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プロジェクトレポート

ウクライナのユダヤ人は、今も戦争から逃げ続けています

TEXT.レベッカ・J・ブリマー(BFP国際会長)

終わりの見えない戦いと、高まる反ユダヤ主義の危険の中、ウクライナに残る20万人のユダヤ人がイスラエル帰還を願っています。子どもたちだけでも……と、先に子どもだけをイスラエルに送る両親も増えています。

ウクライナで今も続く戦争 Roman Mikhailiuk/shutterstock.com

2年前の4月、ウクライナとロシアとの間に勃発した戦争は今も続いています。今年の4月現在、9400人が殺害され2万1500人の負傷者が出ています。最近の国連報告書では、東ウクライナを統治している武装勢力が大規模な人権侵害や虐待を行っていると非難しています。報告書によると、270万人の一般市民がその統治下に暮らし、表現や集会の自由を奪われているということです。強制失踪、恣意(しい)的な拘束、拷問、虐待が日常茶飯事となっています。状況は不安定で、停戦はほとんど期待できません。

過去数カ月の間、私はイスラエルのユダヤ人指導者たちと、帰還に関する話し合いを何度ももちました。いずれのミーティングでも、彼らの口からウクライナとフランスに暮らすユダヤ人に対する懸念が語られました。ウクライナにはおよそ20万人のユダヤ人が暮らしており、その多くはイスラエルへの帰還を切望しています。反ユダヤ主義が勢いを増し、経済危機や情勢不安、戦争などをユダヤ人のせいにする中傷が公然とまかり通るなか、多くのウクライナ系ユダヤ人がイスラエルへの帰還を真剣に考えるようになっています。

子どもたちにより良い教育を施したいという希望も、帰還を願う動機です。実際に、多くの家庭でまず先に子どもたちをイスラエルへ送っています。イスラエルには『セラ(Selah)』という学生移民プログラムがありますが、この名称は「親の前に学生を」という意味のヘブライ語の頭文字を取ったものです。親たちは高校卒業後の17歳から21歳の子どもたちをまず先にイスラエルへ送り、その後に家族が続いて帰還できる道備えとします。

カーミエルの移民集合住宅で暮らす新移民たち

このプログラムは10カ月間続き、ヘブライ語集中講座の他にイスラエルでの生活に溶け込めるように助けるプログラムも用意されています。9月には250人の若者がイスラエルに到着し、その半数はカーミエルの移民集合住宅で暮らすことになります。プログラム修了後の若者たちはイスラエル軍に入隊するか大学に進学する場合がほとんどで、ウクライナに戻る人はほとんどいません。

神に求められています

過去18カ月以上もの間、私は主から「未来は変えることができる」と語られています。そのためには若者たちの将来に手を差し伸べる必要があるので、ゼラス・プロジェクト(一年間、世界の若者をイスラエルで育成するプログラム)を立ち上げクリスチャンの若者たちを支援し、BFP(ブリッジス・フォー・ピース)のビジョンを次世代へとつないでいます。

それと同様に、クリスチャンだけでなく、ユダヤ人の若者の人生にも手を差し伸べたいのです。BFPではキッズプログラムを通じてすでに400人の子どもたちを支援してきました。また里親プログラムを通じて大学生も支援しています。このプログラムを通じて、ウクライナの戦争から逃げる若者に手を差し伸べることができ、若者たちの将来を変えるお手伝いができます。

預言者たちが語ったように神はご自身の民にイスラエルへ帰るよう呼び掛けておられます。考えてみてください。この若者たちは神のユダヤ人に対する偉大な救済計画を担う人々なのです。神は世界の四隅から彼らをお戻しになると約束され、実際に今それが起きています。忠実に契約を守られることを自ら証明される神さまと共に働けるとは、なんという特権でしょう。

救出作戦

ウクライナ、グラモフにて反ユダヤ主義の落書き Bridgesforpeace.com

救出作戦を通じてBFPは5万6千人以上のユダヤ人のイスラエル帰還を支援しました。その多くはウクライナからの帰還者です。戦争が激化するにつれ帰還者数は年々増加し、今や何千人もの人々が帰還を待っています。反ユダヤ主義が勢いを増し、現在のウクライナ危機の原因はユダヤ人にあると、あからさまに中傷されるような状況の中、多くのウクライナ系ユダヤ人がイスラエルへの帰還を真剣に考えるようになっています。親が子どもだけでもイスラエルへ送り出すほど、その深刻さは増しています。こうした子どもたちの多くは飛行機に乗ったことも、生まれ故郷から出たこともありません。親は子どもたちのより良い将来という希望を抱きつつも、もう二度と会えなくなるかもしれないという不安を胸にイスラエルへ送り出しているのです。

ご支援ください

ウクライナにいるユダヤ人には時間がありません。希望という贈り物、より良い将来という贈り物を届ける救出作戦へのご支援についてどうぞお祈りください。皆様方からの尊いご支援によって、ウクライナの人々、及びその若者たちを救出する支援が可能になるのです。

昨年、BFPではウクライナからの移民の実に95%を支援することができました!皆様のお陰です。ハレルヤ!

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