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ハイメール通信No. 246 福島県 キリスト愛の福音教会 坪井永人先生より


■ 福島県 キリスト愛の福音教会 坪井永人先生より

福島県は今なお現在進行形で未知の被災を通過しています。福島原発の問題により、半径20キロ圏内の住民と、飯館村の住民は全て県外への避難を余儀なくされました。その具体的な総数は公に発表されていませんが、およそ16万人と言われています。

県外に避難している方が、いつ自分の家に戻れるのか、誰にもわかりません。しかし、放射性ヨウ素の半減期(放射性物質が他の物質に変わり、「全体の量から半分になる期間」)は約8日間ですが、放射能に含まれるセシウム137の半減期は約30年です。単純に考えると、セシウム137が多く降り注いだ20キロ圏内には、30年間戻ることができないという計算になります。例えば、土の表面を5センチほど削り、汚染された表層を取り除くなど、様々な努力がどれだけ効を奏するかにもより、一概に30年は帰れないとは言えないかも知れません。しかし、半径20キロ圏外でも、学校の校庭など、土壌の表面を削る作業が行われていますが、汚染された土を、どこに持っていくか、という処理施設の問題もあり、困難な道のりが予測されます。

坪井先生によれば、今県外に仮設住宅を建てて避難者が入居したとしても、「我が家に帰れるのが何年先になるかわからない」という中で仮設住宅は避難所の延長でしかありません。人々がこの先、最悪30年間、安心して暮らすことのできる「住宅」そして生活の場となるコミュニティ、つまり一つの新しい町が必要だと考えています。先生は、世界中のクリスチャンからの支援があれば、一つの新しいクリスチャンタウンを作る事も不可能ではないと考えています。避難されているクリスチャンを中核に、ノンクリスチャンも安心して住めるような町をつくることができれば、どれほど素晴らしい事でしょうか。

坪井先生の教会は郡山市にあります。原発から50キロ近く離れている同市でも放射能の汚染問題は深刻です。子どもたちは外に出て遊べなくなりました。そして母親たちの間に、放射能を恐れるあまり、ノイローゼ状態になる方が増え、精神科に長い順番待ちの状態が現れているそうです。国は、郡山市の水道水を飲んでも大丈夫と、言っていますが、年齢が低ければ低いほど、放射能の影響で甲状腺がんが発症するリスクは格段に高まります。そこで、福島県の子どもたち、特に乳幼児と学齢前の幼稚園、保育園児にできる限りミネラルウォーターを配ることを目指しています。坪井先生は、そのために1000坪の倉庫と、水を運ぶためのフォークリフトを用意しました。今のところ100万本の水が各国クリスチャンからの支援で手に入ることがわかっています。しかし、福島県全域の対象となる年齢の子供たち(または妊婦)を少なく見積もったとしても10万人ほどと推定され、例え100万本の水があっても10日しか持ちません。これを続けるためには年間3600万本の水が必要になります。このような事は本来国が行うべきですが国としては水道水を安全だと言っている以上、矛盾するような行動は取れないというのが実情です。放射能の影響がどのように出るのか、統計的には10年、15年先にならなければ分かりません。しかし、一人でも多くの子どもたちが10年、15年先にも笑顔でいて欲しい、それが坪井先生の願いであり、そのために日夜労しておられます。

<祈り>

  1. 放射能の影響から一人ひとりがまるで主のカプセルに入れられたかのように守られるように。
  2. 福島県のために世界中のクリスチャンが立ち上がり、一時しのぎの仮設住宅ではなく、ひとつのコミュニティとして、クリスチャンタウンが建設されるというビジョンの実現のために。
  3. 坪井先生が子どもたちのために集めている水が豊かに祝され、用いられるように、多くの水がさらに集まるように。
  4. 福島県の子どもたち、妊婦など放射能の影響を最も受けやすい方々が守られるように。
  5. 国がこの問題を深刻に受け止め、しっかりとした対応ができるように。
    原子炉を厚いコンクリートで覆うなど、何らかの放射能対策が早急に進められるように。
  6. 現場で働いてくださっている作業員が、放射能から守られるように。
    人手不足が深刻な状況の中、作業が効率よく、危険なく、行われるように。

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