ハイメール通信No.842 人質2名奪還の成功とその背後にあるもの
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ハイメール通信No.842 2024.2.13
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人質2名奪還の成功とその背後にあるもの
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12日未明、イスラエルの特殊部隊が人質男性2名の奪還に成功しました。救出されたのは、ニール・イツハクというキブツ出身のフェルナンド・マルマンさん(60)とルイス・ハーさん(70)。2人は親戚で、10月7日の襲撃の際、3人の女性親族と共にハマスに拉致されました。女性たちは11月の停戦中に解放されましたが、フェルナンドさんとルイスさんは残されたままでした。2人の健康状態は比較的良好で、病院で検査を受けた後に、待ち焦がれていた家族と再会。失われた時間を取り戻すかのように、声もなく固く抱き合う家族の姿が朝一番に報じられ、イスラエル中が涙と共に喜びにわきました。
2人が救出されたのは、ガザ地区南部の町ラファのアパート。これまでに投降したテロリストらの事情聴取やガザで収集した情報などに基づいて場所が特定されました。この地域は避難民が密集しており、ガザ住民を人間の盾にしているハマスにとって最後の砦となっています。このアパートにも周囲の建物にも武装したテロリストが集まっていたため、作戦は非常に複雑で、救出成功はまさに奇跡でした。
ここには興味深い背景があります。この直前にアルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領(昨年12月に就任)がイスラエルを初訪問していました。彼はイスラエル支持を鮮明にしており、ヤド・バシェム(ホロコースト記念館)や10月7日の襲撃現場となったキブツなどを訪れました。嘆きの壁を海外賓客が訪問するのは常ですが、ミレイ氏ほどに涙して心を注いで祈った大統領はいなかったため、イスラエル中が心を打たれました。そして今回救出された男性2人は、アルゼンチン系のイスラエル人だったのです。
イスラエル国防軍が人質を救出したのは、女性兵士1人に次いでこれが二度目です。当時は軍事作戦が始まって間もないころでしたが、あの時も熱い祈りが背後にありました。彼女の親族やコミュニティー全体が、シナゴーグからトーラー(モーセ五書)を持ち出して家に運び込み、救出を願って涙ながらに叫ぶように祈っていたのです。
彼らの祈りが特別に聞かれた、というわけではありません。10月7日以来、人質の家族と共にイスラエル中の人々が、世界中のユダヤ人社会が、そして私たちクリスチャンも祈っています。神さまはそのすべての祈りを聞いておられます。たゆむことなく祈り続けましょう。人質の多くは地下の劣悪な環境に監禁されていますが、神さまが彼らの心も体も守り、支えてくださるように。イスラエルを滅ぼそうとする力に対する勝利は、「アム・イスラエル・ハイ」(イスラエルの民は生きる)です。今日も一日を生き抜く力が与えられるように。希望を決して失うことがないように。残る人質は134名(既に亡くなっている方もいます)。彼らが全員、愛する家族の元に帰ることができるように。
「神よ 私の叫びを聞き 私の祈りに耳を傾けてください。私の心が衰え果てるとき 私は地の果てから あなたを呼び求めます。どうか 及びがたいほど高い岩の上に 私を導いてください。あなたは私の避け所 敵に対して強いやぐら。私は あなたの幕屋にいつまでも住み 御翼の陰に身を避けます」(詩篇61:1〜4)
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