ホーム祈るハイメール通信 登録・停止バックナンバー > ハイメール通信号外 北部で戦火

ハイメール通信

ハイメール通信号外 北部で戦火

8月3日昼頃、レバノンとの国境近く、メツラ付近で、イスラエル軍とレバノン軍が交戦状態に入りました。2006 年の第二次レバノン戦争以来、両者の間に緩衝地帯を設けて駐留を続けているUNIFIL国連軍が、「やめろ!」「撃つな!」などとイスラエル側に叫ぶ姿が報じられました。

イスラエル北部の町、キリアット・シモナでは、砲撃や着弾音を10~15 回聞いたなどとのうわさがあっという間に広がり、親たちがプールに行っている子どもたちをあわてて迎えに行きました。現在は、「シェルターに行く必要はない」との通達が出て、住民は通常の生活に戻っています。


<経過>

2006 年の第二次レバノン戦争以来、イスラエルとレバノンの間には緩衝地帯(ブルーレーン)が設けられ、UNFIL 国連特別監視軍が、監視を続けています。その緩衝地帯から50m南、イスラエル側領内に茂っている木々がフェンスの電子システムの妨害となるため、イスラエル軍は、これを定期的に伐採していました。

昨日朝9時、イスラエル軍は、通常の伐採作業開始をUNIFILに通達。UNIFILが、レバノン軍にそれを伝えたところ、作業開始を2時間遅らせるようにとの指示がでました。

2時間後、作業が開始され、12 時22 分、レバノン側からイスラエル軍への射撃がありました。その射撃により、イスラエルの予備役兵ハリル(45)さんが死亡、
そばにいた一人も重傷を負いました。また14 時10 分ごろレバノン軍は再度ロケット弾でイスラエル軍を攻撃、
これを受けて、イスラエル軍がレバノン軍へ応戦。
レバノン軍兵士3人とそこにいた記者一人が死亡しました。

この事件が起こった直後、レバノンはじめ、多くの国々がイスラエルを非難しました。しかし、調査が進むにつれて、先に発砲したのがレバノン軍であることが明らかになり、UNIFIL軍もそれを認めました。レバノン政府は、当初、イスラエル兵がレバノン領内に入って攻撃してきたと主張しましたが、UNIFIL 軍は、イスラエル兵が国境を越えていなかったことも認めました。今日になり、レバノン政府も、先に発砲したのがレバノン軍であったことを認めました。

<分析>

だれが発砲したかですが、実際はレバノン軍司令部もヒズボラもイスラエル軍を攻撃するように指示した覚えがなく、だれにとっても驚きだったとする記事があります。その場合、単独犯による発砲ということになりますが、タイミングや状況から判断すると、もっと組織的な犯行であることは 明らかです。イスラエルのニュース、アルーツ7は、メディアがタイミング良く現場にいたことなどから、UNIFIL とレバノン軍、その背後にいるヒズボラがすべて知った上で、メディアを現場にあらかじめ招いておいた疑いがあると分析しています。

しかし、今回は不思議なことにニューヨークタイムスを初め、メディアはイスラエル軍兵士で死亡したハリリさんにフォーカスしており、イスラエル非難一色にはなりませんでした。

*死亡したハリルさん(45)の予備役は今年で最後でした。この任務が終われば、家族とともに夏の旅行に出かけることになっていたということです。彼の子どもたちは数カ月後にイスラエル軍に従軍する予定で、軍をこよなく愛した父に、ユニフォーム姿を見せたかったと深い悲しみを語っています。

4日、イスラエル政府は今回の交戦についての苦情を国連に申し立てるとともに、(シリアやイランによる)南レバノン地方への武器搬入がいかに危険であるかも、改めて訴えました。


■ エイラットとアカバの攻撃

2日、南部エイラットとアカバを攻撃したロケット弾ですが、エジプト政府は、自国の領地であるシナイ半島から発射されたことを認めました。犯行は“ガザを基盤とするテロ組織”よるものと団体名を特定していません。

アカバでは2005 年にも、停泊していたアメリカの軍艦がミサイル攻撃されていますが、そのときの犯行はアルカイダでした。しかし、今回の攻撃は、ハマスによるものとの見方が高くなっています。
エイラットは現在、夏休みシーズンで、ホテルの稼働率は連日90%以上となっています。休暇を楽しむ客たちは、全く動揺することがなかったということです。

エイラットでは、9月2~4日の3日間、6,000 人規模の学生大会が開かれます。観光局はこのために400 万シェケルを計上しています。安全のために祈りが必要です。


■ イランがS300 迎撃弾道ミサイルを入手?

イランの反政府筋の情報によると、イランが弾道迎撃ミサイルS300 を入手したということです。このミサイルは2007 年にロシアが売却約束しながら、国際社会の圧力でいまだにイランに発注されないままになっていました。

もしこれが真実であるとすると、イスラエルがイランを攻撃することが非常に困難となります。

そのイランですが、4日、アフマディネジャド大統領演説、パレード中に暗殺未遂がありました。

ニュース情報源:GPO(イスラエル・プレスセンター)、イスラエル外務省HP、ハアレツ、エルサレムポスト、アルーツ7、イスラエルインサイダー、CNN、BBC、イスラエル国防軍HP、外務省HP、アル・ジャジーラなど

画像提供:www.israelimages.com、Isranet他

ページトップへ戻る

特定非営利活動法人
B.F.P.Japan (ブリッジス・フォー・ピース)

Tel 03-5969-9656(平日10時~17時)
Fax 03-5969-9657

B.F.P. Global
イスラエル
アメリカ合衆国
カナダ
イギリス&ヨーロッパ
南アフリカ共和国
日本
韓国
ニュージーランド
オーストラリア

Copyright 1996- © Bridges For Peace Japan. All Rights Reserved.