにとどまっています。

あてにならないレバノン軍とUNIFILの態度に、イスラエルは、「自己防衛」の権利はあるとして、数百人規模の部隊を南レバノンに残留させ、監視を続けています。29日、国境付近で、UNIFILのフランス軍と、イスラエル軍の予期せぬ接近遭遇があり、一時緊張状態となりました。フランス軍がすみやかに移動したため、衝突の危機は免れました。

地元住民等は、UNIFILと同様に、イスラエル軍にむかっても黄色のヒズボラ旗を振りつつ投石を行うなどのデモ行為を行っています。イスラエル政府は「兵士に危険な状態になれば、催涙弾などの使用を認める指示を出しています。

*イスラエルのクラスター爆弾

レバノン戦争の際、イスラエル軍は南レバノン地域で多数のクラスター爆弾(爆弾の中に小さな爆弾が入っている)を使用しました。現在、100万発(推定)の小さな不発弾が散乱しており、12才のレバノン人少年が死亡しています。これも地元住民の反発の原因となっています。

<ヒズボラ80万人勝利集会>

22日、ヒズボラはベイルートで80万人とも言われる勝利集会を行いました。

ナスララ党首が戦後初めて姿を現し、「ヒズボラはまだ2万発のロケット弾を保持しており、イスラエルに対する神の勝利だと宣言しました。

その上で、いかなる国も、ヒズボラを武装解除させることはできない。」と言いました。

さらに、レバノン市民に対し、挙国一致の新しい政権を打ち立て、強い国にするよう呼びかけました。

<反ヒズボラのキリスト教徒が対抗集会>

ヒズボラが勝利集会を行った2日後、同じくベイルートで、反シリアのキリスト教徒が数千人規模の反ヒズボラ集会を行いました。指導者は、サミール・ジージー。

サミールは、レバノンで最強と言われたキリスト教徒軍に所属していました。1975-1990年の内乱において、西欧よりの政府に荷担して多数の殺人を犯したとして11年収監され、昨年釈放された人物です。

この内乱ではイスラエルと協力し、PLO(パレスチナ解放機構)のゲリラを追放する働きをしました。ジージーはシリアよりのカラミ元首相の暗殺も行っています。

集会ではまずキリスト教戦死者への追悼ミサが行われました。ジージーは「今回の戦争が勝利であったとは考えられない。多数の死者、破壊された公共施設。市民にとっては勝利とはいえないのが現状である。国の中に別の国家をかかえているようでは、どうして国がなりたつだろうか。ヒズボラが武器を所有することこそが、レバノンの統一を妨げている。ヒズボラの武器がなくなったときこそ、レバノンの新しい国造りがはじまる。」と述べました。

<シリアの動き>

シリアは、2004年までの約30年間、レバノンに駐留し、実質の支配権を行使していました。2004年、西よりだったレバノンのハリリ首相が暗殺されましたが、シリアが関与していたことが明らかになりました。(シリア自身は否定)同年5月、シリアは国際社会の圧力を受けてレバノンから撤退していました。

以来、アメリカはヒズボラとハマスを支援するテロ支援国家として、シリアに経済制裁を課してきました。今週、アメリカのライス国務長官が、シリアに対し、ヒズボラとハマスへの支援を停止しなければ、さらなる経済制裁を実施するとの警告をおこないました。しかし、シリアのバッシャール・アサド大統領はこれを拒否、今後もヒズボラとハマスの支援は続けると公言しました。

イスラエル国会議員の中には、シリアとの和平交渉に持ち込めば、シリアがヒズボラ支援できなくなるとの戦略を講じる者もありました。オルメルト首相は、シリアがテロ組織を支援している限り、和平交渉はありえないと言いました。

<イランのアフマディネジャド大統領国連演説>

イランのアフマディネジャド大統領が国連で演説を行いました。演説の中で、核開発を停止する理由がないと述べ、一部の西側諸国が国連安保理を支配していると非難。イスラエルが中東の戦争や流血を招いているとの認識を明らかにしました。

国連の外では、ユダヤ人団体など親イスラエルの団体など3万5000人がデモを行いました。

<祈り>

  1. 主がすべての状況の中で、イスラエルを守って下さるように。
  2. 例祭中も、レバノン、西岸地区で兵役についている兵士たちの安全と祝福のために。

■ 困惑のアッバス議長(パレスチナ自治政府)

2週間前に新しい連立政権に向けて動き出したアッバス議長とハマスのハニエ首相でしたが、再びふりだしにもどりました。ハニエ首相が、イスラエルの存在を認める自治政府には参加しないと明言したからです。

アッバス議長は、「ハマスにイスラエルの存在を認めよとは言っていない。ただ国家として国際社会に認められるにはルールがある。かつてPLOはイスラエルの存在を認めるにいたったが、その傘下にあったファタハはイスラエルを認めてはいなかった。自治政府はイスラエルの存在を認める立場をとるが、ハマスという団体の信条を変えるようにとは言っていない。」と説得を試みましたが、ハニエ首相は納得しなかったようです。

ハマス政権になってから、パレスチナ自治政府は混乱と経済破綻をきたしました。ガザでは無政府状態が続き、テロの拠点になりつつあります。ガザからは、イスラエル南部の町スデロットへのロケット攻撃が続き、今週女性兵士が負傷しました。ローマ法王の反イスラム発言からは、キリスト教会が襲撃されるようになっています。

ハマスに拉致されているイスラエル兵シャリートさんの返還交渉にはエジプトが仲介していますが、進展はみられていません。イスラエルのオルメルト首相はアッバス議長との会談に意欲を示しています。

<祈り>

  1. パレスチナの指導者として立てられているアッバス議長に主のお導きがあるように。
  2. ガザ地区住民に主のあわれみがあるように。
  3. ガザのクリスチャンたちの守りとお導きのために。

■ 世界2位の億万長者バフェット氏がイスラエル企業に投資

ウオーレン・バフェット氏は、マイクロソフトのビル・ゲイツ氏の次に裕福な投資家です。億万長者になっても、一般的な普通の家に住み、かざらない性格は世界の人々の尊敬を集めています。

バフェット氏の資産は440億ドル。そのうちの300億ドルを寄付投資して社会還元し、残りを子供たちに残しました。バフェット氏は、あるイスラエルの企業に現地視察なしで40億ドルを投資し、話題になりました。バフェット氏が今年9月17日、イスラエルに来て、会社を訪問したのは、企業購入から4ヶ月後でした。

<祈り>

  1. バフェット氏の投資を受けた会社が成長していくように。
  2. イスラエルの企業がさらに祝福されるように。

ニュース情報源:GPO(イスラエル・プレスセンター)、イスラエル外務省HP、ハアレツ、エルサレムポスト、イスラエルインサイダー、CNN、BBC、イスラエル国防軍HP、アル・ジャジーラなど

ページトップへ戻る

特定非営利活動法人
B.F.P.Japan (ブリッジス・フォー・ピース)

Tel 03-5969-9656(平日10時~17時)
Fax 03-5969-9657

B.F.P. Global
イスラエル
アメリカ合衆国
カナダ
イギリス&ヨーロッパ
南アフリカ共和国
日本
韓国
ニュージーランド
オーストラリア

Copyright 1996- © Bridges For Peace Japan. All Rights Reserved.