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プロジェクトレポート

ネタニヤフ首相が強調する三つの課題

TEXT.レベッカ・J・ブリマー(BFP国際会長)

オーストラリアにて、イスラエルをボイコットするよう呼び掛けるデモ隊 Photo by wikipedia

今月は、ネタニヤフ首相自ら、BFP理事のジョシュ・レインスタインに訴えた三つの課題を中心に、イスラエルが今、最も必要としていること、最も心配していることをお分かちさせていただきます。

「今ちょうどネタニヤフ首相とのミーティングを終えたところです。」BFP(ブリッジス・フォー・ピース)の理事、ジョシュ・レインスタインは続けてこう言いました。「ネタニヤフ首相から、『イスラエルが直面する三つの緊急な課題について、あなたの友人たちにぜひ祈って欲しい』と強く言われました。イスラエルに友情を示したいと願っている私たちにとって、首相であるネタニヤフ氏とその人々が重要視していることを知るのは、とても大切だと思います。次の三つがネタニヤフ首相の上げたポイントです。」

1.イランがもたらす現実の脅威

3月。イランからガザに向けて大量の
武器を積み込んだ船が拿捕された ©Ashernet

イランの核開発を巡る交渉は失敗続きです。イランは笑顔で核開発を否定しながら、裏ではイスラエルを攻撃する内容のビデオをインターネット上に公表しています。そのビデオには、イスラエルの主要な町や空港を核で攻撃するイラン戦闘機の様子が描写されています。

ここイスラエルに住む私たちは、イランの脅威がいかに大きなものであり、「戦争」という最悪の事態が、いつ起こっても不思議ではないことを知っています。過去、イスラエルが戦争を通るたびに、幾人かのボランティアから「私たちは本国に帰らなければいけませんか?」と尋ねられました。私の答えはいつも決まっています。「私たちは誰一人家に帰りません」(もちろん、帰りたいと願う人は自由に帰国することができます)。なぜなら、友が最もつらい経験をしている時に、寄り添うことが真の愛を表す方法だと思うからです。私たちBFPは、この先何が起ころうとも、イスラエルと共に立つことを決意しています。不思議なことに、どのような危機的状況にあっても、主がその都度、特別な勇気と守りを与えてくださいます。この勇敢さは紛れもなく皆様の祈りから来るものだと思います。

BFPは有事に備えて、何百トンもの食料を北部フードバンクに備蓄しています。しかし、戦争のためにこの食料を使わないで済むことが最善です。どうぞ、主がイスラエルに助けの手を伸べ、その国と国民を核やあらゆる武器から守ってくださるように。また、BFPのボランティアをもお守りくださるように続けてお祈りください。

2.世界におけるイスラエルボイコット運動

現在世界中で、イスラエル製品の不買運動や、イスラエル企業などのボイコット運動が盛んに行われています。ネタニヤフ首相はイスラエルに対するこのような運動は、決して目新しいものではなく、常に反ユダヤ主義と共にあったと語ります。ボイコットを推進する人たちはイスラエルを人権侵害国家とみなしています。しかし、イスラエルのすぐ北にあるシリアでどれほどの人権侵害が行われているか、ご存知でしょう。シリアでは今もなお毎日人々が殺され、暴力を受けています。しかし世界はこの問題について、実質的に何も対処できていません。シリアを非難するより、なお声高にイスラエルを非難したい…この運動の背後には、常に、反ユダヤ主義があるのです。

イエス・キリストの弟子として、私たちは主がその預言の通りに彼らの家に連れ戻しているユダヤ人のために立ち上がる時です。またウクライナをはじめとする世界各国で、反ユダヤ主義に苦しむユダヤ人のために立ち上がる時です。この時代にあって、クリスチャンがご自分の兄弟であるユダヤ人に背を向けるのを見るのは、主にとってとても辛いことだと思います。

3.イスラエルをユダヤ人国家として認めてほしい

ベニヤミン・ネタニヤフ首相 ©Ashernet

ネタニヤフ首相は今、パレスチナ国家の建設を認めよ、という激しいプレッシャーを受けています。この問題に関するイスラエルの願いは一つ、「イスラエルをユダヤ人国家として認め、パレスチナ国家と共存したい」ということだけです。しかし、パレスチナがそれを認めないために、話が平行線に終わってしまいます。アラブ連盟はつい先日、「我々はユダヤ人国家イスラエルを認めない」という強烈な声明をイスラエルに突き付けました。「なぜ、イスラエルをユダヤ人の国として認めることを拒否していながら、パレスチナ国家だけを認めてほしいという要求を通そうとできるのか…」こう述べたネタニヤフ首相の口調には深い困惑が現れていました。

聖書から見たイスラエル

聖書はユダヤ人についてこのように言っています。「神の賜物と召命とは変わることがありません。」(ローマ11:29)また、エレミヤは聖霊に導かれてこのように預言しています。「主はこう仰せられる。主は太陽を与えて昼間の光とし、月と星を定めて夜の光とし、海をかき立てて波を騒がせる方、その名は万軍の主。『もし、これらの定めがわたしの前から取り去られるなら、─主の御告げ─イスラエルの子孫も、絶え、いつまでもわたしの前で一つの民をなすことはできない。』」(エレミヤ31:35-36)。太陽、月、星が今もなお定められた法則に従って動いていることは明らかです。ということは、神がイスラエルの民を切り捨てていないことも明らかです。むしろ、神はこの民と彼らの土地を立て直しているのです。

反イスラエルのクリスチャンがイスラエルボイコット運動に関わっているのは、パレスチナ人の抗議に同調するためです。私たちも、この両民族の衝突から派生する数々の困難に非常に心を痛めています。イスラエルとパレスチナ、両民族の救いを等しく願い祈っています。しかし、どちらかに敵対することは、神さまを悲しませることになると思います。むしろ私たちは、神が特別な計画をもってユダヤ人とイスラエルを選び、彼らに永遠の契約を与えたことを心に留めつつ、両民族に神の愛を表すことを目指していきたいと思います。

どのように手助けができるでしょうか?

どうぞネタニヤフ首相が忍耐と勇気を持てるようお祈りください。神がイスラエルに守りの手をのべてくださり、神のイスラエルに対する預言が成就することによって、主が来られる再臨が早められ、世界に救いが及び栄光が神に帰されますように、お祈りください。

どうぞイスラムの圧政に苦しむ中東のクリスチャンを覚えてお祈りください。BFPが神の愛を表し続けることができるようお祈りください。皆様のご支援を通して、ユダヤ人の受けた過去の傷を、さらに癒やし続けることができますように。主の祈りにはこうあります。「私たちの日ごとの糧をきょうもお与えください。」(マタイ6:11)私たちの食卓には28000人が日々の糧を求めて集まっています。食料支援へのご支援により、神の愛の手をイスラエルの必要を抱える人々に差し伸べることができます。また、アラブ人クリスチャンへのご支援によって、彼らが忘れ去られていることがないと、示すことができます。

今日、どうぞイスラエルの人々、また、パレスチナの人々のために、神さまが働いてくださることを信じて、祈りの強化をお願いいたします。

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