ホーム > 祈る > ハイメール通信 登録・停止 > バックナンバー > ハイメール通信No. 41 動き出した!「修正・一方的分離案」
イスラエルよ。主に信頼せよ。
この方こそ、彼らの助け、また盾である。
アロンの家よ。主に信頼せよ。
この方こそ、彼らの助け、また盾である。
主を恐れる者たちよ。主に信頼せよ。
この方こそ、彼らの助け、また盾である。(詩篇115:9-11)
シャロン政権は、4日、「一方的分離案」反対派の2閣僚(極右・国家統一党所属のリーバーマン運輸相とエイロン観光相)を更迭。2日後の6日、「一方的分離案」に対する閣内採決を行いました。数々のハプニングと激しい議論がありましたが、結果は賛成14、反対7でした。
これにより、イスラエル政府は、ガザからの完全撤退、および西岸地区の4入植地からの撤退にむけて、具体的に動き始めることになりました。期限は2005年です。
4日に国家統一党の2閣僚が更迭されたことで、国家宗教党党首エフィ氏とレビ氏も続いて議員辞職しました。これにより、シャロン政権の議席は59となり、シャロン首相の連立政権は少数派へと転落しました。しかしシャロン政権は野党の労働党が賛成票を投じるとの見方から、現時点では、少数派のまま政策を開始する方針です。
修正された分離案では、撤去予定になっている入植地25カ所は4つのグループに分けられます。撤去の対象となる住民には特別法案により公正な補償が約束されます。
準備期間期限は来年3月1日までとしていますが、実際には今年11月か12月までと見られています。ただし、今回の可決では実際に入植地を撤去する前にはもう一度、閣議承認をとることとなっており、実際の撤退にはまだまだ紆余曲折が予想されています。
オルマート副首相は、修正・一方的分離案可決を受けて、早速ガザ周辺の産業地帯を閉鎖することを決定しました。4,000人のパレスチナ人が職を失うことになります。(ハアレツ6月7日、9日)
6月12日、ハアレツはガザ入植地撤退の詳細を発表しました。この8月にも希望撤退者を募り、撤退を開始します。早期撤退希望者には早期に補償金額が支払われるなどの特典が盛り込まれています。
撤退は2005年9月1日までとし、それ以降は強制退去になります。一件あたりの平均補償額は30万ドル(3,300万円)と予想されています。ガザ北部の入植者は撤退する準備を始めています。南部住民はあくまで撤退には反対するかまえをみせています。撤退案が予想以上に急激に進められていることから、シャロン政権がさらに議席を失うのではとの懸念も持たれています。(ハアレツ6月11日)
シャロム外相はエジプトのムバラク大統領と3回目の会談を行い、イスラエルがガザから撤退した後の治安維持に協力を得ることで合意に近づいているとの発表を行いました。
エジプトは、ガザとの国境付近に治安部隊を増強し、トンネルによる武器密輸の監視を強化する予定です。エジプトはすでに治安維持のエキスパート150人をガザ内部に派遣することに合意しています。彼らはパレスチナ人警察に治安維持を指導します。
エジプトはアラファト議長にも働き掛けています。イスラエルのガザ撤退に関する一連の動きに協力しないのなら、アラファト議長自身の立場も保証しないと牽制しました。(イスラエル・インサイダー 6月9日)
*国連もイスラエルのガザ撤退案を歓迎し、支援するとアナン事務総長が表明しています。
ハマスの現指導者であるモハンマド・アル・ザハルが、イスラエルのガザ撤退についてコメントを出しました。
「イスラエルが撤退したと言っても、ガザの領海、領空ともにイスラエルが管理を続けるならば、それは撤退とは言わない。イスラエルが完全に姿を消すまで、ハマスは攻撃は続ける。」(ハアレツ6月12日)
6月7日朝、イスラエルの海域にいた海軍のパトロール船に向けてミサイルが発射されました。同日、イスラエル空軍が、レバノンのベイルート近郊にあるDFLP(パレスチナ解放民主戦線:PLO反主流派)本部を空爆、レバノン政府とシリアを牽制しました。
翌日8日、ヒズボラが北部国境のイスラエル国防軍に対して対空ミサイル、および迫撃砲で攻撃、イスラエル軍が応戦しました。一連の動きの中で、国際社会は、イスラエルが、ベイルートの近郊を攻撃したことを非難しています。
イスラエルは2000年5月、レバノン南部から撤退しましたが、以後、テロ組織ヒズボラからの攻撃に悩まされてきました。イスラエル政府は、国連に対し、ヒズボラからの被害について、訴えを出しました。(撤退後から6人のイスラエル市民、11人の兵士が殺害されています。)(エルサレム・ポスト6月8日)
6月4日、エルサレムで3年前から始まった毎年恒例のゲイ・パレードが行われました。
エルサレムの中心街ベン・ヤフダ通りを抜けて、ベル公園まで数千人がパレードしました。エルサレムのルポルアンスキー氏は初の超正統派出身市長として知られていますが、今回のパレードを阻止できなかったことで、正統派ユダヤ人からの激怒を買っています。
この日は市長にボディガードがつけられました。ゲイ・パレードの主催者側は、市が、パレードを阻止しようとしたばかりでなく、約束のパレードの旗を掲げなかったことなどで、市長を避難しています。(ハアレツ6月4日)
サンディエゴ大学(アメリカ)の宗教学助教授カリール・モハマド氏が、「コーラン(イスラム教の聖典)が“聖地は神がユダヤ人に約束された地であると明確に示している”」との見解を発表しました。
「モーセは言った。:私の民よ!神があなたがたに預言者を与えられた恵みを覚えなさい。神は諸国の誰にも先だってあなた方を王として聖地を与えられた。私の民よ!聖地に入りなさい。神があなたがたのために“書かれた”地に入りなさい。逃げてはいけない。逃げたら敗者になるであろう。」
モハマド氏によると、ユダヤ人にとってもイスラム教徒にとっても「書かれた」という表現はそれが最終決定であることを意味します。もし神がモーセの民に対して聖地を「書かれた」のであれば、だれもそれを変えることはできないのです。以下はモハマド氏の見解です。
コーランはユダヤ人が約束の地から追放されること、しかし彼らが神との約束を守れば帰還するために土地はだれにも渡されずに開けておかれた、と言っています。西暦700年代に、イスラム帝国が約束の地を征服したとき、イスラム教徒たちは、その地の持ち主が本当はだれであるか、知っていました。しかし、神の教えに従いませんでした。神殿の丘にモスクを建てることはコーランの教えではありません。
このような見解をもつイスラム教徒はモハマド氏だけではありません。イタリアのイスラム協会イマムのパラディ氏、エジプトのコラムニストであるアフマド・ムハンマド氏も同様の見解を表明しています。アメリカ・アラブ人グループ・ノニー・ダーニッシュは、「イスラム教徒のアラブ人が、イスラエルを支持することは可能である」とのキャッチフレーズでホームページを開設しています。
Arabs for Israelこの中には、「なぜ私がイスラエルを愛するのか」の記事が乗せられています。典型的なエジプトのアラブ人として、イスラエルとユダヤ人を憎むように育てられた人が、ホロコーストの写真をみて、衝撃をうけたこと、コーランには神がユダヤ人を終わりの日の前に約束の地に集められると書かれており、それが実現していることに心打たれていることなどを証ししています。(イスラエル・インサイダー 6月9日)
G8主要国首脳会議では、拡大中東地域への改革支援が話し合われました。
日本の小泉首相が提案する支援計画では、この地域の若者25万人に職業訓練を行うこと、今後5年で教員10万人を養成することなどが盛り込まれています。日本政府はこの支援計画に積極的に貢献しようとしており、採択される見通しです。(読売新聞)
パレスチナの多くの子どもたちが、十分な教育を受けられないままイスラエルやユダヤ人に対して間違った概念を植え付けられている現状があります。教育の欠落は貧困にもつながります。小泉首相の案がパレスチナの若者にも希望となるように祈りましょう。
教育をうけて、イスラエルを理解するパレスチナ人が増やされることはイスラエルにとっても益になります。
5月23日(日)夜11時、札幌キリスト福音館ニューライフチャーチ主幹・三橋萬利先生が天に召されました。
「私は勇敢に戦い、走るべき道のりを走り終え、信仰を守り通しました。」(2テモテ4:7)のみことばにふさわしい、救霊への燃えるような信仰・愛に満ちた生涯をまっとうされました。
全国・北海道・また台湾におけるB.F.P.Japanの働きのために尊いご尽力をくださり、最後まで多大な貢献をくださいました。私どもスタッフ・役員・顧問一同、三橋先生ご夫妻がこれまで成してくださった尊いお働きに、到底語りつくせぬほどの感謝で一杯です。
尊いお働きによってたくさんの人々の魂を救いに導き、主の御名に栄光を帰すことを全うされた三橋先生が、聖徒が受けられるすばらしい栄誉を、天にて主イエスより受けられていることを確信しております。
愛するご夫人である幸子先生とご家族の上に、また札幌キリスト福音館の全ての信徒ご一同の上に、神さまの慰めと励ましが豊かにありますよう、心よりお祈りさせていただきます。新しいスタート・ラインに立たれた福音館のこれからを、主がますます祝福し、新しい油注ぎをお与えくださいますように……。
シャローム
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