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ハイメール通信No. 196 イスラエルでも日本の地震情報を断続的に報道

主はその御目をもって、あまねく全地を見渡し、その心がご自分と全く一つになっている人々に御力をあらわしてくださるのです。(第二歴代誌16:9)

主は、いつまでも見放してはおられない。
たとい悩みを受けても、
主は、その豊かな恵みによって
あわれんでくださる。
主は人の子らを、ただ苦しめ悩まそうとは
思っておられない。(哀歌3:31-33)



■ イスラエルでも日本の地震情報を断続的に報道

イスラエルのテレビでは、先日起こったテロに関する情報と日本の地震、津波情報を断続的にテレビで報じていました。3日からはゴールデンタイムのニュースキャスターが東京入りして報道しています。
今日、4日目は、ほぼ通常通りのテレビに戻りました。イスラエルのテレビは、これほど大規模な災害にもかかわらず日本人が実に静かに落ち着いていると「日本文化」への驚きが報じられていました。
各国からの救援隊が日本入りしています。イスラエルからも救援隊の派遣が計画されていましたが、現時点ではまだ現地入りはできていません。しかし、世界のユダヤ人組織が地震発生直後から、献金を募り始めています。イスラエルでは金曜、土曜とビリーバーたちの礼拝があり、各地で日本のために教会をあげてのとりなしが行われています。また継続して、フェイスブックなどを通じて、ロシア語の兄弟姉妹たちが日本のために24 時間のとりなしのチェーンを立ち上げ、日夜祈ってくれています。
今、最も懸念されていることは、イスラエル大使館では、原発からの放射能漏れを受けて、大使家族をはじめ、在日中のイスラエル人には、帰国を促す処置をとっています。イスラエル人の中にも連絡のとれない人が28 人いると報じられています。


■ イスラエルでテロ 一家5人惨殺

日本が東北関東大震災にみまわれた前夜、イスラエルでも、恐ろしいテロ事件が発生しました。西岸地区のイタマルという入植地に住むラビで、イスラエル軍戦車隊員のフォーガルさん一家5人(ウディさんと妻のルツさん、子どもで11 歳のヨアブ君、4歳のエラッド君、3ヶ月のハダスちゃん)が自宅で就寝中のところをテロリストに襲われ、ナイフで惨殺されました。一家の中で12歳の長女が帰宅したところ、家族が戸を開けに出てこないので隣家に通報し、なんとか家に入ったところ、惨事を発見しました。この12 歳のタマルさん以外に8歳のロイエ君、2歳のシャイ君の計3人の子どもたちは無事でした。3人は、現在、同じ西岸地区に住む祖父のもとで保護されています。
イタマルでは直ちに外出禁止となり、イスラエル軍と、警察による犯人捜索が行われています。これまでにパレスチナ自治政府在住のアラブ人約20 人がすでに容疑として逮捕されましたが、犯人は複数いると見られ、まだ逮捕されていません。数日後、アルアクサ殉教団(パレスチナ自治政府ファタハ傘下)が犯行声明を出しました。
イスラエル軍では、昨年からテロ事件が減少しているのに応じて、西岸地区でのイスラエル軍の駐留度を減少させていました。この事件を受けて、イスラエル政府は軍を再度西岸地区に駐留させ、治安を保持する方針です。

テロのあったイタマルでは昨日、一家のお葬式が行われました。入植者や報道陣など数千人が出席し、悲しみの中で葬儀が行われました。

<西岸地区でさらにユダヤ人家屋を建てる決意>

ネタニヤフ首相は、このテロ事件の後、直ちに西岸地区にユダヤ人家屋500 件を建設する許可を出しました。イシャイ内務相は、ユダヤ人一人の命に対し1000 件は許可するべきだと語っています。
これはテロに屈するのではなく、逆にユダヤ人の存在をアピールするためです。入植者たちは、被害者の家族に許可を得て、惨殺現場の写真をそのまま一時インターネットに流しました。小さなこどもたちがのどを切り裂かれ、血まみれになった写真をそのまま流したのです。
今後、入植者とパレスチナ人の衝突が激化し、新たなインティファーダに発展する懸念もあります。

<パレスチナ人との関係急速に悪化>

この事件に関して、ガザでは喜びのキャンディが配られ、ハマスは「イスラエルの仕業を考えれば、この罰はまだ小さい」と言っているということです。また、パレスチナ自治政府のファイヤド首相は「暴力には反対する」とはいいながらも「このテロは、イスラエルとパレスチナとの和平が頓挫しているせいだ」と発言しました。

ネタニヤフ首相は、パレスチナ側の発言について、テロで悲しみに見舞われた人々へのコメントではないと怒り、「乳児を殺害するこのような犯行にいかなる理由もありえない。」と反論。「イスラエルはこの犯行を決して赦さない。国連でイスラエルを非難する国々は、このテロを非難すべきだ」と訴えました。またイスラエル閣僚の一人であるウディ・ランダウ氏は、パレスチナ自治政府が、子どもたちにイスラエルを憎むよう教育するシステムを続けていることが原因だとして、アッバス議長を非難しました。

*ハマスとファタハ和解するよう大規模デモ
反体制のデモが続く中東ですが、パレスチナでも14 日、デモが行われました。対立するパレスチナ人の二つの組織ハマスとファタハが関係を回復するよう訴えるデモで、西岸地区のラマラとガザ地区とで同時開催となりました。フェイスブックなどを通じて呼びかけられ、ラマラでは1万人以上が参加しました。インタビューを受けた参加者は「子どもを殺すようなテロには反対だ。もうテロや暴力は終わりにしたい」と言っています。


■ イランからガザへ武器輸送阻止

16 日、イスラエル海軍は、2週間前にシリアを発し、トルコ経由でアフリカへ向かっていた船ビクトリア号をイスラエル沖で拿捕。50 トンものミサイルやロケット弾など多数の武器を押収しました。
その中には、対戦艦砲(中国製)もあり、もし拿捕していなかったら、地中海を守るイスラエル海軍に大きな打撃となるところでした。これらの武器は、先日、スエズ運河を通過したイランの戦艦がシリアに運び込んだものではないかと分析されています。船はシリアを出た後トルコを経由、アレクサンドリアへ向かっており、その後陸路で積荷の武器をガザのハマスへ向かっていたものと分析されています。現在、ビクトリア号はアシュドド港に停泊しています。
15 日、エジプトでも同様に陸路スーダンからガザへ搬送されようとしていた武器が押収されています。


■ 社会福祉士のスト

イスラエルでは社会福祉士のストが続いています。彼らの訴えによると、国家が給料を支払う社会福祉士の初任給は、月2,290 シェケル(約55,000 円)でそのまま何年も同じ給料が続くということです。教師や医師にいたるまで、国家施設の職員は低い給与に苦しんでいます。
社会福祉士のストにより、生活保護の受給者や、託児関係に影響が出て仕事に行けない女性など、様々なところで影響が出始めています。またイスラエルで人道支援を行っている団体ハバッドでは、すでに4月の過越の祭りの前に配布する食糧支援のパッケージを準備中で、社会福祉士のストが終わりしだい配布が始まるということです。

<祈り>

  1. 日本に対する主の哀れみがあるように
  2. 原発修復に命をかけて働いている人々、捜索活動、被災地の人々を覚えて
  3. 被災地の教会、兄弟姉妹を覚えて
  4. 日本の菅首相はじめ政府指導者を覚えて
  5. 西岸地区での平穏が戻るよう
  6. 続けてイランや過激なイスラムからイスラエルが守られるよう

ニュース情報源:GPO(イスラエル・プレスセンター)、イスラエル外務省HP、ハアレツ、エルサレムポスト、アルーツ7、イスラエルインサイダー、CNN、BBC、イスラエル国防軍HP、外務省HP、アル・ジャジーラなど

画像提供:www.israelimages.com、Isranet他

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