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ハイメール通信号外 北部から避難:25万人

イスラエル空軍によるヒズボラ拠点空爆に合わせて、地上軍による攻撃が始まりました。顔と顔を合わせる直接戦闘でイスラエル兵9人が亡くなりました。北部都市へのロケット攻撃は相変わらず続いています。

レバノンと国境を接するメツラでは住民全員の退去命令が出ました。北部各地域から、イスラエル中央部へ避難している住民の数は25万人に達しました。

このような中、アイルランドで1000年以上前のものと推定される聖書の一部がみつかりました。その箇所が詩篇83編(さあ、彼らの国を消し去って、イスラエルの名がもはや覚えられないようにしよう。)であったため、あまりのタイミングに現地のクリスチャンたちは衝撃を受けています。

新しい歌を主に歌え。
主は、奇しいわざをなさった。
その右の御手と、その聖なる御腕とが、
主に勝利をもたらしたのだ。
主は御救いを知らしめ、
その義を国々の前に現わされた。
主はイスラエルの家への
恵みと真実を覚えておられる。
地の果て果てまでもが、みな、
われらの神の救いを見ている。(詩篇98:1-3)



■ 現在の戦況

<現時点での死亡者数>

イスラエル側 死亡52人(市民19人、兵士33人)
レバノン側 死亡382人(推定:市民、武装組織分類不明)

北部の戦闘が続いています。空爆に続いて地上軍がヒズボラの拠点をピンポイント攻撃しています。顔と顔を合わせた戦いで26日イスラエル兵9人が死亡、30人が負傷しました。

戦ったのは第51大隊のゴラニ部隊AとC中隊でした。彼らがヒズボラの拠点を包囲し、近づいて行ったとき、まず司令官が撃たれてしまいました。残った軍曹たちが部隊を率いて戦いました。敵と数メートルの地点で撃ち合う戦いとなりました。兵士たちは、射撃を受けながら、負傷兵、殉死者の遺体の収容を行いました。

生還した兵士は、撃ち合いにおける展開があまりにも速い事への衝撃を語っています。A中隊を率いたのはフリードラーさん(27)。9ヶ月前からA中隊のリーダーとなりました。もうすぐ子供が生まれることになっています。

27、28日には、ツロにあるヒズボラのミサイル発射基地をイスラエル空軍がを壊滅させました。この発射基地は主にハイファを攻撃していたとみられています。この戦闘でヒズボラ武装兵が少なくとも200人は死亡したとみられています。これによりイスラエル国防軍と、モサド諜報機関は共に、ヒズボラに壊滅的な打撃を与えたと結論づけました。

ハルーツ総参謀長や軍関係者、モサド諜報機関はさらに大規模な陸軍の投入を提示していましたが、ペレツ国防相はこれを却下しました。イスラエルが当面計画していた16日間の作戦(ヒズボラの拠点の破壊)がとりあえず達成したと考えられているからです。

今後は、兵士の犠牲者を最小限におさえるため、空軍との協力で、小規模精鋭部隊を単発させるピンポイント攻撃(上記のような地上戦)を続けることになります。

政府の指示により、さらに予備役兵(一般のイスラエル人男性で、毎年一定期間、及び緊急時には召集される人々)3万人が召集されていますが、すべての軍事行動は内閣政府の指示で行われることになっています。

*国連平和維持軍をイスラエル軍が攻撃し、国連軍兵士4名が死亡したことについて

アナン事務総長は、イスラエルが故意に国連軍を攻撃したと非難しました。これに対し、イスラエルのオルメルト首相は、「悲劇的なミス」と謝罪を発表すると同時に故意に国連軍を攻撃することはないと改めて強調しました。国連はイスラエルの声明を受け入れるもようです。

*ガザでも激しい地上戦が続いています。

*西岸地区では昨日、パレスチナ人テロリストに拉致されていたイスラエル人医師(60)がトランクに押し込められた遺体となって発見されました。西岸地区でもイスラエル軍と武装組織の衝突が続いています。

<国際諸国の動き>

レバノンにおける戦闘が激しくなっているのを受けて、ローマで緊急会議が開かれました。ヨーロッパ諸国はイスラエルを非難し、即時停戦を求めましたが、アメリカはイスラエルがヒズボラの掃討作戦を続けることを事実上、容認する意向です。

抜本的な停戦でない限り、ヒズボラは同じ事を繰り返すからです。しかしライス国務長官は、アメリカが孤立しないよう配慮し、国際社会が一致して対応にあたる必要性を強調しました。

ローマでは、多国籍軍派遣の他、レバノンに対する緊急人道支援についても話し合われました。今回のローマでの会議は、結果的には何の結論も出なかったと評されています。

マレーシアで開かれていたASEAN国際会議では、レバノン情勢に関して、イスラエルを名指しで非難するかどうかが焦点となっていました。シンガポールは停戦を求めながらも、イスラエルの名指しには反対していました。結果的には、イスラエル非難を盛り込んだ停戦を求める声明が発表されました。(アジア諸国ではイスラム教国が多い)

アルカイダのNO2であるズワヒリ氏が、イスラエル攻撃を示唆しています。

<イスラエルの意向>

イスラエルのオルメルト首相は、国連軍の派遣を拒否していました。2000年にイスラエル軍が撤退してから、国連軍とレバノン軍がヒズボラを掃討することを期待したが、逆の結果になったからです。

現在、イスラエルは、多国籍軍が弱体化しているレバノン軍を支え、十分な武力を使ってヒズボラを解体する能力があるならば、多国籍軍の受け入れに応じる意向を示しています。

<祈り>

  1. オルメルト首相、ペレツ国防相、イスラエル軍総長ら指導者が一致して、最善の道を選び取ることができるように。
  2. 最前線の部隊を率いる司令官たちの知恵と判断力のために。
    兵士ひとりひとりの安全のために。
  3. 世界のすべての王たちの前に、イスラエルの神の栄光が明らかになりますように。
  4. イスラエル、レバノン双方の負傷者、死亡者の家族を覚えて。

■ 北部から避難:25万人

イスラエル軍のヒズボラに対する攻撃が激しくなっていますが、北部都市へのロケット攻撃は減少する様子がありません。北部都市からイスラエル中央部へ避難した人の数は25万人になりました。

レバノンとの国境の町メツラからは全員退去の指示が出ました。現在、ヒズボラは中距離ミサイルでイスラエル中部(特にネタニヤ)を狙うと宣言しています。

避難家族を受け入れているのはボランティアやNGO団体です。避難民のためのキャンプ設置がすすめられています。

北部から避難してきているのはユダヤ人だけでなくアラブ人もいます。両者の子供たちのためのキャンプも提供されています。離ればなれになった家族のために緊急連絡先も設置されました。

ハイファでは、逃げられない障害児の心のケアを担当するチームもあります。病院にはサイレンが鳴っても逃げられない病人やけが人がおり、心理的な圧迫が続いています。ハイファ市では、シェルターの中で行われる子供たちのサマーキャンプを行っています。シェルターを回って支援物資の配達も行われています。

BFP現地本部より:北部被災者への特別献金を呼びかけています。

なぜこのような戦争になったのか??

6月末、ガザのハマス武装組織がイスラエル領内に侵入して、国境に駐屯していたイスラエル軍を襲撃。イスラエル兵(19才)を拉致。兵士救出のためイスラエル地上軍がガザへ突入しました。

続いて7月初頭、ヒズボラの武装組織も北部国境を越えてイスラエル領内へ侵入。イスラエル兵8名を殺害し、新たにイスラエル兵2人を拉致しました。

拉致された3人の身柄引き渡し交渉に登場したのがヒズボラのナスララ党首。ヒズボラは同時に、ナハリヤはじめイスラエルの北部各地にカチューシャロケットを発射。市民の間に犠牲者が出ました。

イスラエルはテロ組織との交渉にはいっさい応じないことを表明し、ベイルート(レバノン)にあるヒズボラ本拠地の空爆をはじめました。

ロケット弾による北部への空爆がエスカレートして、ハイファやティベリヤにも至ったため、イスラエルは空軍だけでなく、地上軍をも派遣してヒズボラの徹底的な掃討作戦に出ました。

<祈り>

  1. ハイファ各地の病院や、とどまってシェルターにいる人々が守られるように。
    彼らが主を見上げることができるように。
  2. 避難民の様々な必要を覚えて。
    経済的な危機が避けられません。主の備えがあるように。
  3. イスラエルへの献金が増え、クリスチャンが祝福となることができるように。
    *例年のクリスチャンによる仮庵の祭り(Feast of Terbernacle 毎年世界中から5000人がエルサレムに集う)を企画するICEJ(国際クリスチャンエンバシー・エルサレム)は、今のところ集会の決行を決めています。今年は10月の予定。
  4. レバノン市民の難民も覚えて。

■ フランスからもユダヤ人移住者到着650人

先週北米から220人がイスラエルへ移住してきましたが、25日、フランスからユダヤ人650人が新移民としてイスラエルに到着しました。

この日の移民者数は、1日に到着した数としては最大を記録しました。正統派ユダヤ人で、シオンを建て直すために来たと語っています。イスラエルにすでに家族親戚のいる人も多く、イスラエルに愛を伝え、困難を共にする目的で来たと語っています。

西壁の祈り:エルサレムの西壁には400人が集まり、主に祈りが捧げられました。

<祈り>

  1. フランスからの移民者が祝福されるように。
  2. 主に祈る人々がイスラエルに集められています。
    主があわれんでくださり、彼らの祈りの通り、イスラエルを守り、勝利に導いてくださるように。
  3. 祈る人々に主が現れてくださり、イエスキリストの十字架と復活を信じることができるように。

■ アイルランドで発見:詩篇83編

アイルランドで、800~1000年のものと推定される古い聖書の一部が発見されました。建築現場で沼地を掘っていた労働者のスコップにあたって偶然にみつかりました。文書は約20ページで詩篇83編が記されていました。

詩篇83

神よ。沈黙を続けないでください。黙っていないでください。神よ。じっとしていないでください。

今、あなたの敵どもが立ち騒ぎ、あなたを憎む者どもが頭をもたげています。彼らは、あなたの民に対して悪賢いはかりごとを巡らし、あなたのかくまわれる者たちに悪だくみをしています。

彼らは言っています。「さあ、彼らの国を消し去って、イスラエルの名がもはや覚えられないようにしよう。」彼らは心を一つにして悪だくみをし、あなたに逆らって、契約を結んでいます。

それは、エドムの天幕の者たちとイシュマエル人、モアブとハガル人、ゲバルとアモン、それにアマレク、ツロの住民といっしょにペリシテもです。

アッシリヤもまた、彼らにくみし、彼らはロトの子らの腕となりました。セラどうか彼らを、ミデヤンや、キション川でのシセラとヤビンのようにしてください。

彼らは、エン・ドルで滅ぼされ、土地の肥やしとなりました。

彼らの貴族らを、オレブとゼエブのように、彼らの君主らをみな、ゼバフとツァルムナのようにしてください。彼らは言っています。「神の牧場をわれわれのものとしよう。」

わが神よ。彼らを吹きころがされる枯れあざみのように、風の前の、わらのようにしてください。林を燃やす火のように、山々を焼き尽くす炎のように、そのように、あなたのはやてで、彼らを追い、あなたのあらしで彼らを恐れおののかせてください。彼らの顔を恥で満たしてください。

主よ。彼らがあなたの御名を慕い求めるようにしてください。彼らが恥を見、いつまでも恐れおののきますように。彼らがはずかしめを受け、滅びますように。

こうして彼らが知りますように。その名、主であるあなただけが、全地の上にいますいと高き方であることを。

トリニティ大学の古文書の専門家であるミーハン氏によると、アイルランドで初めてみつかった中世初期の古文書であるということです。アイルランド国立博物館のワーラス氏は、この発見が奇跡であると語っています。第一に、繊細な古文書が沼地の中で、腐らずに残されていたこと。第二に、建設現場で、様々な器具が使われている中で、破壊されずにピンポイント的に出土したことを理由にあげています。

詩篇83編を読むと、イスラエルをとりまく状況に全くあてはまることは明らかです。イスラエルの建国前夜に死海写本のイザヤ書がみつかったことと似ていることから、現地のクリスチャンたちは衝撃を受けています。

<祈り>

  1. このみことばどおり、イスラエルをなき者にしようとする者たちが主によって敗北しますように。
  2. 彼らも世界諸国も、イスラエルもが主を知って、主をあがめられますように。

ニュース情報源:GPO(イスラエル・プレスセンター)、イスラエル外務省HP、ハアレツ、エルサレムポスト、イスラエルインサイダー、CNN、BBC、イスラエル国防軍HP、アル・ジャジーラなど

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