ハイメール通信

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ハイメール通信No.875　2024.8.28
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ガザ地区の人質を覚えて
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昨日27日（火）、イスラエル国防軍が人質ファルハン・アルカディさん（52）の救出に成功しました。アルカディさんはイスラエル南部のラハト市に住むベドウィン男性（アラブ人）で、11人の子を持つ父親でした。救出場所はガザ地区南部のハン・ユニスの地下トンネルで、326日の監禁を耐え忍び、体重は激減していましたが、健康状態は安定しています。知らせを受けた家族や友人が搬送先の病院に駆け付け、歓喜に包まれました。

一方で、悲しい遺体の帰還もあります。先週20日（火）、イスラエル国防軍は同じくハン・ユニスで、地下トンネルの奥深くから6名の人質男性（35〜80歳）の遺体を収容しました。うち4名は、6月と7月に死亡が確認されていました。6名とも銃殺された痕跡があり、拉致された後に殺害されたと見られています。彼らの中には、生前、ガザの子どもたちをイスラエルの病院に搬送する活動をしていた人もいます。また、家族と共に拉致され、昨年11月の人質・囚人交換で妻子らが先に解放された人もいました。生きて再会することを願っていた家族の心の叫びは、いかばかりでしょう。しかしハマスは、そんな人質家族を恐怖であおる心理戦さえ仕掛けています。これまでに複数の家族が、身代金の要求や、「イスラエル政府と戦え。でなければ愛する人が戻ることはない」といった脅迫電話や警告メッセージを受けました（この6名の家族かどうかは不明です）。

ガザには、まだ104名の人質が残されており（34名は既に死亡）、イスラエル政府は人質解放と停戦を巡る非常に難しい交渉を続けています。ガザ地区では、10カ月以上の戦闘で数え切れない地下トンネルや武器庫、武器工場を破壊してなお、ハマスはロケット弾を発射し続けています。またエジプトとの国境で新たに50本近い地下トンネルが見つかるなど、未発見のトンネルがまだ存在します。2007年にガザ地区を実効支配し始めて以来、ハマスが国際援助を含めどれだけの資金や資材をこれらに注ぎ込んだか、はかり知れません。彼らの主な要求は、国防軍のガザ地区からの完全撤退や、イスラエルで服役中の重罪犯テロリストの釈放です。人質家族にとっては、存命中の人質たちの命が懸かっており、交渉が進展しないことへのいら立ちが募っています。しかし、最初から「10/7を何度も繰り返す」と宣言しているハマスとの安易な妥協は、国全体の安全を左右します。イスラエル政府は本当に厳しい立場に立たされています。

今回の救出成功に感謝しつつ、さらなる人質の帰還を覚えてお祈りください。彼らに今日も生きる力を主が与えてくださり、亡くなった方も含め全員が家族の元へ帰れるように、彼らの帰りを待ち望む家族の心も守られるようにお祈りください。また、重責を担うネタニヤフ首相及び政府関係者の判断を主が導いてくださるように。そして、最前線で身を挺して戦っている兵士たちの守りと、ハマスに犠牲を強いられているガザの一般市民も、続けて覚えてお祈りください。

「主の霊がわたしの上にある。貧しい人に良い知らせを伝えるため、主はわたしに油を注ぎ、わたしを遣わされた。捕らわれ人には解放を、目の見えない人には目の開かれることを告げ、虐げられている人を自由の身とし、主の恵みの年を告げるために。」（ルカ4：18-19）

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