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ハイメール通信No.844 イスラエル北部情勢を覚えて

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ハイメール通信No.844 2024.2.20
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イスラエル北部情勢を覚えて
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イスラエルは今、ハマスとの戦争以外に、北部でも戦いに直面しています。レバノン南部を拠点とするシーア派テロ組織ヒズボラは、昨年10月以来、ハマスへの支持を表明し、連日ミサイルや無人機攻撃などを執拗に続けています。全面戦争には発展していません。しかし、ヒズボラは20万発のミサイルを保有し、かつその射程距離はイスラエル全域を収めています。その戦力はハマスの比ではありません。そのため北部の住民約8万人が避難を余儀なくされ、ガザ周辺地域の人々と同じく、長期避難生活を強いられています。この北部が、日に日に差し迫った状況になってきています。

先週14日(水)、イスラエル北部のツファット市にロケット弾攻撃があり、兵士1人が死亡、市民8人が負傷しました。これを受けイスラエル側は発射拠点に反撃を行い、ヒズボラの司令官を含む数名が死亡しました。実は、ヒズボラもハマスと同様「人間の盾」を利用しており、レバノン南部の村々や集落の中に軍事インフラを築いています。民間人を犠牲に巻き込むことでイスラエルへの憎悪をあおり、報復攻撃の口実をつくり、さらに攻撃を重ねて挑発するのが常とう手段です。今回も、報復としてヒズボラは35発以上のロケット弾をキリヤット・シュモナ市に撃ち込んできました(同市は、BFPのタウンサポートを受けているフレンドタウンの1つでもあります)。住民は既に避難しているため無事でしたが、イスラエル側はさらにヒズボラの3つの軍事基地に反撃を行いました。

ヒズボラの行動は、すべて、後ろ盾であるイランのイスラム政権の意向を反映しています。しかしイランは、イスラエルとの直接対決や、イスラエルを支援するアメリカの軍事介入は招きたくないと考えています。そのためヒズボラを使った挑発が今後、いつ、どのように展開していくのかは未知数です。しかし戦闘が小康状態に戻ったとしても、イスラエルにとってヒズボラが深刻な脅威であることに変わりはありません。

このヒズボラは1982年にイランの全面的支援によって組織されたイスラム組織で、以来、イスラエルせん滅を掲げてきました。2006年、長年の越境テロ攻撃に加えてイスラエル兵8人を殺害し2人を拉致。これにより第二次レバノン戦争が始まり、イスラエルに約4千発のミサイルを撃ち込みました。停戦後に制定された国連決議1701号は、ヒズボラに対し、武装解除とレバノン南部地域からの撤退を求めています。しかし、同地域には国連のレバノン暫定駐留軍UNIFILが展開していますが、その眼前でヒズボラは、撤退はおろか軍備を増強し続けて今の状況に至っています。レバノンは主権国家ですが、長期にわたる民族的な派閥争いと経済破綻により政府は機能不全に陥っています。国軍も弱体化しており、ヒズボラを抑える力を持っていません。

この戦いと国の行方を左右するネタニヤフ政権及び軍上層部の判断を主が守り導いてくださるように、イスラエル国防軍の兵士一人ひとりが守られるように、また長期避難を強いられている人々の心身を覚えてお祈りください。


「私は山に向かって目を上げる。私の助けは どこから来るのか。私の助けは主から来る。天地を造られたお方から」(詩篇121:1〜2)

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