ハイメール通信No.870 戦争9カ月目を迎えるイスラエルと北部情勢
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ハイメール通信No.870 2024.7.5
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戦争9カ月目を迎えるイスラエルと北部情勢
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昨年10月7日にハマスの大規模なテロ攻撃で戦争が始まってから間もなく9カ月がたちます。しかし、ガザ地区での戦争が終わっても、次の戦いが予想されています。イスラエル殲滅(せんめつ)を目指し、北部に攻撃を続けるレバノンのテロ組織ヒズボラとの戦争です。4日(木)、そのイスラエル北部で朝から警報が鳴り続き、200発以上のロケット弾やミサイルと15機以上の無人機攻撃がありました。前日のヒズボラ幹部暗殺に対する報復とされています。
ヒズボラは昨年10月8日からイスラエルを攻撃し続けています。これまでに北部の住民10万人以上が国内避難を余儀なくされました。ヒズボラの軍事力はレバノン国軍のそれを上回ると言われています。イランの援助により、精密誘導型や長距離射程の物も含め、ロケット弾やミサイル15万発以上を有し、レバノン南部の村々に配置。ガザ地区のハマスと同様、住民を「人間の盾」にしてイスラエルに攻撃を仕掛けています。また、こちらもガザと同じように地下トンネル網が張り巡らされていると見られ、こうした脅威を取り除かない限り、イスラエル北部に日常生活は戻りません。
イスラエルはレバノンとの戦争は望んでおらず、レバノン政府にヒズボラを抑えるよう幾度も警告を発していますが、レバノン政府にヒズボラを止める力はありません。ヒズボラとの全面戦争は避けて通れないとなれば、イスラエルは戦争のさらなる長期化を覚悟しなければなりません。
イスラエル国防軍の兵士の主力は、若者や予備役兵です。予備役兵は、普段は会社に勤務していたり、事業を経営していたり、専門職で働いていたり、義務兵役を終えて大学で勉強に励んでいた学生たちなどです。それぞれに家庭があり、自分の将来を計画し、10月6日まで普通に生活していました。戦争を望んでいる人はいません。むしろ、平穏な日常が続くことをどんなに望んでいたでしょう。そんな人々が約10万人、今、予備役兵として戦場で戦っています。自分たちの家族を守るためです。しかし過酷な戦場で、負傷し、目の前で友人を失う。そして自分自身も命を落とす予備役兵は後を絶ちません。精神的に深い傷を負い、二度目の招集に応えられない人も出ています。
また、彼らを送り出している家族も、愛する人がいつ戻るのか、無事に戻るのかも分からない不安と苦しみの中にいます。夫を案じながら子どもの前で気丈に振る舞うのに疲れ果て、壊れそうな妻たちがイスラエル中にいます。子どもたちは、父親が心配で夜眠れなかったり、学校に行けなくなったりしています。毎日10回以上もスマホでニュースを確認し、父親の名前が無いのを確認する子どももいます。イスラエルほど平和を欲している人々はいません。
主がイスラエルの人々の祈りに応え、彼らを慰め、励まし、強めてくださるように。この戦いの中で、それぞれが置かれている場所で、一人ひとりを守り、支えてくださるように。一日も早く平和な日常を取り戻せるようにお祈りください。
「私に目を注ぎ 私に答えてください。私の神 主よ。私の目を明るくしてください。私が死の眠りにつかないように。……私はあなたの恵みに拠り頼みます。私の心はあなたの救いを喜びます。私は主に歌を歌います。主が私に良くしてくださいましたから」(詩篇13:3、5〜6)
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