ホーム > 祈る > ハイメール通信 登録・停止 > バックナンバー > ハイメール通信No. 251 岩手県 宮古コミュニティー・チャーチ 岩塚和男先生より
岩塚先生は、震災から80日以上経過した今、避難所や仮設住宅へ訪問を続けています。仮設住宅を訪問すると、ドアを開けたとたんに泣き出す方が多く、孤独さを痛感します。避難所生活では紛らわされていた寂しさが、仮設住宅に入り噴出している様子です。孤独は精神だけでなく、体も蝕みます。精神的なケアの課題が迫っていると感じます。仮設住宅を訪問する中、イエスさまを信じた方もいます。足湯のボランティアをしているときに、「イエスさまの力だ」という婦人もいました。被災地の方々は、ボランティアが本気かどうかを見極める目が自然と養われています。本気だと分かれば、信頼を得て「教会に行っていいか?」と自然に聞いてくださるようなことも起こっています。
現在は教会の人材不足も深刻です。三陸沿岸はただでさえ教会が少ないのでバックアップが必要です。現地と近隣の教会だけでは継続支援は不可能と感じています。長期的に、継続して来てくれるボランティアが不足しています。また、キリスト教のボランティアの動きが、震災当初から個々で動いていたため、無駄な動きもあり、被災者にとっては混乱を招いてしまう状況もあったということです。キリスト教団体としての、大きな協力関係グループが必要だと感じています。関係を作るためには、月に1度でもいいので、マンツーマンの体制で1年か2年のスパンで継続して来てくれる人材を求めています。
そして大きな課題としては、地域に産業を興すことです。とにかく仕事が欲しい。雇用がなければさらに過疎化が進み、生活ができなくなってしまいます。若者が町に残れるように雇用を促進して欲しい。例えば、クリスチャン企業が工場や事務所などの誘致を行い、10人でもいいから雇用して欲しい。企業としても法人税は免除され、運送料も無料になる予定など、メリットはあるそうです。クリスチャン企業が被災地の助けとなることができれば、また、地域に進出する大きなチャンスでもあると思っています。
これから必要なものは、夏物の服装と雨合羽などです。ただ、注意して欲しいのは、情報で「どこどこにコレコレが必要」と聞いた時、その情報がまだ生きているかどうかを確認してくださいということです。物資もボランティア希望も、その地域それぞれにあるコーディネイトをしてくれる方に連絡をとって、そこを窓口として、協力関係を保ちつつ活動を継続して欲しいと願っています。
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