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プロジェクトレポート

緊急支援 BFP本部フードバンクより日本の皆様へ ~大工チームをご支援ください!~

TEXT:B.F.P.Japan編集部

11月号でご紹介させていただきましたBFP本部フードバンク「大工チーム」が現在、困難な状況に直面しています。緊急報告として再び大工チームの現状をレポートします。

大工チームの現状

大工チームでは現在、チームリーダーのジェームス・ロブサーを含め4名のボランティアスタッフが働いています。はじめに、彼らについて簡単にご紹介します。

リーダーのジェームスは、南アフリカから家族でエルサレムに来て5年。妻のミシェルとの間に2人の息子、ジェームスとデビッドがいます。

ニュージーランド出身のロバート・マックイントヤは本職の配管工で、頼りになる存在です。今はスーパーバイザーとして、この大工チームを監督しています。

最年長のボブ・マーティンも南アフリカ出身。電気技師の資格をもち、小さな家電製品はもちろん、冷蔵庫や洗濯機など大きなものまで、電気関係の修理なら何でもこなしてしまいます。彼はまた溶接技術を生かし、これまで数多くの「手すり」を作ってきました。若いころにこの国に移り住んだ人々も、年をとると階段の昇り降りに苦労します。彼の作る手すりに、大勢のお年寄りが助けられています。

4人目のメンバーはアメリカから来たダニエル・キッチャベルです。ペンキ塗りなど、塗装技術に優れています。実はペンキ塗りは考えられないほど高い人件費と工賃がかかるため、イスラエルで最も必要とされる技術の一つです。彼らは皆、大工チームの仕事を心から愛し、この働きを通して神の愛と恵みを人々に表したいと願っています。そして、この働きに遣わされていることを心から誇りに思っています。

このような素晴らしいメンバーに恵まれた大工チームですが、現在の状況は決して良いとは言えません。10人ほどいたボランティアスタッフが、この半年の間に4人に減ってしまったのです。世界各国から集まるボランティアスタッフには、さまざまな事情があります。ビザが切れて涙ながらに帰国するスタッフも大勢います。

大工チームの働きは、必要のある家に自ら出向かなければなりません。スタッフの減少は、彼らの稼働率の低下に直接関わってしまうのです。大工チームにボランティアスタッフが送られるように、彼らは日々祈っています。

また、大工チームの献金が激減していることも深刻な問題です。家屋修繕の必要は非常に多いのですが、収入が減ってしまった今、できる働きは必要最低限のみに縮小されました。家の修繕に出向くための、車のガソリン代にも事欠く状況だからです。大工チームの必要はガソリン代のみにとどまりません。

家屋修繕にはさまざまな材料が必要です。また、実際にユダヤ人の家庭に入っていく彼らは、ストーブや冷蔵庫、洗濯機のない家など、そこで必要の現実を目の当たりにします。以前はそのような家庭に、ストーブを提供していましたが、今は財政的にその余裕がありません。

もはや以前と同じように援助することができない状況に、頭を抱えています。チームとして、目の前にある必要に応えられないこと、以前ならできたことを「NO」と言わなければならないのは、辛いことです。

なぜ大工チームが必要か

フードバンクでは、食料や生活必需品などさまざまな支援を用意しており、多くのユダヤ人がそれを受け取るためにフードバンクを訪れます。ですからフードバンクのスタッフは皆、貧しいユダヤ人と毎日のように接しています。

しかし、ユダヤ人の実際の生活に、文字通り「足を踏み入れる」ことができるのは、大工チームのメンバーだけです。クリスチャンであるBFPのスタッフが、ユダヤ人の家に入れてもらうことは、実は大変なことです。クリスチャンや異邦人に対して心に壁をもつユダヤ人にとって、クリスチャンであり、外国人のみのスタッフなど、最も家に入れたくない種類の人間だからです。

大工チームは発足以来、5千件以上の家屋を修繕してきました。それらの家庭はほとんどが困窮を極め、劣悪な環境で社会福祉援助を待っています。

社会福祉事業部からの要請を受けて初めて出動するBFPの大工チームは、切迫した必要を抱え、どん底の暮らしをする人々と接しています。一つのアパートに2、3世帯が住んでいるような家庭に入っていくこともあります。下水が詰まり、悪臭のただよう不衛生な環境で働くこともあります。クリスチャンだからと疑いの目を向けられ、玄関先で追い払われることもあります。そのような中でも嫌な顔一つせず、キリストの愛をもって黙々と一心不乱に修繕する彼らの姿は、言葉以上の力をもって、支援を受ける人々の心に語りかけてきました。

上:修繕前下:修繕後

左上の写真で、デコボコの壁が新品同様に真っ白でなめらかに変わっている様子がお分かりいただけると思いますが、BFP大工チームの家屋修繕のクオリティは非常に高いものです。単に壊れた所を直すだけの工事にとどまらず、その家に住む人が何を望んでいるのか、どうすればもっと快適に過ごせるかを考えて修繕します。

私たち日本人の感覚からすれば、工事に高いクオリティを求めるのは当たり前と感じるかもしれません。しかし、イスラエルではこのような工事のできる業者は滅多にありません。こんなに美しい修繕をしてくれる業者に慣れていない人々は、額に汗して働く大工チームの真剣な姿に驚き、その出来栄えに心から感動します。そして、大工チームが心底自分たちのことを思って働いてくれているということを体験するのです。その感動が彼らの心を開き、本当に長続きする信頼関係を築くことにつながっています。

大工チームからのメッセージ

この大切な働きをするにあたって、大工チームのメンバーはどのような気持ちで日々の働きをしているのでしょうか。最後にリーダーのジェームスから、日本の皆さんへのメッセージを紹介し、この報告を締めくくりたいと思います。

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