プロジェクトレポート

やもめや遺児に愛を示す

文:レベッカ・J・ブリマー(BFP国際会長)

主の御目は「助ける人のない苦しむ者」(詩72:12)に注がれています。
BFPで支援する人々も、そのような苦境に置かれた方たちです。
今回は、経済的苦境に置かれたある寡婦との感動的な出会いをご紹介します。

Photo by Hannah Taylor/bridgesforpeace.com

私の母、ラモナ・ルイスが召され、天で父との再会を果たしたのが2019年のことでした。母はそれまでの12年間を寡婦として過ごしました。生前、母は「神さまは、夫を失った女性に対して特別な心をお持ちだから、私の面倒も見てくださる」と言っていました。また、どうしようもない困難に直面した時、母がよく言っていた口癖、それが「But God!(しかし、神さま!)」でした。母はあらゆる道において神をよりどころとしていました。信仰深く、祈りにあふれた母でした。

私のお気に入りの聖句には、神がどのような方かが書かれています。例えば、次の聖句を見てみましょう。「あなたがたの神、主は神の神、主の主、偉大で力があり、恐ろしい神。えこひいきをせず、賄賂を取らず、みなしごや、やもめのためにさばきを行い、寄留者を愛して、これに食物と衣服を与えられる」(申10:17-18

BFP(ブリッジス・フォー・ピース)で支援しているホロコースト生存者の多くの方が、既に伴侶を見送っています。食料支援プログラムで定期的に食料を受け取っている方の中にも、年配の寡婦の方が大勢いらっしゃいます。彼らの物質的な必要を満たすお手伝いができることは、とても光栄なことです。けれども、その孤独を目の当たりにする時、私たちの胸は張り裂けそうになります。残念なことに、イスラエルには若い寡婦も大勢いるのです。彼女たちはたった一人で家族を養うという重責を負っています。

必要を抱えたご家族

昨年10月、リーさんのご主人が急逝しました。リーさんはこれから、若くして女手一つで4人の子を育てていかなくてはなりません。お子さんは、一番上が8歳、一番下の双子はまだ3歳です。突然夫を失った悲しみに打ちひしがれる中、彼女は経済的にも深刻な状況に置かれていました。

4人の子を持つリーさん
Photo by Michio Nagata/bridgesforpeace.com

私たちはかつてリーさんのお母様を支援していました。悲しみに暮れるこのご家族に代わって、お母様からBFPに連絡がありました。「ショックを受けている娘を助けてほしい」。最初の数カ月間、私たちは緊急に必要のあった歯科治療費を援助しました。その後、壊れてしまった冷蔵庫の買い換えや、必要のあったベッドの購入も支援することができました。

過ぎ越しの祭りが近付いていた日のこと、このご家族が多くの必要を抱えていることを知った私たちは、彼らを祝福したいと考え、たくさんの支援物資を用意しました。新しい毛布に鍋やフライパン、子どもたちへのプレゼント、そしてスーパーでのお買い物券。これらの品々をご自宅にお届けし、家族で素晴らしい過ぎ越しの食事ができるよう手配したのです。聖書にははっきりと「やもめの世話をするように」と記されています。ですから、これは神の御心なのだという確信をもって私たちは行動に移しました。

BFPボランティアのディーとハグをするリーさん
Photoby Michio Nagata/bridgesforpeace.com

リーさんとお子さんたちは、自分たちに愛を示してくれたクリスチャンがいたことを、きっとずっと覚えていることでしょう。その場にいたBFPボランティアの一人であるディーは、リーさんに両手を差し伸べ、ハグをしました。彼女によると、リーさんも力強く抱き締め返してくれたそうです。リーさんは喜びの涙を流しながら、私たちクリスチャンたちが持参したプレゼントを感謝しつつ受け取りました。ぜひこの若い寡婦との感動的な出会いを、BFPのYouTubeチャンネルでご覧ください。 [YouTube動画]

実際の行動

ヤコブの手紙は、信仰を実際に行動で示すことを勧めている書簡として有名です。その中に次のような勧めがあります。「父である神の御前できよく汚れのない宗教とは、孤児ややもめたちが困っているときに世話をし、この世の汚れに染まらないよう自分を守ることです」(ヤコブ1:27

BFPのチームは、イスラエルの人々に神の本性とクリスチャンの愛を示すため、日々具体的な方法で手を差し伸べています。今回の記事では寡婦への支援を取り上げましたが、他にも新移民、経済的に困窮する家庭の子どもたち、ホロコースト生存者など、さまざまな人々に支援の手を差し伸べています。そのために今、食料支援を拡大することを計画しています。定期的に食料パッケージをお届けしている方々の他に、新たに数百人を追加する予定です。その中には寡婦やシングルマザーの方々も大勢含まれます。イスラエルは物価が高く、通常2人分の給与で生活費を賄っているので、ひとり親世帯は社会的に最も困窮しているケースが多いのです。

感謝にあふれて

「食料支援」にお捧げくださるクリスチャンの皆様に対し、どれほど感謝をお伝えしてもし切れません。皆様の尊いご支援により、私たちはリーさんや掛け替えのない子どもたちを祝福することができました。さらに、必要を抱える方々にこれからも愛の手を差し伸べ続けることができます。必要は増しています。やもめや遺児、移民を愛される偉大な神にお仕えできることは、何とも幸いなことです。神は今日、ご自身の愛を示すために皆様をお用いになりたいと願っておられるかもしれません。皆様の愛によって、絶望の中で涙し、助けを求めておられる方々をさらに支援することができます。神が彼らを、そして皆様を助け祝福してくださいますように。

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