プロジェクトレポート

取り戻した笑顔

文:ピーター・ファスト(BFP CEO)

日本では基本的な歯科治療費は健康保険で賄えますが、
イスラエルでの歯科治療は健康保険の対象外です。
高額な治療費を払えず苦しんでいる人々から、
緊急支援要請がBFPに届いています。

これまで歯を見せて笑うことができなかったベン・アタルさん夫妻(右)
世界中からのご支援で、ついに笑顔を取り戻しました(左)

デイビッド・ベン・アタルさん夫妻は、これまで歯を見せて笑うことができませんでした。家族写真を撮影する時も、デートの時も、誕生日のお祝いの時も、結婚式で「おめでとう!」と祝福する時も、満面の笑みを見せる代わりに、口をぎこちなく閉じ、笑顔をつくろうと努めていました。笑いたくなかったわけではありません。歯を見せた時に人々がどんな反応をするのか恐れていたのです。

大抵の人は反射的に笑顔になるものです。大切な瞬間が訪れた時、素敵なほめ言葉をかけられた時、親切な行為を受けた時、あるいは安堵(あんど)の波が押し寄せた時、私たちは自然とほほ笑みます。

一方ベン・アタルさん夫妻は、自分たちの笑顔を見た人々のコメントや、その驚いた表情から何度も恥ずかしい思いを味わってきました。その結果、笑うことを完全にやめたのです。食事時の痛みもあったため地元の歯科医院に行ったものの、その高額な治療代に治す望みを失いました。イスラエルの国民健康保険では、歯科治療や処方薬、車椅子などの医療器具はカバーされません。

押しつぶされそうな現実の中で、夫妻はついにBFP(ブリッジス・フォー・ピース)にたどり着き、悪夢のような歯の状況は終わりを迎えました。世界中のクリスチャンが捧げてくださった無償の愛の贈り物のおかげで、二人は人生が変えられたのです。何年ぶりかで痛みなく食事をすることができ、これからはにっこり歯を見せて笑っても恥ずかしい思いをしなくて済みます。二人にとって奇跡のような体験です。

長く続いたガザ地区のハマスとの戦争、帰還した人質、毎週のように降り注ぐイエメンの武装組織フーシ派のミサイル……。こうした状況と比べれば、歯科治療はささいな問題に聞こえるかもしれません。しかし、現実は違います。歯痛や歯茎の感染症を経験した人なら分かるように、たった一本の歯の問題が人を衰弱させることもあり得ます。放置すれば、深刻な感染症や病気、さらに悪い事態を招く可能性もあるのです。

困難な時こそ笑顔が必要

困窮者の大半は移民です。生命に関わる医療を受けるか、命を支える食料を買うか、選択を迫られることもよくあります。戦争を経て問題はさらに深刻化し、トラウマと喪失感は広がる一方です。しかし、世界は、イスラエルの敵対勢力との連帯を示しています。

先日、隣人のラケルさんが首を振りながら、ため息まじりにこう言いました。「カナダ、フランス、イギリスのような国がパレスチナ国家を承認するなんて信じられますか。テロリストに恩恵を与えるなんて!どうしたら、そんなことができるの?」

私はこう答えました。「国々がどんな計画を立てようとも、神は今も御座に着き、すべてを支配しておられます」。その言葉に彼女は胸を打たれた様子で、涙ながらに感謝し、ほほ笑みました。研究によれば、笑顔にはドーパミンやセロトニン、エンドルフィンといった、気分を高める神経伝達物質の放出を促し、コルチゾールなどのストレスホルモンを減少させる働きがあるそうです。困難な時代にあって笑顔が求められる一方で、笑うことができない人々もいます。

支援を通じてキリストの愛を

アタルさんご夫妻を始め、
多くの方々が治療を受ける歯科医院

高齢となったヘレンさんには助けてくれる家族がいません。最近、歯の緊急治療が必要になったものの、治療費を支払う余裕がありませんでした。そんなヘレンさんがBFPと出会い、ベン・アタルさん夫妻と同様に奇跡を体験したのです。世界中のクリスチャンからの無償の愛の贈り物のおかげで、私たちはヘレンさんの治療費を賄うことができ、彼女は再び笑顔を取り戻すことができました。

もう一件、ミキさんというイスラエル人の男性からも切実な支援要請が届きました。妻が脳卒中を患い、ほとんどの歯を緊急に治療しなくてはならなくなったそうです。病状も考慮し全身麻酔が必要で、緊急時に対応できる救急診療所が近くにあることも必須条件でした。治療費は5万4千ドル(日本円にして約820万円)に上ります。幸いミキさんが契約する民間の医療保険で、治療費の半分以上はカバーできますが、残る1万7千ドル(約260万円)がどうしても払えません。家族にとって大変つらい時期にBFPは思いやりと支援を提供することができ、ミキさんは悲しみの中でも感謝を表しました。

BFPに助けを求めてこられる人々は、支援を通して無条件のキリストの愛と支えを経験しています。自分の弱さや切実な必要を安心して打ち明けられるのは、その無条件の愛を感じているからこそでしょう。敵に囲まれ、戦いのある国に住み、世界中から非難を浴びても、ユダヤ人が切実に願うことは、祖先の故郷で暮らし、笑顔で日常生活を送ることです。

BFPに助けを求める人々は、10月7日が与えた影響や不安、今年6月のイランによるミサイル攻撃の恐怖について口にします。その恐怖、信仰、混乱の狭間で、彼らは再び笑顔になりたいと切望しているのです。

戦争の影で暮らしてきたイスラエルの困窮者が笑顔を取り戻せるよう、そして主の愛によってその人生が変えられるよう、ぜひBFPの「歯科・医療支援」へのご支援をよろしくお願いいたします。

高額な歯科治療費を支払えない方々へのご支援は、「歯科・医療支援」へお願いいたします。ご入金方法は、下記バナーよりリンク先をご覧ください。

※銀行またはゆうちょダイレクトからの送金の際は、必ずご連絡をお願いいたします。

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