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プロジェクトレポート

シェルター生活を送る人々へ贈り物を -ミサイルが撃ち込まれ続ける町、スデロット-

TEXT:レベッカ・J・ブリマー(BFP国際会長)

15秒――スデロットの住人にとってそれは、ミサイルが発射され、警報が鳴り、シェルターに避難するために与えられた時間です。ガザ地区に隣接した西ネゲブのこの小さな町には、過去8年間にわたって1万発以上ものミサイルが打ち込まれました。

2万4千のスデロットの住人は恐怖に怯え、しばしばシェルターに避難する生活を送っています。

私たちBFPは、この町の町長の事務所に幾度か訪問する機会を得ました。その事務所には、町に打ち込まれたカッサムロケットの残骸と共に亡くなった人々の写真が展示されていました。幼い子どもたちは全員この恐怖の中で育ち、皆がシェルターの場所を知っており、悪夢にうなされています。彼らの多くは自分のベッドで寝るのが怖いので、家のシェルターで夜を過ごします。

ネティボット、オファキム、アシュケロン、ゲデラ、ベエル・シェバそしてアシュドドは、ハマスのミサイル射程内に位置する都市です。イスラエル警察の報道官ミッキー・ローゼンフェルド氏は、推定100万人以上のイスラエル人がハマスのロケットの脅威の下にあると述べています。それは全イスラエル人口のおよそ六分の一に当たります。(日本なら2千200万人に相当)

戦いのさなかで物資を運ぶ

ガザ地区でイスラエルによる掃討作戦が行われている間、スデロット、ネティボット、オファキムなどの地域にBFPチームが向かいました。ミサイル攻撃の真っ最中でしたので正直恐怖はありましたが、エルサレムから目的地に向かって出発しました。イスラエルとハマスの戦争の中で、すでに9日間もシェルターで過ごしていた千人もの子どもたちを励ますため、トラックいっぱいに贈り物を積み込みました。また、サイレンの音が聞こえないろうあ者の方々に、ロケット攻撃を警告するためのフラッシュライトとバイブ機能が付いた警報機も提供しました。

市長たちとはオフィスでなく戦闘時に使用される地下壕で会いました。そこはあらゆる事態に対処するため非常召集された職員でざわめいており、戦闘の音も聞こえてきて危険な状況にあることが分かりました。市長の予定が変わったため、私たちは予定より1時間早くそこを出ましたが、ネティボットの駐車場で車を止めかけたとき、ラジオがスデロットの住民に向かって恐ろしい警告音を発しました。その後、数分しないうちにスデロットに4つのミサイルが着弾しました。それは私たちが出発した直後の出来事で、このミサイルで傷を受ける人が出ないようにと、住民の無事を切なる思いで祈りました。

避難生活を送る子どもたちに贈り物を手渡す

そして、子どもたちに贈り物を届けるため、私たちチームはネティボット市の職員と共に市のシェルターに向かいました。職員からはミサイルが飛んできたとき、逃げ遅れるのでシートベルトは締めないようにと言われました。その直後、ミサイルが発射されたことを知らせるサイレンが聞こえてきました。市の職員たちは、「止まらないで車を早く走らせて!急げ、急げ、急げ!」と叫びました。数ブロック車を走らせるとシェルターが見えてきました。私たちは車から飛び降り、あちこちからシェルターに避難してきた人々と合流しました。走ったのはごく短い距離でしたが心臓がばくばく鳴っていました。絶え間ない攻撃の中で生活することがどれほど恐ろしいものであるかを思い知りました。私たちにとっては一回限りの経験ですが、この地域の住人にとっては絶え間ない現実なのです。

そして、警報解除の知らせが鳴ると同時に私たちはトラックに戻り、シェルターにいる50人の子どもたちに贈り物を届けました。厳しく暗い状況に置かれた彼らに、一筋の光をもたらすことができて私たちは何と祝福されたことでしょうか。

祈りと贈り物を通して

それぞれの地域で今回、私たちはより多くの緊急の必要について説明を受けました。

  • 寒いシェルターで必要な毛布
  • 若者の施設のためのシェルター
  • ろうあ者のための警報ブザー
  • 働けない人々や、より安全なシェルターに避難していった家族に食料供給をしている自治体を援助するための食料

戦いはこの先も続くことでしょうし、いつまで続くのかも分かりません。そして目の前には大きな必要があります。皆様から届けられる戦争被害者へのご支援によって、私たちBFPは危機的状況にある人々を慰めることができます。彼らの緊迫した必要を満たすために、ぜひ続けてご支援をお願いしたいと思います。

私自身、今回の働きをBFPチームで行えたことが本当にうれしい思いです。何度も何度も、市長やソーシャル・ワーカー、父親や母親たちに、世界中のクリスチャンがあなた方のために祈っており、中には断食する人々もいるということをお伝えしました。また、私たちは祈るだけでなく実際に行動し、このように危機的な時にはあなた方の必要を満たすため支援を行ってきたということも。そして、良い時だけではなく困難な時もあなた方の変わらない友として側に立つつもりだということもお話ししました。BFPはそのことのために存在し、イスラエルをサポートしユダヤ人を誠実に無条件の愛をもって祝福してきました。支援者の皆様が、私たちのチームの一員になってくださっていることを心より感謝しています。神の守りが約束されたみことばを、心にいつも刻むことができるよう、神にこのみことばを思い起こし続けていただきましょう。

「また、あなたがたの国で、あなたがたを襲う侵略者との戦いに出る場合は、ラッパを短く吹き鳴らす。あなたがたが、あなたがたの神、主の前に覚えられ、あなたがたの敵から救われるためである。」(民数10・9)

祈りと贈り物を通して、私たちの愛の行動は変化をもたらすことができるのです。

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