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ハイメール通信No.640 パレスチナ和解と地域情勢の変化を覚えて

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ハイメール通信No.640 2017.11.11
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パレスチナ和解と地域情勢の変化を覚えて
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パレスチナを統治する二大勢力(自治政府とハマス)が和解で合意。仲介したエジプトのシシ大統領は、和解のゴールは「パレスチナ人の安全で、正当で安定した暮らしの実現。パレスチナ人の独立国家を築くこと」としています。そのためにはイスラエルと真の和平の確立が必要です。さらに、そのためにはパレスチナ勢力が一本化されねばならず、今後も和解の努力を後押しするとしています。誰もが願う恒久平和ですが、これを取り囲む地域情勢は、大きな期待を抱くことを許さない状況にあります。

(1)まったく未知数な統一政府
11月1日、合意に基づき、ハマスはイスラエルやエジプトとの境界にある全検問所の管理を自治政府(PA)に移しました。今後、ガザの治安維持はPAが担うため、3千人のPA警察官がガザに派遣される予定です。しかし、ハマスの2万5千人の戦闘員は武装解除されず、指導者シンワル氏はイスラエル殲滅(せんめつ)や武力闘争継続の姿勢を誇示しています。合意では12月1日までに他派も含めた統一政府が樹立される予定ですが、イスラム過激派を抱える統一政府がどのようなものとなるのか、実際にガザの治安を維持し、イスラエル側への越境攻撃を防ぐ意志や能力があるのかも、まったく未知数です。

(2)シナイ半島のIS(イスラム国)勢力
イラクやシリアから消えつつあるISですが、シナイ半島北部では大規模な襲撃事件を繰り返し、エジプト軍や警察に多大な犠牲を出しています。7月には軍施設の検問所に爆弾を積んだ複数の車両が突っ込み、兵士23人が死亡。9月にはアリーシュ市(ガザ地区の南40km)近郊で治安部隊の車列が武装集団に奇襲され、18人死亡。10月にもアリーシュで銀行が襲撃され、警官や市民5人が死亡。翌日には100人超の武装集団がガザに近い軍検問所6カ所を同時襲撃し、大勢の死傷者が出ました。

このISの下部組織はガザにも存在し、ハマスを脅かし、その治安部隊ともたびたび衝突。イスラエル側に何度かロケット弾を撃ち込んでいるほか、シナイのISとも連携しています。このような中での“和解”。今後どのように発展し、余波を巻き起こすのか、予断を許しません。

<祈り>
1.不安定な周辺情勢の中で、イスラエル政府が的確な決断と舵取りで、イスラエルの安全を保つことができるように。 
2.平穏な暮らしを心から願いながらもイスラム過激派の犠牲となっているガザ市民やシナイ半島の人々、また過激派自身の救いを覚えて。
3.治安を守っているイスラエル、エジプト、パレスチナのすべての軍や警察官の守りを覚えて。

主に信頼する人々はシオンの山のようだ。揺るぐことなく、とこしえにながらえる。主は、曲がった道にそれる者どもを不法を行う者どもとともに、連れ去られよう。イスラエルの上に平和があるように。(詩篇125:1、5)


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ハイナイト部

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