プロジェクトレポート

「共に前進しよう!」

文:ピーター・ファスト(BFP CEO)

この一年、イスラエルは想像を絶する痛み、
悲しみを通過してきました。
しかし、その現実はほとんど報道されません。
情報戦のただ中にあって、私たちは確かな
情報をお届けするよう力を尽くしています。

Photo by Michio Nagata/bridgesforpeace

9月、あるニュースがイスラエル全土に衝撃を与え、全国民が悲しみに涙しました。昨年来、世界中のユダヤ人とクリスチャンがガザ地区に捕らわれている人質のため祈りを捧げてきました。希望を胸に集会を開き、行進し、家族が「人質を返して」と涙ながらに訴える声に耳を傾けてきました。しかし、6発の銃弾がその希望を無残にも打ち砕いたのです。

9月1日(日)、ハマスが6名の人質を処刑したことが明らかとなりました。オリ・ダニーノさん、カルメル・ガットさん、ハーシュ・ゴールドバーグ=ポリンさん、アレックス・ルブノフさん、アルモグ・サルシさん、エデン・イェルシャルミさんの6名です。

この尊い6名の方々は、栄養失調の状態に置かれ、恐怖に怯えつつ暗いテロ・トンネルの中へと連れていかれました。トンネルの入り口が発見されたのは、ガザ地区にあるアパートの子ども部屋です。壁にはミッキーマウスや白雪姫など陽気な絵が描かれています。これが、人質の方々が最後に見た昼間の風景だったことでしょう。その後、ハマスのテロリストは彼らを暗闇の底に追いやり、至近距離から銃撃するという言語に絶することを行いました。

私は以前、ハーシュさんの母親であるレイチェルさんから息子さんのことを直接お聞きしたことがあります。彼女は人質家族の代表的存在でした。私は出張先のイギリスでこの知らせを聞き、心が重く沈みました。

情報に飢え渇くクリスチャン

イギリスでは、BFPイギリス支局長と共に各地を回り、10月7日から続く恐怖をお伝えしてきました。参加した多くのクリスチャンの顔に涙と衝撃が浮かんでいました。ミサイルやテロ攻撃、ガザでの戦闘、ヒズボラとイランから来る終わりのない脅威……。これがイスラエルの現実です。昨年10月7日以来、イスラエルの敵は2万発以上のミサイルをイスラエルの都市に向けて発射しました。

黄色いブレスレットを着け、
イギリスで講演した筆者
Photo by Peter Fast/bridgesforpeace

イギリスのエジンバラで出会った一人のクリスチャン女性が、私の手首に巻かれた黄色いブレスレットを見つけ、涙ながらに指差しました。そこに記されているのは、イスラエル国民の心に刻まれた「今すぐ彼らを帰国させよう」というフレーズです。「彼ら」とはガザ地区にいる人質のことです。「これをどこで入手できますか」と尋ねてこられたので、私はすぐさまブレスレットを外し彼女に渡しました。彼女はそれをしっかりと握りしめ、「毎日イスラエルのために祈ります」と約束しました。

イスラエルでは今、人質救出を呼び掛けるブレスレットやピンバッジなどを着用するのが一般的となっています。一つの大家族のような小国イスラエルにおいて、人質は自分と無縁の存在ではありません。家族であり親戚なのです。

イギリス滞在中、私は行く先々でイスラエルの情報に飢え渇くクリスチャンに出会いました。神とイスラエルとの契約、神がどのようにユダヤの民をこの地に再び集めておられるのか、そしてこの国が直面している課題などです。どこの教会に行っても支援の声が上がり、クリスチャンがイスラエルを愛しているという真理を伝えるために「私に代わってイスラエル人を抱き締めてほしい」と頼んでくる方も大勢いました。

5月に南アフリカを訪問した時も同様です。牧師の会議でも、教会でも、ユダヤ人コミュニティーのリーダーたちとの会合でも、人々はイスラエルで何が起こっているのかを知りたがり、BFP(ブリッジス・フォー・ピース)の活動について尋ねてこられました。

ことイスラエルに関しては、世界的に誤った情報や無知がまん延し、唖然とさせられます。CNNやBBCといった大手メディアが正確な情報を伝えていないことは知っていますが、信頼できる情報源にたどり着けていない方々も大勢いました。そのような方たちに対し、BFP本部のホームページ(https://www.bridgesforpeace.com/)では英語版のニュースをお届けしている他、10月7日以降のインタビュー・シリーズ『IsraelUnfiltered』(https://www.israelunfiltered.tv/)の発信も始めました。

イスラエルでは痛みと苦しみが続き、ガザの住民はハマスの圧制から解放されることが緊急に必要です。神は、クリスチャンがイスラエルの人々のために祈り、慰めるよう呼び掛けておられると思います。ガザの人々に対しても、ハマスの悪が根絶され、神の御霊によって人々がきよめられるよう、祈りと慰めが求められています。この地域全体に主の臨在が必要です。

一方、神が愛しておられるもの、神の契約の中心にあるものに逆らう悪が、確かに現存します。それはイスラエルに対する悪であり、イスラエルと世界中にいるすべてのユダヤ人を滅ぼそうとする闇です。

悪を前にして、クリスチャンがイスラエルのために立ち上がり、光となることが求められています。アブラハム、イサク、ヤコブの神に従うと宣言するのであれば、命を選び、声を上げないわけにはいきません。第二次世界大戦中、自由世界を結集させナチスの暴虐に立ち向かったイギリス首相ウィンストン・チャーチルの言葉を思い出します。「共に前進しよう!」。私たちは、大きな次元の戦いの中にいます(エペ6:12)。黙り込んではいられません。行動が必要です。皆さんの声と支援と光でイスラエルの人々を祝福しましょう(創12:3)。ぜひ「危機基金」へのご支援をご検討ください。

苦難の中に置かれたイスラエルへのご支援は、「危機基金」へお願いいたします。ご入金方法は、P34〜35をご覧ください。
ご入金方法は、下記バナーよりリンク先をご覧ください。

※銀行またはゆうちょダイレクトからの送金の際は、必ずご連絡をお願いいたします。

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