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プロジェクトレポート

羊飼いのように -食料支援と共に霊と心をケアする-

TEXT:レベッカ・J・ブリマー(BFP国際会長)

ベングリオン空港に降り立つ移民

生まれ故郷を離れ、イスラエルにやって来る新移民のほとんどは財産を持たず、ヘブライ語も全く分からない状況にあります。そして、仕事も保障されないまま、今までと全く違った生活環境の中に飛び込んでいきます。羊飼いが必要な人がいるとすれば、それはまさに彼らでしょう。

食料を運ぶボランティア

主はご自分の民のために、羊飼いを立てるとエレミヤ書で述べておられます。

「しかし、わたしは、わたしの群れの残りの者を、わたしが追い散らしたすべての国から集め、もとの牧場に帰らせる。彼らは多くの子を生んでふえよう。わたしは彼らの上に牧者たちを立て、彼らを牧させる。彼らは二度と恐れることなく、おののくことなく、失われることもない。

……それゆえ、見よ。このような日が来る。―主のみ告げ―その日には、彼らは、『イスラエルの子らをエジプトの国から上らせた主は生きておられる』とはもう言わないで、『イスラエルの家のすえを北の国や、彼らの散らされたすべての地方から上らせた主は生きておられる』と言って、自分たちの土地に住むようになる。」(エレミヤ23:3-4、7-8)

何年もの間、私たちは皆様と共に、主の民に食料や物資を捧げ、彼らが飢えることがないようにと、羊飼いのように心を砕いてきました。中でも、「里親プログラム」は、継続的に彼らと関わり、彼らの肉体のみならず、霊と心をケアする働きです。今月は、このプログラムを通して支援しているいくつかの家族をご紹介したいと思います。

ブラジルから、そして北の国から

30歳になるアントニオ・フェルナンデスさんにとって祖先の国に戻ることは、長年抱き続けた夢でした。彼と妻、そして3人の子どもたちは、ブラジルから帰還した2009年、夢がついに実現したことを実感しました。彼らは現在、ガリラヤ地方で生活しています。アントニオさんは次のように語っています。「私はユダヤ人として、イスラエルに帰らなければならなかったのです。ここに住む必要があったのです」。

13歳のバルミツバ(ユダヤ教の成人式)以来、彼はブラジルからイスラエルに移住したいとずっと願っていました。1940年代、ドイツ・ナチの強制収容所から生き延びた彼の祖父は、ユダヤ人としてのアイデンティティを保てる環境で子どもたちを育てるべきだと生涯言い続けていました。

喜びの表情を見せる移民の女性

「神の前に、ユダヤ人であることの意味を子どもたちに理解してほしかったのです」とアントニオさんは強調します。また、エゼキエル書36章を指しつつ「私はすべてのユダヤ人はイスラエルで生活するべきだと確信しています」と語ってくれました。

また、マキシムさんとスヴェトラーナ・イワノフさんは、2008年にイスラエルに帰還しました。二人は故郷では医療従事者でした。今はヘブライ語を大学レベルまで習得することに全力を注いでいます。それによってイスラエルでも自分たちの学位を生かせるからです。彼らの幼い二人の子どもたちは幼稚園に通っていますが、数か月前に新しい故郷で女の赤ちゃんが生まれました。

旧ソビエトの家を離れるのは簡単なことではありませんでしたが、彼らは新しい国での生活をとても気に入っており、この国は子どもたちを育てるのにぴったりの場所だと感じています。

学生たちの成功を助ける

多くの学生が大学の学位を取るために政府から奨学金を受けています。しかし教科書や教材、生活費などは支援されません。そのため、100人を超える学生が里親プログラムの援助を受けています。そのうちの一人であるウルグアイ出身のアイザックさんは次のような手紙を送ってくれました。

「BFPの里親の皆様へ私はヨム・キプール(大贖罪の日)にイスラエルに帰還する決心をしました。そして、それを実行してから人生が劇的に変化しました。私を喜んで受け入れてくれる国に移住したのです。

<中略>この国で過ごす日々は、ウルグアイにいたときよりもずっとリラックスしています。ここではすべてが実現可能で、今までになかったほど笑顔でいることが増えました。今は優秀な学生を対象としている経営学科で修士号を取るため勉強しています。それが終わるころにはイスラエル銀行の研究所のスタッフになり、自分の家族を持ち、神の恵みによって自分の子どもをこの国で育てることができるようになっていることを願っています。

神に感謝しているのは、心に平安があることです。日々の必要について心配し、無条件に援助してくださる皆様のような方々がいるからです。近い将来、皆様からの助けが必要でなくなる日が来ることを望んでいますが、私が最も必要としているときに豊かに与えてくださった温かい援助を忘れることはできないと思います」

羊飼いなる神さまの手足となって

帰還した移民に対する政府の補助はあまりにも短期間で終わってしまいます。里親プログラムでは缶詰食品、パスタ、米、冷凍肉、くだもの、野菜を含む食料を提供しています。また、1か月分のバスの定期券や医療費など、彼らの必要を満たします。支援によって愛と絶え間ない励ましが捧げられることが、彼らの成功と挫折を分ける決め手となるのです。

神はユダヤ人を連れ戻し、羊飼いのように彼らを養っておられます。そしてこの清い働きにおいて、神の同労者となるよう私たちを招いておられます。1年間、毎月5500円で羊飼いなる神さまの手足となることができます。もちろん毎月でなく一度限りの捧げものでも彼らを助けることができます。支援の大小にかかわらず、どのような捧げものでも彼らの顔に笑顔をもたらすことができることを、ぜひ知っていただきたいと思います。

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