プロジェクトレポート

貧困にあえぐ人々を救う

TEXT:レベッカ・J・ブリマー(BFP国際会長)

ホロコーストサバイバーのほとんどが、貧困によりさらなる苦しみの中にいます

ユダヤ人とイスラエルに対する皆様の支援が、傷に染み込む薬のように、貧困者のみならず、世界に散らばるユダヤ人の心にまで及んでいます。苦しみの中にある家族、そして彼らを取り囲む人々が、私たちの援助と友情を歓迎しています。

レベッカ・J・ブリマーBFP国際会長(左)とサフェド市市長(右)

今年の5月、私はサフェド市の市長を訪問しました。市長は、イスラエル最古の町の一つであるサファド市の将来に大きな希望をもっています。しかしながら現実は、生活支援を受ける人々が40%以上に達しており、BFPが提供している食料が文字どおり命綱となっています。社会福祉局の主任、ポーレットさんは目に涙を浮かべて感謝を表しつつも、さらに多くの世帯を助けたいと切実に訴えていました。すべての町で本当に多くの人々が困窮しており、私たちは主の哀れみを彼らに示したいと切に願っています。

こうした状況の中にあって、皆様は特別に召された方々です。神の民を苦しみから救い、明日を生きる命をつなぐために、主にあってこの重荷を担ってくださっているのです。皆様のご支援と祈りなくして、私たちはここイスラエルで手足として働くことはできません。その日常のひとこまを、ここで少しご紹介したいと思います。

過越の祭りの時期に交わし合った笑顔

リチャード・マデンは、エルサレムにあるBFPアウトリーチセンターのボランティアの一人です。彼は缶詰、生鮮食品、乳製品などの食品を大きな荷台に乗せ、困窮している人々への食料配布をしています。彼は現場での働きを通じて、支援を受けている人々の心に直接触れています。

過越の祭りのシーズンのある暑い日、フードバンクの入り口の呼び鈴が鳴りました。ドアに一人の年配女性が立っており、その服装から新しい移民か少なくとも厳しい状況に置かれていることは明らかでした。彼女にお互いが理解できる言葉である〝笑顔〟で話し掛け、身振りで中に入るように促しました。私は英語しか話せませんが、彼女は英語が話せなかったからです。

私はこの初めて会う女性に対して、愛が心の中にわき上がるのを感じました。その愛を示すために、心がこもった笑顔こそ、お互いをつなぐ絆となるのです。彼女はそれを受け取ってくれ、最高に温かいまなざしを向けてくれました。このようなとき、通常では感じられない特別な感情が生まれ、時には胸がいっぱいになり目頭が熱くなることがあるほどです。彼女を中に迎えていすを用意し、冷たい水を差し出したとき、彼女はこの小さな親切に深く感動しているように見えました。私は、彼女と話をするために、通訳ができるボランティアを連れてきて、最善の方法で彼女の必要を満たすべく努めました。しばらくして、彼女は帰っていきましたが、そのときには来たときよりもうれしそうに、希望の光をたたえた眼差しをしていました。神の民を支援できるとは、なんと素晴らしいことでしょうか。このために私はイスラエルに来たのです。

BFPアウトリーチセンターの責任者、ピーター・マレイ

また、BFPアウトリーチセンターの責任者であるピーター・マレイは、このような出来事について話してくれました。

過越の祭りの時期は、食費が高騰します。その結果、援助を求める人の数が増えるのです。今年の過越のシーズンも、多くのユダヤ教正統派のラビが過越の食料を求めて私たちのセンターのドアをたたきました。私たちは敬意をもって彼らを迎えます。彼らは一様に、イスラエルの国民のためにBFPが行っていることに対して感謝を示し、多くの貧しい家庭の現状を話してくれました。

BFPは、イスラエルの人々が聖書の例祭を祝うことができるように心を砕き支援しています。イスラエルの人々にとって、重要な例祭を援助してくれる存在はとても貴重です。それは彼らの価値観を共有することであり、私たちもまた聖書の神を第一としている良い証しとなっています。その中のある人がこう言いました。「君たちは、自分たちが預言を成就させていることを知っていますか。多分メシアは間もなく来るのかもしれませんね」と。私たちがこの働きをすでに35年間行ってきたことを伝えると、彼らはもっと驚きながら尋ねます。「どうして、君たちのことを今になって知ったのだろう」と。私は「神のタイミングはいつも完全だから」と答えました。

彼らは皆、地域で最も貧しい数家族を引き連れてやってきます。クリスチャンを忌み嫌っていた正統派ユダヤ教徒がこうして私たちに助けを求めてくることは大きな奇跡であり、神の忠実さの現れ以外の何ものでもありません。ここイスラエルで、このような特別な時代に、神の手足となれるとは、なんという特権でしょうか。

預言成就の手足として

神さまがご自身の約束を成就させるため、彼らを世界の四隅からイスラエルに連れ戻されているときに、そのご計画の一部を担えることを皆様に深く感謝しています。詩篇107篇はこのみことばで締めくくられています。

「しかし、貧しい者を悩みから高く上げ、その一族を羊の群れのようにされる。直ぐな人はそれを見て喜び、不正な者はすべてその口を閉じる。知恵のある者はだれか。その者はこれらのことに心を留め、主の恵みを悟れ。」(詩107:41-43)

神のご計画によって集められたイスラエルの人々に、食料支援をすることを神が望んでおられることを覚えます。これまで同様、ぜひ祈りに覚えていただければ幸いです。私たちは困窮しているイスラエルの人々を援助しながら、神の慈愛を示していきたいと思います。皆様は聖書の預言の一部を担ってくださっています。ぜひこの働きに加わり続けてください。皆様がイスラエルの人々を祝福するとき、神の祝福を皆さんが経験されるようにイスラエルよりお祈りしています。

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