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ハイメール通信No. 133 ハヌカ:宮きよめの祭り

イスラエルでは12月4日から光の祭り・ハヌカがはじまりました。BC168年、イスラエルがセレウコス朝シリアから解放されて、神殿が再びユダヤ人の手に戻りました。その時の奇跡を祝います。

アナポリス中東和平国際会議が終わりました。2008年末までに、西岸地区にパレスチナ国家設立をめざします。イスラエルにとっては先行き困難な状況となりました。暗闇に光となって来て下さった主を信じ、今週もとりなしましょう。

この方にいのちがあった。このいのちは人の光であった。
光はやみの中に輝いている。やみはこれに打ち勝たなかった。(ヨハネ1:4-5)

* 2008年1月より、緊急時以外のハイメールの配信日を10日、25日とさせていただきます。
なお次回の定期配信は12月25日になります。



■ ハヌカ:宮きよめの祭り

イスラエルでは、4日から8日間のハヌカの祭り期間にはいっています。街角や店頭、家庭にハヌカ・メノラー(ハヌキヤ)が飾られています。通常のメノラー(燭台)が7本枝であるのに対して、ハヌキヤは9枝です。

1本は点灯用として用いられ、毎日1本ずつろうそくがともされていきます。Ynetニュース他による統計では、イスラエル人家庭の83%がハヌカにはメノラーを点灯すると答えました。

ハヌカの主役マカビー一族(*下記参照)はエルサレムから車で30分ほどの町モディーンの出身。この町では23mにもおよぶメノラー(ろうそくではありません)が点灯されています。ヒズボラに拉致されたままのエフード・ゴールドワッサーさんの妻カルニットさんが2日目の点灯を行いました。

ハヌカの風物詩は甘い揚げパンのスフガニヤー。中に赤ピンク色のジェリー状ジャムが入っています。チョコレートが塗ってあるものもあります。この時期、エルサレムではそこここと店頭に並べられているスフガニヨット(スフガニヤの複数形)が目につきます。統計によれば、イスラエル人一人がハヌカの8日間に食べるスフガニヤーは平均3個でした。スフガニヤーは最前線にいる兵士にも届けられます。

<ハヌカ・ストーリー>

BC168年、イスラエルはセレウコス朝シリアのひどい圧政に苦しんでいました。様々な異教の神々がイスラエルに持ち込まれ(ヘレニズム化)ました。エルサレムの神殿も異邦人の悪王アンティオカス・エピファネスによって汚され、踏み荒らされてしまいました。

ユダヤ人側は、安息日にも戦えるように定めるなどして抵抗運動を開始。マカビーと5人の息子たちが、シリアの大軍を撃破して、神殿がついに解放されました。マカビー一族はまず神殿をきよめました。

きよめた後、神殿のろうそく(メノラー)に日をともしました。神殿用の聖なる油は1日分しかありませんでしたが、メノラーは奇跡的に8日間燃え続けました。

汚れた神殿が再びきよめられたことを覚え、この時期、私たちも主イエスの流された血潮によってきよめられたことを覚えましょう。主に再献身しましょう。

主がマカビー一族のささげものを受け取って光の奇跡を現してくださったように、私たちの献身を受け取ってくださり奇跡を見せてくださいます。全国のクリスマス集会に主の栄光(シェカイナ・グローリー)がともされますように!

あなたがたに光がある間に、光のこどもとなるために、光を信じなさい。(ヨハネ12:36)

<各地で伝道集会>

イスラエルでは9-11日に青年がハヌカの集会を開きます。メシアニック・ジューの会衆ではそれぞれの場所で特別な伝道礼拝を持ちます。

<祈り>

  1. イスラエル人がハヌキヤを点灯しながら主に希望を見いだすように
  2. 救われたイスラエル人たちの集会が光となり、福音を同胞に伝えられるように

■ アナポリス中東和平国際会議と2008年の見通し

11月27日、アナポリス中東和平国際会議が開かれました。最後まで参加を決めなかったシリアも代表を派遣、アラブ同盟、国連やヨーロッパ連合を含む40ヵ国以上の外相らが集まりました。幸い大きなテロもなく祈りが用いられました。

会議後、ブッシュ大統領、オルメルト首相、アッバス議長で共同声明が発表されました。今回、決まったことは、2008年末までにパレスチナ国家を立ち上げて、平和な二国家共存を実現させるということです。

具体的には、1.オルメルト首相とアッバス議長が2週間に一度の会談を行い、合意点を策定していくこと 2.困難な事項については、それぞれの項目に対しての特別交渉チームを立ち上げ、合意点を見いだすというものです。

困難な事項とは、1.エルサレムの帰属問題、2.国境線策定、3.パレスチナ難民の帰還などです。どの項目も問題は深く、何年かかっても合意できなかった事項です。アメリカが仲介となり、両者の交渉と合意事項の履行を監視することになっています。

アメリカのライス国務長官は、アッバス議長を強化するため、連邦議会に4億ドル(約500億円)の支援予算を計上しました。また、来年1月、ブッシュ大統領がイスラエルを初めて訪問することになりました。アナポリス会議のフォローとともに、オルメルト首相を励ますことが目的とされています。

オルメルト首相も、アッバス議長支援のため、パレスチナ人収監者429人を釈放しました。このうち408人は西岸地区へ、21人はガザへ帰っていきました。今年7月からすでに770人が釈放されたことになります。

イスラエル国防軍のアシュケナージ参謀総長は、拉致されているイスラエル兵の返還の見通しがないまま、パレスチナ人たちを釈放するのは間違っていると批判しています。

<大きな会議なのに報道が少なかったはなぜ??>

今回の会議では、イスラエルと国交のないアラブ諸国が多く参加していました。そのため、集合写真だけでなく、会議の写真もほとんどありませんでした。アラブ諸国代表は、イスラエルのリブニ外相と握手しなかったばかりか、一緒に立っているところを写真にとられまいとして、彼女を避けて通りました。

<イスラエル側反応>

1年以内に西岸地区にパレスチナ国家が立ち上がるということは、西岸地区の多くのユダヤ人入植者が、撤退を強いられることになるということです。

大きくて撤退不可能な町アリエル、マアレイ・アドミム、グッシュ・エチオンはイスラエル側にとりこまれる見通しです。しかし、それ以外の小さな入植地はパレスチナ側へ入ることになり、イスラエルの保護は全く受けられなくなります。

短期間に一斉に撤退させると同族どうしで流血の争いになりかねません。ガザ撤退の時の教訓から、国会では左派を中心に、少しずつ自主撤退を促す法整備をしようとする動きがあります。具体的には早期撤退者ほど多くの補償金を受け取れるようにするなどです。

シャロン首相の時代から始まった防護壁(パレスチナ側との境界に建てられた壁)の建設により、すでにパレスチナ側に入ってしまっている入植地があります。その住民約20,000人がまず自主撤退に入ると見られています。この自主撤退が、世界にイスラエルがアナポリスの結果に忠実であることをアピールできると左派勢力は言います。

しかし、西岸地区からの撤退は、入植者はもちろん、右派政党の強硬な反対があります。もし、イスラエルが撤退したら、入植者は、その場所に新しいユダヤ人の国イスラエルを設立するという動きもあります。治安上の問題もあり、2008年は混乱と紛争が予想されます。

パレスチナ側は国境線を1967年の六日戦争以前のラインにまで引き戻す要求をしています。それはエルサレムが再び東西に分断されることを意味します。アナポリス国際会議に合わせて、エルサレムの嘆きの壁では「エルサレム分割反対」のため数千人が祈りをささげました。その後2万人の群衆が市内でアナポリス反対のデモを行いました。

ハアレツ紙の調査によるとAイスラエル世論の42%は、アナポリス国際会議はイスラエルにとって不利益だったと考えています。成功だったと答えた人は17%。

<パレスチナ側反応>

アナポリスの結果について満足したのはハマス、その背後にいるイランだったと分析されています。ハマス指導者の一人ザハル氏は、「西岸地区がパレスチナ人の国になれば、ガザと同様にハマスが占拠する。」とガザの群衆に語っています。ザハル氏は今頻繁にイランを訪問していると伝えられています。

イスラエル軍も、西岸地区征圧に向けたハマスの動きを察知していると伝えられています。ハマスが西岸地区に入れば、イランがイスラエルの玄関先に来ることを意味します。

このような状況を一般のパレスチナ人はどう見ているのか、情報はあまり見つかりません。しかし、前回お伝えしましたが、東エルサレムの住民をはじめ、イスラエルの市民権を申請するパレスチナ・アラブ人が今年夏より急増しています。一般市民の本音は、二国家に分けられた場合、パレスチナよりもイスラエルに住むことを望む人が少なくないと言うことです。

<ガザ侵攻でハマスとファタハが和解する!?>

現在、ガザ地区からのカッサム・ロケット等による攻撃が激化しています。スデロットでは6日、ハヌカで人々が集まっているアパートにカッサム・ロケットが命中。幸い負傷者はありませんでしたが、4人がショックで病院の手当を受けました。この他、アシュケロンにも攻撃がありました。

アシュケナージ参謀総長は、政府からの指示がありしだい、ガザへの大規模な侵攻ができるよう準備は整っていると語っています。侵攻はロケット弾による攻撃を一掃するためです。

アッバス議長はAもしイスラエルがガザを攻撃することがあれば、ファタハ(アッバス議長側でハマスとは敵対しているグループ)は直ちにハマスと一致してイスラエルと戦うと語っています。

<祈り>

  1. これから展開される交渉の上に主の完全な支配があるように
    交渉チームに主の知恵が与えられるように
  2. ガザ攻撃について、諜報部が必要な情報を得ることができるように
  3. 首相、国防相、イスラエル軍指導者が、最善の判断と決断を最善のタイミングにおいて行えるように
  4. 西岸地区にいる入植者が、将来について最善の決断をしていけるように

■ 米情報局:イランは核兵器開発を2003年から辞めている!?

米情報局は、イランは国際社会の圧力を受けて2003年には、核兵器開発をやめて、平和利用のためのウラン濃縮のみにしぼっているとの報告を出しました。ブッシュ大統領は、イランの核兵器開発が進んで、危険性が高まっているとして、イランへの制裁処置強化の方針をとっています。今後、大統領の方針に影響がでると思われます。

*イスラエルのギラーマン国連代表はテレビのインタビューに答えて次のように答えました。

  1. 報告によると、少なくともイランはかつて核兵器開発をしていたことが明らかになっている。
    それは核兵器開発の意志があったということであり、いつでも再開できるということである。
  2. イランは石油産油国第二位である。費用のかかる核エネルギーの開発が必要とは考えにくい。
  3. イランの大統領は、ホロコーストを否定し、イスラエルを地図から消すと公言している。
    そのような人物が核兵器を持つことは、イスラエルだけでなく、全世界の危機を招くことになる。

イスラエル軍は、イランの核兵器開発を裏付ける情報をアメリカに提示することになっています。

<イランのアフマディネジャド大統領、勝利宣言>

アナポリス国際会議にイランは招待されてされていませんでした。これはアラブ諸国からイランを孤立させるためでした。しかし、アナポリスから一週間もしないうちに、

湾岸アラブ諸国の会議がドーハで開催され、イランも招かれました。ドーハで、アフマディネジャド大統領は湾岸諸国代表をテヘランの招き、まるで旧知の友のように振る舞いました。

さらに米情報局の報告を受けて、イランのアフマディネジャド大統領は、「勝利」宣言を行いました。

<祈り>

  1. イランの核兵器開発の有無が明確になるように
  2. 中東イスラム諸国とアメリカ・イスラエルの対立が激しくなってきました。
    主のみが神であることが全世界にあきらかになるように

■ 話題

●がん治療に新しい光

イスラエルのバイオテクノロジー会社ターゲット・インが、新しいがん治療の技術を発表しました。誘導型ミサイルのように、ガン細胞にとどくだけでなく、そこでガン細胞のみを「自殺」させる薬です。健康な細胞への副作用はありません。抗生物質が開発されたときと同様に画期的な治療法となります。

ヘブライ大学が20万ドルを同社の研究に投資したほか、すでに400万ドルの個人投資者もあります。日本の製薬会社からも300万ドルの投資があるとターゲット・インのヤルコニ博士は語っています。

●ネヘミヤの城壁の遺跡みつかる

エルサレム旧市街糞門の外側で2500年前の城壁と塔の一部、食器などがみつかりました。ネヘミヤの時代のものと見られています。

発見したのは女性国古学者のマザル博士の研究チームです。

ニュース情報源:GPO(イスラエル・プレスセンター)、イスラエル外務省HP、ハアレツ、エルサレムポスト、アルーツ7、イスラエルインサイダー、CNN、BBC、イスラエル国防軍HP、外務省HP、アル・ジャジーラなど

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