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ハイメール通信No. 36 「ガザ」とはどういう町か??

世界に住むものよ。みな、主の前におののけ。
まことに、主が仰せられると、そのようになり、
主が命じられると、それは堅く立つ。
主は国々のはかりごとを無効にし、
国々の民の計画をむなしくされる。
主のはかりごとはとこしえに立ち、
御心の計画は代々に至る。(詩篇33:8-11)



■ イスラエル国防軍のガザ攻撃続く

ガザ侵攻でパレスチナ人15人死亡(4人は15歳以下の子供)
3月7日、午前3時、イスラエル国防軍はガザ中心部の難民キャンプに侵攻、主なビルを数件占拠しました。

作戦目標は、ガザのユダヤ人入植地を攻撃し続けているパレスチナ人武装勢力の一掃です。このグループは迫撃砲、抗戦車ロケットなどの危険な武器を使用していました。

作戦はビルの占拠によって、武装勢力をおびき出すことでした。作戦は成功し、まもなく両者の間にライフルやマシンガンによる撃ち合いが始まりました。戦いは隣のキャンプにも飛び火しました。

まもなくパレスチナ側からは手榴弾のほか、抗戦車砲やロケット弾が飛来。イスラエル軍はヘリコプターからの援護射撃も受けて応戦。パレスチナ側の武装したハマスなどの戦士(ほとんどが20代前半の若者)11人が死亡しました。

イスラエル軍はこの作戦中にイスラエルで自爆テロをおこした犯人の家も破壊しました。
日が昇ると、何百人もの民間人が現れて発砲を続ける者らに加わり、イスラエル軍に向かって投石を始めました。武装者は群集に紛れて射撃を続けます。

イスラエルは射撃手を使って、武装者だけを攻撃し、民間人をまきぞえにしないように勤めました。しかし、この時に、16歳以下の4人の子供たちが犠牲となってしまいました。

イスラエル軍は、犠牲者の中には、持っていた手榴弾が早期に爆発して死亡したとものもあると報告しています。

イスラエル軍は午前9時に撤退。まもなく死者の葬式が始まりました。ガザでは6日に検問所での自爆テロに失敗して死亡した若者4人の葬式が前日に行われたところでした。(ハアレツ3月8日)

翌週の14日には、イスラエルのアシュドッドで自爆テロがあり、10人のイスラエル人が死亡。30代で、幼い子供を持つ母親、父親たちも含まれていました。

これを受けて、イスラエルは15日、再度、ガザのハマス組織を破壊。17日にはシャロン首相が過激派の最高指導者を限界線なく攻撃する命令を出したため、ガザ周辺にイスラエルの大軍が配置されました。

これは最近、シャロン首相がガザのユダヤ人入植地の撤退を計画していることに対し、パレスチナ側が「勝利宣言」と宣伝しているための対抗処置と言われています。(ハアレツ3月17日)


■ 「ガザ」について

ガザとイスラエルの関係

1967年、六日戦争の勝利で、ガザはイスラエルの主権下に入りました。

しかしガザと西岸地区にはユダヤ人よりパレスチナ人の方が圧倒的に多く在住していたため、イスラエルはこの2地域をイスラエル領に組み入れることなく、軍隊をおいて治安維持をはかる方針をとりました。これは六日戦争後の国連決議242に即したものでした。

こうしてイスラエル軍が治安維持のためにガザに駐留するようになりました。これを「占領」であると一般には言われています。

しかし1967年以前のこの地域は、無政府状態であったことから、イスラエル政府は「占領」という表現は誤っていると訴えています。実際、現在のパレスチナ自治政府の母体であるPLO(パレスチナ解放機構)は六日戦争の3年前、1964年に結成されたばかりの団体なのです。

ガザと西岸地区は1993年の歴史的なオスロ合意(イスラエルーPLO同意)によって、パレスチナ国家設立にむけた地域に指定されました。

その後様々な会議と合意によって、1999年より、ガザとエリコには、他の地域に先行して自治権が移行、イスラエル軍は撤退しました。以後イスラエル・パレスチナ両者の間で最終的な地位交渉(領土問題)が進められていました。

しかし、2000年9月、アルアクサ・インティファーダが勃発、暴力のエスカレートによってイスラエル軍が最侵攻。交渉は全くの暗礁に乗り上げていましまいました。

1993年のオスロ合意ではパレスチナ国家が設立されるまでのガザの治安はイスラエルに責任が課されていました。

しかし、ガザにはハマスを中心とするイスラム原理主義組織が拠点を置き、多くの自爆テロリストを輩出するようになりました。トンネルを掘って武器を西岸地区に送り続けるという行為も後を絶ちません。これを阻止するため、イスラエルは国防軍を送って、過激派幹部や武器工場の破壊、トンネルの摘発などを行ってきたわけです。

シャロン首相の一方的分離案は、このきりのないいたちごっこをやめようとして、ガザの治安を維持するというイスラエルの責任を自ら解いて、パレスチナ人自身に任せようという方針です。

ちなみに、ガザの接するエジプトはガザの治安維持支援を断っています。

基本データ

面積 360平方km(日本38万)
人口 128万人
(内ユダヤ人5,000人*イスラエル政府統計では7500人)
0-14才の子供が人口の50%(約半数)を占める
課題 失業と貧困
失業率は1980年代は5%以下でした。
その後1980年代後半にインティファーダが始まり、
人口増加もあいまって1995年までに、失業率は20%に上昇しました。
*現在は失業率40%とも言われています。
宗教
 
イスラム教徒(主に原理主義者)98.7%
ユダヤ教徒0.6%、クリスチャン0.7%(CIA the world fact book)
*マザーテレサのシスターたちがガザで活躍しています。

スクープ:11歳の少年、自爆テロリストにしたてあげられる!?

3月15日、西岸地区のナブルス近郊の検問所で、11歳の少年が止められました。

少年は運搬業の仕事中だったのですが、荷物は本格的な武器類ばかり。さらに検問所を通過、尋問中に少年の携帯電話爆破させ、自爆テロリストにしたてあげようとしていることがわかりました。

少年は荷物が、武器であることは知らなかったと話しています。尋問のあと、まもなく少年は釈放されました。(イスラエル外務省HP)

参照:18歳以下の少年によるテロ

2000年9月~ 自爆テロ実行 29人
2001年5月~ 自爆テロ未然に阻止 40人以上(2004年に入ってから3人)
2001年~ 射撃によるテロ 22人

<祈り>

  1. ガザの若者たちのためにとりなしましょう。
    • 1)ハマスなどの破壊の計画がすべて失敗するように。
    • 2)ガザの若者が別の視点をもつきっかけが与えられるように。
    • 3)自爆テロに雇われようとする子供たちが事前に発見され守られるように。
  2. イスラエルの指導者、イスラエル国防軍のためにとりなしましょう。
    • 1)主がイスラエルの政策すべてを支配し、みこころをなしてくださるように。
    • 2)作戦中に民間人を殺害することがありませんように。
  3. 来月は過ぎ越しの祭りです。
    アシュドッドでは5歳以下の2人の母である方も自爆テロの15人の犠牲者のひとりとなりました。
    最も楽しいはずの祭り、お母さんが最も活躍するこの祭りを母親なしで過ごさなければなりません。
    この家庭の慰めのために祈りましょう。
    また数え切れない同様の家庭をも覚えて祈りましょう。

■ スタッフ・レポート / ユダヤ人の割礼式に参加しました!

先日、思いがけずユダヤ人の赤ちゃんの割礼式に参加させていただきました。

B.F.P.Japanと親交を深めているイスラエル大使館の広報官、ギル・ハスケル氏の二人目の息子さんの割礼式です。

東京の広尾にあるユダヤ人のシナゴーグで割礼式は行われました。会場に足を踏み入れた途端、心浮きたつ音楽が流れていて楽しい雰囲気が漂っていました。

ユダヤ人は勿論、キッパをかぶった日本人の方など沢山の参加者がいます。

そして、いつもどおり満面の笑みをたたえたハスケル氏が「よく来てくださいました。BFPJapanの方には是非、来ていただきたかったのでとても嬉しいです。」と歓迎してくださいました。気がつくとそこには今日の主役の赤ちゃんがハスケル氏の腕に抱かれていました。

しばらくの自由な歓談の後、ラビが登場し、割礼式の準備です。アタッシュケースのようなかばんを開くとそこには割礼キットがずらり。かわいい割礼用のナイフなどを入念に消毒しています。

そしていよいよ割礼式、お父さんの腕に安らかに抱かれた赤ちゃんに白衣を着たラビが執刀します。生まれたばかりのナイーブな赤ちゃんの肌にメスを入れるのだからさぞ痛いことだろう。どんなに激しく泣くんだろう。と痛々しい思いでその瞬間を待ちました。

しかし、なんと赤ちゃんは「ふんぎゃあ」と小さく泣いただけで、その後は皆の賛美の中で安らかに眠りに入ったのです。本当にびっくりしました。

この赤ちゃんにとっては生まれて初めての人生最大の試練。どんなに痛かったかわかりません。でもやさしいお父さんの腕の中でそれを迎えるとき、それは全き平安のなかにその痛さも忘れてしまうのかもしれません。私たちも天のお父さまの御腕の中にあるとき、困難な試練も平安のうちに守られることができるのだなと実感しました。

ラビは、わざわざこの儀式の為にイスラエルから来られたそうです。この儀式はユダヤ人にとっては深い意味があります。それは単なる儀式ではなく、割礼の契約という神との契約なのです。

「男性の性器はパッションのシンボルであり、これにメスを入れるということは、神に自分の人生(いのち)を捧げる」という意味があるのだそうです。やはり、ユダヤ人は生まれたときから神のものなのですね。

日本に居ながらにしてのこの貴重な体験を心から主に感謝しました。

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